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完結済 長編 歴史・時代 / 日常

不思議の街のヴァルダさん 悪魔祈祷書編

公開日時:2022年9月7日(水) 06:19更新日時:2022年9月7日(水) 06:21
話数:12文字数:33,831
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2094.3
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レビュー
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作品評価
9
わたしの評価

あらすじ

仙台市某所にある不思議な古書店で、時折繰り広げられる小さな事件。『伝承者』を探す妖精を自称するシスターの格好をしたヴァルダさんと、彼女を慕う平凡な大学生アケミによる、日常系サスペンスです。本編では、17世紀の悪魔教徒デュッコ・シュレッカーの残した悪魔祈祷書が作品の鍵となります。盗まれた祈祷書と、安く買いたたかれた『シルレルの詩集』を二人は取り返せるでしょうか?

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全てのレビュー

きよ
きよ 投稿日:9月26日

いつの間にか、ヴァルダさんの語りに引き込まれていました。なんとも妖しげな世界観から「騙されたー!」でスッキリ爽快に終わる、のかと思いきや、最後の最後で二重に嵌められたことに気がつきました。続編の更新がとても楽しみです。

このレビューにはネタバレがあります。

yoshikawa
yoshikawa 投稿日:12月13日

妖精を自称する古書店主と大学生の主人公のやりとりから始まる物語。

序盤、「ヴァルダさんって呼んで」「私は伝承者を導く心の妖精」といったヴァルダさんの全開ぶっちぎりの中二病が炸裂。ついには世界を揺るがす陰謀論が展開され、一応話を合わせる主人公(と、たぶん読者)。

陰謀論の元となったある本は盗まれてしまっていたが「犯人は分かっているのです」と冷静なヴァルダさん。そこに一人のお客が現れて...。

前半のギャグパートととも言える掛け合いと、後半から本領発揮のヴァルダさんのギャップが魅力。構成的にも、歴史のうんちくから客との駆け引きまでメリハリがあって飽きさせない。

ぜひ頭を空っぽにして、主人公と一緒に騙されてほしい。

”ヴァルダさんは、本当の事しか言わない”

3人の読者がこれを役に立ったと思っています
退会したユーザー ?
退会したユーザー 投稿日:12月5日

作者の伊集院アケミさんの名前はこのサイトでよく目にするので、今回この小説を読ませてもらいました。

 正直に言うと最初はつまらなさそうだなと思いながら読んでいたのですが、この小説の舞台である「死者の書のしもべ」の店主であるシスターの格好をしたヴァルダと彼女を慕う大学生アケミの歴史の知識を交えた会話のやり取りが、古書店や歴史ものが好きな自分にとっては、古書や歴史を語りながらのリア充な感覚を味わえたので、読んでてとても心地良かったです。最後のヴァルダの謎めいた部分が垣間見えた箇所も良かった。

 この小説を読ませてもらって、厨二病全開な雰囲気で歴史書や古書が置いてある、メイド喫茶とはまた違うんだけど、そういった遊び場みたいなのがあれば、とても楽しそうなのになって、ふと思いました。結構良いアイデアだと思うんですけど。

 それとヴァルダのキャラ設定が良かったので、長編で本格的な奴も読みたいなって思います。期待の意味も込めて、1つ点数を下げた9点にさせてもらいました。とても楽しく読ませてもらいました。良い作品を読ませて頂き、本当にありがとうございました!また他の小説読ませてもらいます。

2人の読者がこれを役に立ったと思っています
高宮零司
高宮零司 投稿日:10月27日

他の作品との関連はあるけど、単体で十分読めるうえ、わりと短時間で読み終えられる、読みやすい作品。

陰謀論の辺りはデビルマン(キリスト教グノーシス派の物語)を彷彿とさせますね。

今某氏の「みんな大好き陰謀論」という本を読んでいますが、陰謀論は物語としては面白いし、小説の素材としても魅力的なんですよね。

ムーの陰謀論は誰もが通る道。

3人の読者がこれを役に立ったと思っています