転生した先は侯爵令嬢だったみたいです!

ある日突然前世の記憶が蘇った侯爵令嬢の物語を覗いて見ませんか?
桜川椿
桜川椿

婚約者様のご登場ですわ 【5】

公開日時: 2021年12月18日(土) 20:44
文字数:1,130

「僕とカレンがキスしたと皆が知ればカレンの評判がいちじるしく下がるよ?それと君の家族もね。例えそれが事実でなくてもね・・・」




「なっ!!ユリウスあなたなに仰ってるの?わたくし達が言わなければ問題ないと思いますわ。そもそも誰にも言いませんし・・・」



そもそも自分からキスしました・・・なんて言うバカはいないと思いますわよ。



「うん。僕が言わなければ問題ないけどね?」



はい?なぜ疑問形で答える・・・。




「言わなければって・・・ユリウス誰かに仰るつもりですの?」



そしてユリウスは可愛い顔で「ふふっ。どうしようかな?カレン契約しようか?」




「契約?」


契約って何考えてるのよユリウス・・・。

契約の内容を聞きたくないですわ・・・とても・・・。



「うん。なにも大したことじゃないんだ。先程のこと僕が言わない変わりにカレンは一生僕の側にいるって契約だよ。どうかな?」とユリウスはキラキラスマイルで仰いました・・・。



・・・なにが大したことじゃないの?

思い切り大したことだと思いますわ!!

たった1回のキスでわたくしはユリウスと一生を共にしないといけないの?

そんなの嫌よ!!




「お断りしますわ」とユリウスを睨みながら言った。




「怒ってるカレンも可愛いけど契約してくれないんだ?」




「ええ、しませんわ」




「そうなると僕は皆に言ってしまうけど、それでもいいと?」



言わなければいいだけよね?




「・・・ユリウスが誰にも言わなければ問題ありませんわ」




「皆に言ったらカレンが困ることになるよ?それでもいいの?」とユリウスは少し寂しそうに言った。



えーっと・・・わたくしはユリウスに脅されてるのでしょうか?

それしかありませんよね?


わたくしが契約を断ったら、わたくしと家族は奈落の底行き決定で契約承諾したらわたくしは死ぬまでユリウスの側にいなきゃいけない・・・。



どちらの選択もしたくありませんわ!!


奈落の底行きも死ぬまでユリウスの側行きも、どちらもお断りしたいですわ・・・。



けれどわたくしだけならまだしも家族を奈落の底行きにはさせたくありません。


なので選択肢はただ一つ死ぬまでユリウスの側行きになる・・・。


すごく嫌なんですけど・・・。


でも一緒にいるうちにユリウスの気が変わって契約破棄=婚約破棄されることもあるかも?

結婚するまでに契約破棄してもらえるように頑張らねばなりませんわね!!



「ユリウス契約お受けしますわ」とわたくしは最高の笑顔で答えた。




「うっ可愛い・・・」とユリウスはわたくしに背を向けた。




「ユリウスどうかしまして?」




「いやなんでもないよ。それより契約成立して僕は嬉しいよ」とまたユリウスはキラキラスマイルです。



そんなにキラキラスマイルばかりわたくしに見せないでくれます?

すごく心臓に悪いので・・・。





そしてのちわたくしはこの日契約を受けたことを激しく後悔する事になったのだった・・・。


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