神域にて
勇者の召喚
旅立ち
外典 Ⅰ
エミリオ
勇者であること
外典 Ⅲ
聖域
大賢者シーリン
魔法の世界アルデールを守護する女神フィーナシュフェイト(フィーナ)は、その日、アルデールに異世界人を召喚しようとした。
女神フィーナは召喚した青年をアルデールへ送ろうとしたとき、不意に背中を押されて自分がアルデールへの門をくぐってしまう。
アルデールの勇者として召喚されたフィーナは現地の人間に言う。
「私、勇者じゃない! 女神フィーナシュフェイトだもん!」
その発言を聞いた人間たちは騒めく。我らが唯一の神の名を騙るとは……。
静かに怒る村人に取り囲まれて、フィーナは恐怖のあまり、無様にも土下座を晒してしまう。
――私は勇者じゃないし、勇者になんてなりたくないよ。
勇者の付き人アルティリアの提案で、勇者になると嘘をつくフィーナ。
勇者になりたくないけれど、自らが守護する世界の闇に触れたフィーナは次第と自分のするべき本当のことに気づいていく。