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完結済 短編 異世界 / ホラー

鬼のいる間に

イラスト:ろこさま(https://twitter.com/roko_pallet)
公開日時:2020年10月5日(月) 19:00更新日時:2020年10月5日(月) 21:00
話数:9文字数:67,368
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あらすじ

 今は昔。瑞穂国(みずほのくに)の桃花京(とうかきょう)に、怪異があった。

 平安であった都に瘴気が満ちて鬼が溢れ、夜ごと人が消える。鬼祓いの術師たちでさえも。

 後の記録では、薄暗闇と恐怖に満ちた都から瘴気を祓ったのは、一人の陰陽術師であったと記録される巨大な怪異。

 

 その怪異の最中、未だ誰も生きて帰ったことのない怪異の中心……。

 呪術によって異界と化し、現世(うつしよ)から隔絶された、とある屋敷の奥の奥で。

 一人の女が、首の落ちた遺骸の姿で転がっていた。

 女の名は、萌木(もえぎ)。

 陰陽術を用いる師と共に騒動を鎮めんとした鬼祓いの巫女にして、異界へ引きずり込まれて力尽きた内の一人。

 慟哭する師の腕の中で、物言わぬ女の躯体は霧雨の中、力なく横たわる。

 愛弟子の死を無意味にせぬため、都を闇より救うため、男は怨霊の跋扈する屋敷を脱するために立ち上がった。

 その背後で、首のない女の躯が、ゆっくりと起き上がる……。

 

 己の父代わりにして、愛した男でもある師。

 彼と共に脱出を図る、若く可憐な一人の巫女。

 瘴気に憑かれ、狂乱する呪術の主。

 交錯する思惑の中、萌木という女は如何に鬼へと堕ちたのか。

 冴え冴え暗い異界を彷徨う鬼は、歴史に何を刻んだのか。

 

 これは閉ざされた闇から、生きて出ること叶わなかった女の物語。

 

 

※この作品は「小説家になろう」さま「ノベルアップ+」さまに同名義で重複投稿しております。

※挿絵画像はろこさま(https://twitter.com/roko_pallet)より。掲載許可済み。