全てのレビュー
ダークスレイヤー──その名の通りのダークヒーロー。またの名を黒い人。鷹揚かつ硬骨な男と美しい眠り女達の冒険譚である。
何が起こるか分からない謎めいた冒頭からジワジワと世界へ引き込まれる。
それぞれ個性的な魅力を持つ眠り女達。
魔族の姫、エルフ、教導女、巨人、ゴブリン……種族も経歴も様々だが、共通点は心に穢れがないこと。
物語は眠り女達の厄介な問題を一つずつ片付けていく構成から成っている。その背景には大きな闇が控えており、どうやら世界の根幹にも関わってくるようだ。
注目すべきは世界の文化、種族、食事、宗教、下水道に至るまで緻密に作り込んでいる所。それが物語の面白みに安定感を与えてくれている。
また、人間の醜い面、一言で言えば煩悩だろうか。戦いの素因となっている点がさりげなく描かれている。
エンタメではあるが、哲学的な側面も持つ深みのある作品だと思う。
このレビューにはネタバレがあります。
麗しく華々しい物語である。女性はあくまでその魅力をあますところなく描かれており、まるで花畑を見るようだ。花弁にそっと触れれば、白玉の露が転がり光る。主人公であるルインより女性陣の魅力を描くに重きを置かれているようだ。ルインは良い意味で朴念仁であり、無闇に女性に手出ししない。そこが彼女たちにはより一層の魅力となって惹きつけられる。緻密な設定の凝りようは百科事典を見ているようで、煌びやかな写真集を眺めている気にもなる。これから物語は大きく動き出すのだろうと推測するが、その魅力は汲めど尽きぬ泉のように、枯れることはないのである。
日本における本格ファンタジーの復興を掲げる論客・堅洲さんの渾身の大長編。
最初はありがちな転生ハーレムものみたいにして始まりますが、あれれ? おかしいぞ? 主人公めっちゃ禁欲的だし、次から次へとアンロックされる重厚で多重的な世界設定。そしてどうやら大量の女性キャラの投入にも作劇上そして作者の思想上の大伏線があるらしい。
序章が終わるくらいからどんどん速度を増していく物語、ともかくそこまで読んでみて! ファンタジー者にはたまらない美味しさがいっぱいです。
はい、どもども、お久しぶりでございます<(_ _)>
変なレビューを書かせたらNovelismさん1と言う噂の、殴り書き書店でございます♪
……っで、今回も例に漏れず。
作品内容には一切触れず、コチラの作品のなにが良いかを伝えていきたいと思います。
それでまぁ、この作品の、なにが良いか?と問われましたら。
タイトルでも書いた通り『文章の表現が非常に巧』で、それに伴って『物語が非常にスムーズに進んでいく』ので滅茶滅茶ストレスフリーなんですよ。
その証拠に私、この80万文字ある作品を【3日で読みました】からね。
私もここまで読みこんだのは、流石に初めてただったのですが。
もぉ、全然苦にならずに、最新話まで行き付きましたです。
……っで、レビューする2つ目の理由は。
非常にキャラクターや、世界観などの設定が【事前】に練り込まれている事ですね。
要するに、小説を書くまでの前準備が凄いんですよ。
これは実に凄い事でして、作者さんの「絶対にエタらない」っと言う強い意志の表れでもありますからね。
(これだけ練り込んで、エタる人もいないと思いますけどね(笑))
そして、そんな風に綿密に計算されているが故に、物語の辻褄が合わないと言う事もなく。
『ドンドンと読者さんを自分の世界に引き込んでいく』っと言う感覚を味わって頂けると思います。
ですので。
①【物語に、読者さんを引き込む手法を知りたい方】
②【どうしたら、物語の辻褄を合わせながらスムーズに話の展開を作り方を知りたい方】
は、是非、読んでみてください♪
レビューするぐらいですから、内容が面白いのは当然の事として。
その他にも、その手の手法を学ぶのにも凄く適した作品に成ると思いますので、読まないと損ですよ。
世の中、何をするにも勉強が必要ですからね(*'ω'*)ノ
―――レビューおちまい(笑)
最新話まで読ませてもらいました。まだ連載中で非常に長い小説ですが、ダークファンタジーが好きな人にとっては、完璧にハマる作品だと思います。漫画の『ベルセルク』が好きな人は、好きなんじゃないかなと思います。自分も好きなので。でもストーリーそのものが違いますし、また違ったダークファンタジーものって感じですね。あまりに長いので、このキャラ誰だったけみたいな感じになると思うので、読み返しながら読み進めるといいと思います。期待大の作品なので、応援の気持ちも込めて、次はキャラやストーリーに関するネタバレにならない程度のレビュー書いていけたらと思っております。どんなストーリーになっていくのか、最新話の更新、そして完結楽しみにしております!
とにかくイケメンな主人公と、個性的な美女たちが勢揃いです。……と、ここまで聞くとハーレムを思い浮かべるかもしれませんが、苦手な方も楽しめるようになっています。何よりも女性との接し方がとても紳士的で、眠り女たちが彼に惹かれるのも納得いくんです。
「本格ファンタジー」と聞くと小難しそうな印象ですが、実際はとても読みやすい。きちんと話が進んでいますし、あっという間でいながら壮大なボリュームという絶妙なバランスはそうそう無いと感じます。
それに作者がこだわりを細部まで落とし込んでいるおかげで、キャラや世界観から重みが伝わってきます。
“こだわり”は読者を突き放すものではなく、むしろ一気に引き込ませるもの。それを思い出させる程のエネルギーがこの作品に詰まっています。
あと、性的な意味が込められた文章も他には無い上品な言い回しで綴られてるところもポイントです。
一文一文がとても丁寧で、Webだけに留まるのが正直勿体ないくらい。海外ファンタジーのように「分厚い本になってくれないものか」とも思います。この作品は文庫サイズでもB6サイズでも無けりゃ、10万字に縛られた厚さでもダメなんです。
ファンタジーに没入したい方は勿論、(Web小説の)セオリーに悩む全ての書き手にもオススメしたい一作です。
これからも追いかけます!!