クルミア・ティブリス、18歳。ミスク本質王国の第三皇子と婚約していて、今は宇宙一の学園に通っている身。
しかし卒業式の数日前、親の不祥事が原因で貴族特権剥奪。
一等貴族から六等貴族へ。
婚約破棄された後に辺境の未開星系、ナニモ74へと追放同然で送り出された。
しかしクルミアは、内心では自分の状況を楽観していた。
「面倒な宮廷とおさらば。田舎でニート生活できる。これは逆にラッキーでは?」
だが、たどり着いた先は「無」だった。
拠点は最小構成の宇宙ステーション(現在建設中)のみ。
惑星は岩の塊、住民ゼロ、産業なし、軍事なし、タキオン通信なし。
そもそも空気の生産体制すら試験稼働中。
「現実逃避がはかどる……」
それでもクルミアは、現地スタッフと協力しながら、なんとか星系を立て直し、発展させていく。
襲いくる宇宙海賊、隣国からの怪しい使者、宇宙ステーションを蝕む害獣(エイリアン)……
数々の問題に立ち向かい、自身の夢「テラシード・ボタニカ」を完成させることはできるのか。
クルミアの快進撃が始まる。