堅洲 斗支夜さんの作品レビュー

堅洲 斗支夜
堅洲 斗支夜 投稿日:9月27日

 伏線らしきものが匂わされるのだが、本質はもっと深く『やばい』ものが横たわっていると気付かされる。

 最初は主人公と思しき少年の名前がタイトルに含まれない意味も、ある程度読むと判明していくが、美しい少女の狂気としか見えない願望と言動には、読み進むと納得しかない動機がしっかりと存在している。

 

 そして、「つまりどういう事なのだ?」と思い出したら最後、最新話迄ページを進めさせてしまう筆力もお見事。サスペンスであり、ヒューマンドラマだが、心理描写は群像劇と言ってよいほどに書き分けもされている。

 

 読んで損はない、むしろ読まないと損する気鋭のサスペンスである。ぜひおすすめ!

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