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公開日時:2021年1月11日(月) 17:05更新日時:2021年3月26日(金) 21:24
話数:18文字数:55,027
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わたしの評価

あらすじ

帝国歴743年。

この世を苦しめていた「5大竜」が勇者によって全て討伐され、人の世界には平和が訪れたかのように見えた。

だが、1人の狂った少女の台頭によって、人の歴史は大きく狂い始めてしまう。

 

帝国第3皇女メアリ・ヴァン・スチュアトリカ。

彼女は勇者を滅ぼし、神と戦い、人の歴史に終止符を打つために暗躍する。

なぜと問われた彼女はこう答えた。

 

「わたしは人間が嫌いなの。だから滅ぼすことに決めたのよ」

 

 醜悪と罵られ、

 残忍と誹られ、

 冷酷無比と恐れられ、

 死んで当然と評され、そして――

 

『魔銀のメアリ』と呼ばれた、彼女の物語。

 

 

 

 

 

※表紙イラストはグリコーゲン様に描いていただきました

@guri_coooogen

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堅洲 斗支夜
堅洲 斗支夜 投稿日:2月16日

この物語は二つのプロローグから始まり、とても衝撃的なシーンから始まります。

 ある人物が辿る、狂ったとされる皇女の物語ですが、おそらくその冒頭のシーンが回収され、その後の結末まで語られていく物語なのでしょう。

 美しく精緻な描写で、しばしば優しく語られていく作中世界の美しさと記憶が、それだけに冒頭で起きた事を悲しげな薬味として強められ、いつも緊張感をもって読み進めていくことになります。

 文章も優しく読みやすく、それが一層、様々な事を考えさせます。

 

 結末はほぼ匂わされている。なのに読みたくなる。

 

 そんな切なさと美しさ、そしておそらく、我々人間の業を見せつけられる、眼の背けられない物語です。

 

 まだ序盤だと思われ、追いかけやすいので、ぜひ読んでみてください。

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