ざっくり信長 ざっくりシリーズ

公開日時:2022年8月16日(火) 11:28更新日時:2022年8月16日(火) 11:28
話数:1文字数:2,110
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 〈ざっくりシリーズの決まり事〉

 歴史上の人物を作者のうる覚えな記憶でざっくり描いていきます。

 ①下調べしません

 ②家族に聞きません

 ③登場人物、出来事、間違いがあっても責任を負いかねます

  ※   ※   ※   ※   ※

 私は、歴史を学んだ学生時代をとうに過ぎた人物です。

 私のうる覚えの知識で、物語は、始まります。

  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 

 私は、時空が歪み、ある時代にたどり着いた。


  織田 信長がいた時代。

 

 私は、目を覚ました。

 すると、肖像画で見た織田信長が、目を覚ました私をじっと見ている。

「目を覚ましたか?」

「はい、信長様ですか?」

「いかにも、織田信長である」

「お前は、誰だ?」

「ナカムラです」

「我は、忙しい! 戦にいかなくては、ならん!」

「それは、忙しいところ、助けて下さり、ありがとうございます」

「さらばじゃ」

「では、また」

「まだ、居るつもりか? まあ、いい。ゆっくり、休め」

「ありがとうございます。殿!」

  私は、少し、元気になると高い城の小窓から、城下を見た。

 城下は、楽市楽座で、賑わっていた。

信長さんのお陰で城下の人達は、皆、嬉しそうに商売してるな。

 

 私は、周りを一回りして、眺めた。

さすがに、好奇心旺盛、派手好き、信長さんが着ている物も、やけに、金色が多くて派手だったな。

 

 その時、外国人の背の高い男性が、現れた。

あ、こちらが噂の外国人の信長に仕えた人だ。

「ハロー、サンキュー!」

あれ、笑われてる。

「ワタシハトノニツカエルミ、コチラノコトバカタコトデスガハナセマスヨ」

「そうですよね、ハハッ。失礼しました」

「イイエ、ダイジョウブ」

「きょうも、豊臣秀吉さん。戦に行く前に、靴温めたのかな……」

「クツ?デハナイデスガ、フトコロデトノノアシガヒエナイヨウニアタタメテマシタ」

「秀吉様に会えますか?」

「ハイ、トノノキャクジンデスカラ」

 

 私は、豊臣秀吉に出会えた。

なんか、思ったとおり、野性的な感じだ。

 秀吉さんに、話しかけられた

「ああ、これは、殿の客人ですな。はじめまして」

「はじめまして、ナカムラと申します」

「ナカムラ様、殿は、優しいでしょう」

「まぁ、優しいお方ですね。助けて下さいましたし。」

 

 私がこの時代に来て、しばらくして、織田信長が

風邪を引いた弟の見舞いに行くことを聞いた。

 私は、信長に思い切って言った。

「あの余計なことは、しない方が味方を減らすのは、ちょっと……」

「何を戯けたことを、見舞いに行くだけじゃ。面白いことを言うな。こやつめ。ハッハッハ!!」

殿が豪快に笑うと家臣達も笑った。

「ハハハッ!」

 信長は、弟の見舞いから帰ってきた。

「残念だ。弟が風邪をこじらせて死んだ。誠に無念じゃ。」

 私は、内心、思った。

ー白々しい。見舞いの振りをして、毒を盛ったクセにー

 

 しばらくして、私は、初めて、明智光秀に出会った。

 この人が、謀反を起こす人だ。

 私が、初めて、光秀に会った時に、酷く彼は、信長から叱られていた。

「なんだ。この不味い魚は。こんなもの食べれるか!!」

「ははー、殿、大変、申し訳なく思いつかまつる」

「貴様ー!お前の身分も領地も無くすからな!少しは、サルを見習え!このうつけが!」

「お許しをー! 殿!!」

 そう言うと、土下座をして、頭を床に擦り付けるように下げた。

「あー、飯が不味くなったわい!!もう、寝る!!」

 

 私は、障子の影で見てしまった。明智光秀の怒りを。

「おのれ、皆の前で恥をかかせおって、この恨み、必ずや、晴らしてみせようぞ!!」

 

 しばらくの間、あらゆる寺を織田信長は、攻めた。僧侶達が太刀打ちできるものでは、なかった。

 城に帰ると、私達に自分の成果を自慢した。

 

 ついに、この日が来てしまった。

本能寺に、織田信長は、陣地を立てた。

 すると、明智光秀は、本能寺に攻めいった。

明智光秀側に付いた武士達に、織田軍は、不意討ちをくらい、次々と武士達は、討たれた。

 遂には、信長の息子まで亡くなった。

 炎に包まれた本能寺のある所で、織田信長は、自分の最期を覚悟した。

 

 私は、その時、やっと、炎を避けつつ、信長を見つけた。

 炎の中、信長は、自害しようとしていた。

「人生、50年……」

 私は、辞世の句を遮った。

「信長さん、お取り込み中、失礼致します。私の時代では、人生100年と言われております。50年は、まだまだですよ。ほら、あちらの方は、炎の勢いが弱いですよ。一緒に逃げましょう」

「私の時代とは、お前は、一体……」

「いいから、今は、時間がありません。炎の勢いが弱いうちに逃げましょう」

「しかしな……」

 

  私は、まだ、何か言いたげな織田信長の手を引っ張り、本能寺から、命からがら抜け出した。

 

 鬱蒼とした森の中に、私と織田信長は、逃げ込んで、身を隠すことができた。

 

 信長が、私に訊いた。

「私は、これから、どうすれば……」

 

 

 私は、その言葉を聞くか、聞かないうちに、また、現在の元の場所に戻った。

 

 ー『本能寺の変』を生で見れた。あの後、織田信長は、どうなったのだろうか。それに、明智光秀の行方も、史実的にあやふやだし、謎が多く残るな。ー

 

 そうだ。お風呂入ろう。それから、ご飯を食べたら、小説の執筆の続きをしなければ……。

 ちなみに、今日の夕食は、スーパーで買ったお寿司の詰め合わせだ。10%オフの特売だったけど、美味しそう。

 

          了

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