さあさあ――、物語を語り聞かせよう――。
それは、いまだ大半の民にとって”歴”などどうでもよい――、知らない者の多かった時代――。
それゆえに、もはや”かの者”がいつ生まれたのかもわからぬ時代――。
”その者”は下級の民の内に生まれながら、恐ろしいまでの才をなした少年――。
少年”蘆屋道満”のある戦いの物語――。