女神だって女神様が恋しい

水原麻衣
水原麻衣

「私が相談者を殺したようなものではありませんか!」

公開日時: 2022年2月3日(木) 21:58
文字数:7,887

ある男のところに一匹の三毛の雌猫がいた。雄の三毛は非常に珍しく、また美しいため高値で取引される。しかし雌には特に珍しい特徴はないため価値がない。雄は珍しさからペットや鑑賞用の商品になる。一方、メスの場合は繁殖用として売られることが多い。

ある日、その三毛の女猫はある裕福な家庭に売りに出された。その家の主人はとても優しく猫にとても親切に接そうとした。「よろしく頼むよ」と言うが猫は返事をしなかったらしい。それから猫はその家で暮らしていくことになったのだが主人は猫をかわいがろうといろいろと努力をしたが猫には好かれないまま時間が過ぎていき一年が経った頃のことだった。突然、主人は妻である女性を殺したのだ。

「おやおや」猫の話を聞くとその男は興味を持ったのか「その殺された奥さんとはどういう人だったんだね?」「さて、詳しくは知らないんですけど」と猫が答える。その女性は男の妻であり子供が二人いたというが詳しいことは知らなかったしその夫婦の事情を深く知るほど猫と親しくはなかったのだという。「まあいいじゃないか。続きを話してくれたまえよ」と相談者に言われて話を続けることにした。

猫が屋敷の廊下を歩いていると一人の男性が歩いてくる姿が見えた。男性は背筋を伸ばし堂々としており、威厳のある人物だと感じたという。だがどこか陰があるようにも思えたという。すれ違う際、猫に向かって軽く会釈をした。猫も会釈を返そうと頭を下げようとしたが途中で止めた。なぜか猫の足取りが重くなったように感じたらしい。猫がふと後ろを振り返るが、その男性の姿はすでになかったらしい。

「その人はどんな顔をしていたんだ?」と相談者から訊ねられたが猫にはよくわからなかった。顔まではよく見えなかったというが、髪は短く顎鬚を生やした壮年の男性だったという。そして不思議なことに猫がその家で過ごした一年の間に屋敷でその姿を見かけることがなかったというのだ。「おやおや。つまり消えたのかね?」

そのとおりです、と猫が答えた「お嬢ちゃんには怖い思いをさせてしまったようだね。大丈夫だよ。おじさんがついているから安心してくれたまえ」そう言うと「何か力になれることがあればいつでも言ってきなさい」と言って相談者は去って行った。「あれが私の初めてのお客様だったのですが……」猫は残念そうに言った「なんの力にもなれなくて悪いね」

猫はそう言った後、立ち上がって窓から見える空を見た「そういえばあなたも初めて会った時は怖そうな人で驚きましたが今では頼りになります」と微笑むと猫の目が輝きを増したように感じたという。

翌日、今度は別の人がやってきた。その人もやはり猫を見ると「おお、猫がしゃべってる」と驚いていたがどうやら相談内容は昨日の男性のケースと同じで相談内容は同じだったがその人の場合、依頼料金が安かったので「どうせお金をもらっているわけではないのでタダで相談に乗りましょう」と言ったところ、その相談者が急に立ち止まって振り返り、相談員の顔を見てニヤリとした「どうされました?」と訊ねると、

「君は美人だねぇ。俺に惚れないかい?」と言ったそうだ。相談員はどうしたものかと悩んでいると

「冗談だよ」と言って相談所を出て行った。「まったくあの相談者ときたら。でもおかげで今日もお客がいっぱい来ていますよ。ありがとう」と猫は相談員の背中に礼を言う。

次の日、猫のところにやってきたのも男性だった。どうも様子がおかしいと思った猫は「相談事があるのでしたら相談所に行きましょうか?」と言ったところ男は首を振りこう言った。「猫さん。あなたは私の名前を知っているかね?いや知っていてほしいのは名前ではないんだ」「どういうことです?」猫が首を傾げると「私はあなたの恋人なんだ。愛しているよ」と言われたが心当たりはないと答えたところ男は肩を落としたという。猫は困ってしまい「とにかくまずは話を聞かないとわからないのですが」「じゃあここで話をしよう」と相談所の中へ通すと椅子に座ってくれたのを見てほっとするが「お茶を入れますのでよく飲んでください」というと「気を使わなくてもいいよ」と言われ、しばらく沈黙の時間が続く。やがて口を開いたのは相談員の方だった。

「どうしたんですか? 元気がないようですけど」と訊ねたところ、「実は仕事をやめてきたんだ」

「あら」

「もう疲れてしまったんだ。だから仕事をやめた。俺はこの世界が憎い。お前たち人間はなぜあんなにも自分勝手なのか」

男はテーブルを両手で叩いた。相談所の机がビリビリと揺れた「なるほど。それで」と猫は落ち着いているように見えたそうだ。男は驚いた表情で「驚かないのかい?」「どうしてですか?」「だって人間が憎いんだろう?」男は呆気に取られたようだった「確かに人間の行いは非常識で理不尽で無茶苦茶なことも多いですが」と言って猫は笑った。「それに怒っていてはキリがありません。怒り続けるのは体力が要ることなんですよ。それよりもどうするか考えた方がいいですよ」「じゃあ俺と一緒に逃げてくれるのか?」「そういうことは考えておりません。あなたのご意志で決めてください。人間に対して恨みを抱いているということは人間をどうにかするということでしょうが、それを私が手伝っては意味がないと思います。あなたの人生です。自分の意思で決めるのが一番なんです」「ああ、わかったよ。どうもすまないことを言ってしまった」「いいえ、どうも気を遣わせてしまったようで。こちらこそすみませんでした」と互いに謝ると「ではこれで失礼します。これからどうされるんですか?」と訊ねたところ、男は少し考えていたが「まだ考えていない」と言って帰って行ったという。「さようなら」と男が帰っていく姿を見て「なんだかなぁ」と猫は思うしかなかった。それから猫は窓を開け、外の風景を見ながら独りで「本当に人間を憎んでいる人に、どう接すれば良かったんでしょうか。でも彼は最後に少しだけ落ち着きを取り戻したように思えましたが……」

その日から毎日のように人が相談所にやってくるようになった。だがどうやらいるのは全員、男性ばかり。猫に恋人だと名乗る人が多い。

「どうも妙なことになってきてしまったようですね」

猫の言葉を聞いて「それは君の方だろ」と言うが猫の相談事は増え続け、とうとう事務所に猫を尋ねてやってきた女神が猫の姿をみて言った。「おい。どうなっているんだよ、それ」と猫が言ったところで「猫ちゃん。その話を聞きに来たのよ」「お久しぶりです、女神さま」猫が挨拶したところ「どうでもいいよ」と言いながらも「どうせあんたが関わっているんだろ?」と言う。

どうも女神が気になったのか猫は事情を説明した「つまり猫にモテていると」と女神が言うと猫は「いや、まあそうなんですが」と返事をするので女神はため息をつく「あんたにそんなスキルはないだろうに。なんでまた猫が」女神は不思議に思いつつも相談者の話に耳を傾けた「なるほどね」と聞くとその男性は仕事を首になってしまったのでこれからどうしたものかと思っていると「猫を拾う」と思いついたらしい。

ある日、男性が帰宅して猫に声をかけたところ「ニャーン」と答えられ戸惑ったが「猫がしゃべっているわけない。猫が話し始めたということなら猫と話をすればいい」と考えつき、早速近所の野良猫と会話を試みようと家の周りをうろうろしていたが猫の方は相手にしなかったという。「ひどい猫差別を見たわね」

その話を聞いた女神が言うと「まったくです」と女神に同情した。

次の日には犬を飼い始めた男性が現れ「俺の言っていることがわかるだろ」と犬に話しかけたが、犬はただ単にその男性の方を見ているだけで反応がないという「これだよ」と落胆したが、今度は隣の家の猫に話かけると「ニャーオ」と言って近づいてきた。だがその隣で犬を飼っていた老人にその光景を見られていたらしく

「何を猫と遊んでおる」

と叱られると

「うるさい」

と言って部屋に引き籠って猫に「猫よ、お前も人間に騙されないように気をつけなさい」と言い捨てたそうだ。「なんてこと言い残すのよ、バカじゃないの!」

その話を聞いた女神が怒った。

猫が相談に来るようになって二ヶ月が過ぎた頃。女神の元に一通の手紙が届いた。手紙を持ってきた猫は恐る恐る「これを渡してくれと頼まれたんです」

女神が封を切るとそこにはこう書かれていた。

【この前の相談は解決できましたか? 実はあれから私は大変なことになりました。

先月のことですが私の家で飼っていた猫のクロミが死んだところから始まります】「何だか長い手紙だな」女神は呟くと読み進めた。それによると飼い主の女性が突然、泣きながらこう言った「クロミがいなくなっちゃったの」と涙目になり、家族一同は驚いていたがその時は大げさだと思っていました。女性はいつもと同じように過ごしていましたが夜になるとクロミの姿が見えなくなり「どこにもいない」と言って泣きじゃくったというのです。

数日後に警察を呼ぶと床下を調べて貰うことになったのですが何も見つからなかった。それでも女性の訴えが続いた。どうも「最近、変なものを見かける」と言って怯えだしたそうです。その女性の部屋には猫の置物が沢山あり、その中の一つを触って「猫の手が動くの。何かが宿っているみたい」と言っていたといいます。気味が悪くなり、引っ越しをすることに決めたがなかなか新しい住居を決められないでいた。その間もずっと同じことを叫び続けているので仕方なく転居を決めたものの、どうしても猫の置物を捨てられず新居にも置いてしまうとそこでもおかしなことが度々起こるようになり「誰かが私の背中を叩いているのよ」と言い始め、「私を殺そうとしているんだわ!」と叫んだというのでした。その後、新しいアパートの近所を歩いていたところ一軒の家に目がいったという。

「それがここだったんだな」女神が確認する。

相談員が「あの家ですね」と答えると女神がその家をじっと見据える。

どうやら古い民家のようで屋根に瓦が使われているのが特徴的だ。だが相談者が気にしていたのはその家の前にあるポスト。「そこがおかしいんだよ」と女神が指摘すると「郵便口ですか?」「いやその前、家の前に立って塀に寄りかかった時に違和感があった」「ええ」「なぜかそこに黒いモヤみたいなものが立ち昇っているような気がした」「まさか」「どうやらこの家から漂ってくるようだった」「ええー」猫には見えないようだ。相談員も同じく見えない様子だった。どうもその家の中には誰もいないらしい。「ちょっと入ってみるしかないんじゃないか?」と女神が言うのだが「危ないですよ。相談者に怪我をさせるわけにはいきません」「しかしこのまま放っておいても危険だろう」「そうですね」と女神はしばらく考えてから「そうだ」とポンと手を叩く。「じゃあちょっと様子を見てきます」と言った。「おい!本当に大丈夫か?」と女神は心配するも女神は玄関の前に立つと深呼吸をした。そして意を決してインターホンを押すとピンポーンと音が鳴る。

応答はなかった。「留守かしら?」と女神が考えているうちに後ろから気配を感じた。相談員と猫は振り向いた「どうした?誰と話しているんだ?」「今、人影が見えたのよ」「本当かよ」「でも姿はよく見えなかった」猫は相談員に言った。「どうしましょうか?もう帰りますか?」相談員は首を横に振ると女神の返事を待った。暫くして女神は言った「もう一度、鳴らしてみてくれ」と猫が言うと再びチャイムを鳴らす。今度はさっきよりも長く。

ピンポーンと鳴っても相変わらず家は静まり返っているままだった。

「出かけているのかな?」猫が小声で話すと相談員も不安げに返事をしようとした時、女神の体が一瞬にしてその場から離れた「おい。どうしたんだ!」と猫が声をかけると女神は答える代わりに空を見上げている。「どうかしましたか? 女神様」「なんだか嫌な臭いがしたんだけど……」と鼻をすんすんさせている。

しばらくしても女神は何も言わず相談員は「どうしますか?戻りましょうか?」と聞いた。「いやいい、ここで少し待っている」と言って女神はその場で佇んでいた。それから一時間くらいが経った頃だろうか。相談員はふと気になって背後を振り向いた「おーいっ、遅いぞ」女神に話しかけるが返答がない。「もしもし、どうしたんだ?」返事もないし立ち去る様子もないので「しょうがないか」と言い、猫と一緒に相談所へ戻ることにした。

その日、相談員が自宅に戻ると相談者の母親らしき人物が相談員を訪ねてきた。

相談員は母親の姿を見て驚いた。相談者の母親は真っ黒に汚れていたのだ。

よく見ると顔も体も手も足も服も髪も全部が黒く染まっていた。

どうしたのかと聞くと「あの家に行ってきました」と母親。

その言葉を聞いて相談員は「なんでまた!?︎」と驚くしかなかった。

どうも母親が言うには「相談者の身に危険が迫っているかもしれない」と思い、相談者の身を案じて家に行ったという。相談者は家に行く前に「お母さんは家に近づかないようにね」と注意していたが「相談者の身の安全が第一」だと思い、相談者を安心させるためにも行く必要があった。相談員は「それなら相談者も一緒に連れて行けばよかったのでは?」と問うと「それはダメ」と答えた。

「どうしてですか? 相談者と二人で行った方が安全なんじゃ」と相談員が言うと「相談者にはこの姿を見せたくない」とだけ言って黙り込んでしまった。

翌日、母親が相談所にやって来た。どうも様子がおかしい。相談員が事情を聞くと「相談者の家に行きました」と一言。「それでどうでした?」「相談者がいました」

「相談者がいたんですね」

「はい。相談者がいました」

「……相談者は元気にしていましたか? 何か変わったことはありませんでしたか? 例えば相談者から相談を受けたとか」

「相談されました」

「どんな内容でしたか?」

「相談された内容は『最近、変なものが見える』という内容です」

「変なものってどういうものですか?」

「相談者が言います。「家の塀に寄りかかって歩いていると黒いモヤのようなものが漂っている」と」

「黒いモヤ…… 相談者がそう言うのでしたら間違いありません。

きっと相談者が見たものというのは相談者の家にいるものと同じでしょう」

「相談者の家で見たものは相談者にしか見えないはずなのですが」

「いえ、相談者にも見えていますよ」

「そんなバカな」

「相談員さん、相談員さんの目は節穴ですか? 相談員の目には映らないかもしれませんが相談員の魂は相談者の魂と繋がっています。相談員の魂を通して相談者はそのモヤを見たのです。つまり相談員はモヤを見ています」

「でも私はそのモヤが見えていません」

「それはあなたが相談員だからです」

「えっ?」

「あなたの体は相談員のものです。

相談員として相談者に憑依している状態です。

本来の相談員の肉体は既に死んでいて幽霊となって相談員に憑いている状態なのですよ。

相談員が死ねばこの魂は消え去り元の状態に戻ります。その逆もまた然りです。

要するに死んだら相談員も死ぬという事です。これは避けようのない事で変えられないことです。

ですが相談員が死んだとしても次の相談員を召喚するだけです。気にする必要はございません。それに私には関係がございません。相談員には悪いことをしたと思っていますがこれも仕方がなかったことなのですよ」

「じゃあ私の体に憑いていた相談者の霊魂は相談員に取り憑いたということなのでしょうか?」

「そうなりますね」

「私が相談者を殺したようなものではありませんか!」

「ええ、その通り。あなたは殺したのです。しかし気に病む必要は全くございません。この世に未練を残し彷徨う悪霊になるのであれば話は別でしたがそうではなかったようですね。むしろこれでよかったと思いますよ」と女神は微笑みを浮かべる。「いいわけあるかぁああ!!」猫の雄叫びと共に女神の顔を爪研ぎにした。「痛い! 痛いですよぉおおお!!やめてぇええ!」

相談所の床でゴロンゴロンと暴れ回る猫と女神を眺めながら「こんなことでいいのか」と悩む相談員だった。

それからしばらく経った頃だった。その家の住人に異変が起こったのは。住人に「最近何か変化はありませんか?体調に変化があったとか」と聞いても何も答えてくれない。「お母さん、お母さんが見ているその人は誰ですか?」

相談員は母の隣に座る男に視線を向けるとその男は俯いたままだ。その様子を見兼ねた相談員は「あの〜?」と声をかけた。男が無言のままこちらを向く。その瞳に光はなく濁っていた。

相談員が「お宅のお子様について伺いたいことが……」と聞こうとした時だ。「息子はいねぇよ」と呟いた。「何言ってんだお前」「どうしたのお母さん」「何言っているんだよ」「息子の話をしようぜ」「息子はもういねえよ」「いない」「息子はどうしたんだ?」

相談員はその言葉を耳にして息が詰まりそうになった。どうなっているのだ。

その様子に気づいた女神が「相談員は一度死んでいます。その記憶がまだ残っておいでなのでしょう」と囁いた。相談員はそれを聞いて「なんてことだ……」と思った。猫が言った。「なるほど。そういうことなのか」と一人納得していると猫は話を続ける。

どうやら猫も以前相談者の母親と同じく相談者の母親から話を聞きに行ったそうだ。そこで話を聞いた結果、母親が言うような出来事を体験したようだ。「猫は相談者と出会っていなかったらどうしていたと思う?」

相談員が聞くと「さあな」とだけ言った。「どうしたんだ?」と尋ねると「なんでもない」と猫。どうやらはぐらかすらしい。

その日からというものその家は無人になり相談者一家が暮らしていた家はそのまま空き家となった。その空き家に入った近所の人たちは口を揃えて「あの家がどうなったのかわからない」「誰もあの家に入っていかないし引っ越したんじゃない?」と言った。しかし不思議な事に近所に住む住民たちは家の前で立ち止まっても中には入ろうとしない。ただ家の様子をジッと窺うだけだ。

やがてその空き家に近づいてはいけないと子供たちは学んだ。

そしてその空き家から少し離れたところで子供が「あっ」と叫んだ。どうした?と大人の一声が上がる。子供は空き地の方を見ながら「ママがまたいなくなった」と言う。「どこで消えた?」「わかんない」という会話が続くと大人たちは顔を見合わせると、みんな同じことを考えた。「あれ? あの子がいない」

まるで神隠しのようにいつの間にかいなくなった。その子の名は相談員。

転生の女神のいる異世界にて相談員をやってた。相談員がこの世界にやってきた理由。「どうしてだ」と嘆く女神。転生の手順は完璧なはずだった。なのになんでだ?「どうして転生事故が起きたんだ?」

女神は頭を抱えるとため息をついた。

ある日、突然相談員が現れた。その日を境にこの世界で神隠しが頻発し始めたのであった。神がこの世界を創造したとき最初に作り出したものが神隠した神たちであると言われている。彼らはこの世界には存在しない。神たちはどこにいったのか。誰にもわかっていない。

神はなぜ神隠したのか。

「僕が聞きたいよ」と転生の神は言った。「どうします?」と女神。

「放っておけよ。どうせそのうち帰ってくるだろ」と転生の神々が答える。相談の神様もそう思っていた。ところが相談員は帰らない。

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