プロローグ
セクション1 ♯ゾフィー
セクション2 ♯対ペルソナ用訓練
世界には、エッグモンスター(現代生物学的に確認されていない生物、種族、精霊、幻獣、怪物、魔物など)と呼ばれる未知の生物たちが存在し、人々の生活を脅かしていた。
最初にその姿が確認されたのは、今から約半世紀以上も前のことだ。
膨大な犠牲者を出した第2次世界大戦。
戦火に包まれ、瓦礫と化してしまったベルリンの市街地で、謎の光に包まれた卵が見つかったという。
それ以来世界各地で無数の卵が見つかっているが、共通しているのは、いずれも多くの人命が奪われた後の場所で見つかっているという点だった。
卵は物理的に破壊することはできず、また、科学的な分析もままならない状況であった。
それからだ。
卵の殻が破れ、未知の生物たちが生まれ始めたのは。
世界は混乱に包まれていた。
エッグモンスターたちは人間を殺し、それを養分とする怪物たちであった。
人類を「敵」とし、世界からすべての人類を消し去ろうとしている。
人類の“負の感情”によって生み出されたと仮説する研究者がいる中、「国際防衛機構軍 WDF(World Defence Force)」と呼ばれる防衛機関が発足し、特別な力を持つ“アンダーテイカー”と呼ばれる改造人間が、世界を守るべく立ち上がっていた。
そのメンバーの1人、“天才狩猟者“として名を馳せていた燕子花紅蓮(かきつばたぐれん)は、ゾフィーと呼ばれる精神系の魔物(※怪物にはいくつかの系統が存在している)が、アンダーテイカーの育成学校、東京第3支部高等学校で出現したという情報を受ける。
彼は急ぎ、現地調査へと向かうことに。