全てのレビュー
創作界隈にとっては小説投稿サイトが空気のような日常風景になって久しい2020年。
そんな今だからこそ(いや、はるか昔から)
「『作家』とは、どのラインにいる書き手を指すのだろうか?」
……という命題が重くのしかかる訳です。自分を評価する上でも他人を評価する上でも、これは避けられません。
作品を書き上げることなのか。投稿サイトに上げることなのか。ネット投稿作の書籍化なのか。公募新人賞受賞なのか。ヒット作の輩出なのか。コンスタントな新作リリースなのか……etc。当然、人によって細かな判断基準や価値観は異なるものと思います。
ただ一つ言えることは、より『作家』に近づくにはより多くを書いて、より多くに読ませて、より多くの感想を得ることが必要で、突き詰めるところ
「みんなが認める結果」
「理想的な認められ方」
に結びつくわけです。
だからこそ、この作品のキャラクター達は序盤早々に現実と理想の狭間で悶え苦しんでいます。そして、これからずっと、もがき続けるのだろうと思います。
諦めて終わりにするにせよ、納得できる何かを掴むにせよ、自分で決着をつけるその日まで……
更新が楽しみな作品です。