天の光は全て教室。
宇宙を操る教師は、確かにそう言った。
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魔術の才能に恵まれなかったメルトは、「宇宙から来た」という一人の教師と出会う。
教師は「襲撃してくる宇宙人から世界を救う」為、メルトにこの星にはない、“銀河魔術”の授業を始める。
しかしメルトは、銀河魔術を習得するとともにその教師の様な先生を目指すのだった。
そんな楽しい楽しい授業の日々は、宇宙からの侵略者“インベーダ”によって終わりを告げる。
十数年後。
宇宙からの侵略者“インベーダ”との14年間の戦争によって人口が5分の1にまで減少していた。
それでもインベーダとの戦争に打ち勝ち、人類は一時の平和を享受していた。
その頃メルトは、夢にまで見た教師になっていた。
戦争勝利の陰の立役者“白日夢(オーロラスマイル)”として戦い続けた14年間を経て、インベーダと戦い続けた果て、世界で唯一の銀河魔術の先生となっていた。
だが任された教室はかつての自分よりもひどい宿命を背負った者達ばかり。
宇宙からの脅威に耐えた世界は、元通り東と西の大国で睨み合い、戦争時より一層混沌を極めていた。
人の心も荒れ、星に取り残されたインベーダに対する酷い差別や、敵国への一触即発な感情に満ち溢れていた。
こんな救いようのない社会でも、メルトはかつて自分を救ってくれた恩師の様に、生徒を救う事を誓う。
一人一人の生徒が、宇宙で一層瞬く星になれるような、最高の授業が始まる。