アオハルの作品一覧

8件の作品が見つかりました。
空色デイズ -音のない世界の中心で-
連載中 長編
生まれつきの完全な聴覚障害を持つ橘ゆいは、幼少期から周囲とのズレを感じながら生きてきた。学校では「特別扱い」されることで孤立し、やがて陰湿ないじめを受けるようになる。どれだけ努力しても「普通の世界」で生きることはできない。そう確信したゆいは、「まともに生きていけないなら、違う道を歩むしかない」と考えるようになる。 そんな彼女の唯一の理解者が、天才ピアニスト・峯岸蒼一郎だった。音楽の才能を持つ彼は、周囲から「天才」としてしか見られず、そんな中でただ彼自身を見つめてくれるゆいに惹かれていった。しかし、ゆいにとって「音楽」は無意味だった。どれだけ素晴らしい旋律を奏でても、自分には届かない。ただ静寂の世界が広がるだけだった。 ある日、ゆいは「普通の社会」から完全に背を向け、神戸の裏社会で活動する女性暴走族『真里亞』の二代目総長、司美柑と出会う。圧倒的なカリスマ性と暴力による支配で裏社会に君臨する美柑の姿に、ゆいは「本当の強さ」を見出し、彼女の元に身を寄せることを決める。 しかし、真里亞で生きるには「覚悟」が必要だった。彼女が風俗嬢として働くことを申し出ると、「処女はダメだ」と一蹴される。「男を知っていない女をウチの商売には採用できない」と告げられた彼女は、処女を捨てることで「資格」を得ようと考える。 そこでゆいが選んだ相手は、蒼一郎だった。 幼い頃からの幼馴染であり、唯一自分を対等に扱ってくれた彼。ゆいにとって、彼と関係を持つことに特別な意味はなかった。ただの通過儀礼に過ぎない。「私を抱いて」と彼に告げたとき、蒼一郎がどんな表情をするかも気にしていなかった。 しかし、蒼一郎は拒絶した。
公開日時:2025年2月11日(火) 22:49 更新日時:2025年2月22日(土) 22:35
話数:30文字数:68,508 ポイント0
鳥籠の中の僕たちは
連載中 長編
霞ヶ関千春は「永遠の記憶」を持つ少女だった。死んでもなお、違う魂になって生き返り、数え切れないほどの人生を繰り返してきた。しかし、どれだけ時を経ても、彼女の記憶だけは消えることがなかった。やがて千春は生きることに絶望し、自ら命を絶とうとするが、その度に新しい人生を与えられ、終わりのない苦しみを味わい続けていた。 そんなある日、千春はある少年と出会う。彼の名は平山久遠。彼は「たった1日の記憶しか持たない」少年だった。昨日の出来事を一切覚えておらず、毎朝新しい世界で目を覚ますように生きている。 千春は久遠との交流を通して、これまで忘れていた「日常の美しさ」に気づいていく。繰り返される時間の中で、彼が見せる笑顔や、何気ない一瞬の輝き。その一日一日が、千春にとって新鮮なものになっていった。 しかし、やがて千春は久遠の「記憶が1日しか持たない」理由を知ることになる。それは、彼がある"選択"をしたことに起因していた。そして、その選択が意味するものを知ったとき、千春は自らの"呪い"と向き合い、ある決断を下すことになる——。 永遠を生きる少女と、一日しか生きられない少年。 交差する二つの運命が導く結末とは。
公開日時:2025年2月11日(火) 14:12 更新日時:2025年2月16日(日) 14:02
話数:3文字数:2,507 ポイント0
1になれない恋の結末
連載中 長編
雲隠零は、昼は男、夜は女になるという奇妙な体質を持っていた。 それは、かつて悪魔と交わしてしまった契約の代償だった。 零は、幼馴染である椎名陽菜に長年片想いをしていた。しかし、零としての自分は陽菜とまともに話したことすらない。 そんなある日、夜の間だけ“零子”として働いているバイト先に、陽菜が新人として入ってくる。 陽菜は零子をすぐに気に入り、二人は急速に仲良くなっていく。 そしてある夜、陽菜の家に泊まることになった零子は、思いがけず陽菜とお風呂に入ることに――。 「やっぱり女の子同士っていいね。こうやって気軽に触れ合えるし」 無邪気な陽菜の言葉に、零子の胸は苦しく締めつけられる。 友達としての関係を続けるか、それとも――。 “零”として陽菜に想いを伝えることはできるのか? “零子”として過ごす時間の中で、零の葛藤が深まっていく。 やがて、陽菜が「気になる人がいる」と語り始めた時、 零はその名前を聞いてしまう。 それは――まさかの、自分自身だった。 零は真実を告げるべきか、それともこのまま“秘密”を抱えて生きていくべきか。 交錯する想いの中で、零と零子が選ぶ未来とは――。
公開日時:2025年2月11日(火) 14:41 更新日時:2025年2月11日(火) 14:41
話数:1文字数:1,650 ポイント0
キミと走る明日を -ゴースト・イン・ザ・メモリー-
連載中 長編
柔道の合宿中に頭を強く打ち、植物状態になってしまった女子高校生 龍野早織。 彼女が目を覚ますその日まで学校に行かないと決めていた幼馴染 逢沢タクトだったが、ある日、彼の元に奇妙なメールが届く。 「私を助けて」 送り主の名前はなく、返信してもエラー。にもかかわらず、次の日も、また次の日も、同じメッセージが届き続ける。 やがてタクトは恐ろしい事実に直面する。 それは、植物状態のはずの早織からのメールだった。 目を覚ますことのない彼女。迫りくる「死」の宣告。 絶望の中、タクトは一つの可能性に気づく—— 彼女の意識は、デジタルの世界に閉じ込められているのではないか? 手がかりを求め、タクトは禁じられた領域へと足を踏み入れる。 そこは、彼女と子供の頃に交わした約束の地—— ふたりだけの「もう一つの世界」。 彼はそこで、最初で最後の約束を交わす。 それが、永遠の別れになるとも知らずに——
公開日時:2025年2月10日(月) 23:23 更新日時:2025年2月10日(月) 23:51
話数:11文字数:7,251 ポイント0
ただのセフレだったはずなのに
連載中 長編
とある田舎の女子高生、鬼塚里緒(おにづかりお)は、地球人ではなかった。彼女は地球から約10億光年も離れた場所から来ており、地球人とは99.999…%の共通遺伝子を持った生物だった。彼女のいた星も、「世界」も、何もかもが瓜二つだった。ほんの少し、“何かが違う”だけで。 彼女は、地球という星で自分と瓜二つの人間がいることを知る。そしてその世界では、かつて友達だったある男子生徒が変わらずに生きていた。 そう、その男子生徒は彼女がいた世界では死んでおり、原因不明の病に侵されていたのだ。「解離性統合失調症」という、未知の病に。 なぜ、瓜二つの星が存在するのか。 なぜ、鬼塚里緒は地球にやってきたのか。 深まる謎の中、彼女は友達であった綾瀬恵(あやせめぐみ)に近づく。
公開日時:2025年2月3日(月) 23:15 更新日時:2025年2月3日(月) 23:15
話数:1文字数:911 ポイント0
一瞬の風になれ
ただ一度のものが、僕は好きだ。
連載中 長編
高校で付き合っていた彼女。 初恋の相手で、幼馴染。 浅倉カオルにとって、晴町美波は人生の全てを変えてくれた女性だった。 恋人になって1ヶ月。 初デートを記念して、美波が行きたがっていた東京ディズニーランドに、1泊2日の旅行へ。 そこで2人は全ての経験をして、新しい朝を迎えた。 彼女と将来についてを話し合っていた。 高校を卒業して、大学に入って。 その後のこと。 「未来」についてを。 明るい未来が待っていたはずの彼らの背後で、影が忍び寄る。 東京から家路に着くまでの帰り道。 そこで2人を襲った一本の刃物が、夜の街の下に伸びる。 命を落とした美波と、大怪我を負ったカオル。 彼は彼女の葬儀に参加することもできず、彼女のいない世界で新たな日常を迎えることになった。 そんなある日だった。 美波が大事にしていたフルサイズの一眼レフカメラを手に取った時、彼の頭の中で走馬灯が走る。 カメラを構え、何気ない日常の風景を撮った時、世界が移動していることに気づく。
公開日時:2025年1月13日(月) 01:25 更新日時:2025年1月13日(月) 01:25
話数:1文字数:345 ポイント0
RED ZONE 〜大好きだった初恋の彼に転生したら、NTRれ寸前の修羅場だった〜
連載中 長編
大阪府、難波。 関西地区を中心に、西日本を牛耳っていると言われる不良集団、レッドキャップス、 “赤い死神”と恐れられていたこの集団は、初代総長・赤神紫苑(あかがみしおん)によって創設され、数年もの間に西日本全土へと勢力を伸ばしてきた。 赤神紫苑の父親は日本全国でも有名な暴力団、“大川組“の若頭であり、次期組長候補の筆頭だった。 しかし、東京に拠点を構える”関東連合“との抗争の最中、大川組への謀反を企て、大川組長の殺害を機に、組織の壊滅へと動いていく。 大川組は抗争に敗れた後、関東連合へと吸収され、日本最大の暴力団組織へと成長していった。 紫苑は、幼い頃から父親のことを憎んでいた。 大川組への裏切りの報復として母親と姉を殺され、紫苑自身にも“復讐”の刃が向けられようとしていた。 かつて父親の相棒と呼ばれ、“天下を取りに行こう”と約束していた若頭補佐、藤沢晃大に命を助けられたあと、紫苑は父親へ会いにいくことを決意する。 家族を見捨て、自らの野望のために突き進んでいく父親を探し出し、なぜ、大川組を裏切ったのかを問いただす—— そうして、社会に不満を持つ若者たちを集め、“レッド・キャップス”を立ち上げたのだった。 当時大阪の中央区、浪速区を取り仕切っていた「黒唯皇帝(ブラックエンペラー)」を、壊滅に追い込んだのち。 不良生活とは無縁の穏やかな生活を送っていた滝川茜(たきがわあかね)は、小学生の頃に片思いをしていたある“幼馴染”への想いを、未だ忘れられずにいた。 幼馴染の名前は黄瀬綾人(きせなあやと)といった。 彼は両親の都合で大阪へと引っ越しており、それ以来、茜とは連絡を取っていなかった。 当時、2人は両想いだった。 しかし青森に住んでいた茜にとって、大阪という街はあまりにも遠く、——離れていた。 彼のことは忘れよう。 中学に入学したのち、文通でしか連絡を取り合えなかった綾人のことを、いつしかそう思い始めていた。 彼女の身に起きた、ある“事件“が起きるまでは。 ひょんなことから綾人に転生した彼女は、彼の体に入り、波瀾万丈の生活を送ることになる。 最初に目が覚めた場所はベットの上だった。 ズボンを脱がされ、下半身が露出している。 馬乗りになっている“赤神紫苑“が、彼の貞操を奪おうとしていた瞬間だった!?
公開日時:2025年1月5日(日) 19:21 更新日時:2025年1月5日(日) 19:21
話数:1文字数:454 ポイント0
あの頃の僕たちは
いつか大人になったら、一緒に行きたい場所がある
連載中 長編
 「俺、未来から来たんだぜ?」  「何それ…」  「俺とお前は永遠の親友。って言っても、可能性のひとつだけどな?」  菅野拓也はへんなやつだった。  出会った時から、まるで昔から知り合ってたみたいに絡んでくるやつだった。  俺たちは同じ町の、違う地区に住んでいる子供だった。  中学生になるタイミングで同じ学校になり、クラスも同じになった。  拓也は野球が好きだった。  いつかプロ野球選手になるんだって夢見てて、そのために“過去に戻ってきたんだ”って、息巻いてた。  「俺さ、人生をやり直したいんだ。未来じゃお前を殺しちまったけど、この世界じゃ、絶対にそんなことしないから」  「俺を殺した!?」  「ハハッ。まあ笑えない話なんだが、一応言っておく。俺はお前を殺した罪で指名手配になって、逃亡中に死んだ」  「はあ??」  「まあ、大丈夫だ。こっちの世界じゃ、なんの関係もないことだから」  俺を殺した?  最初聞いた時、頭おかしいなって思った。  信じるつもりはなかったし、それは今もだ。  拓也はどこか、他のことは違ってた。  どこか別世界にいるようで、他の子にはない明るさを持ってて。  いつも笑顔を絶やさないやつだった。  いつも、人一倍努力してるやつだった。  拓也の訃報を聞いた時、俺はどうすればいいかわからなかった。  かつて同じグラウンドにいたあの頃のことを思い出して、夏の終わりに蝉時雨が、町のどこかに響いてて。
公開日時:2024年12月29日(日) 02:53 更新日時:2024年12月29日(日) 02:53
話数:1文字数:716 ポイント0