神奈さんとアメリちゃん

退会したユーザー ?
退会したユーザー

第二百四十五話 すやすや

公開日時: 2021年5月27日(木) 21:01
更新日時: 2021年5月28日(金) 18:22
文字数:2,163

 いつものスーパーにとうちゃーく! 今日も今日とてお買い物でっす。


 さて、何買いましょうかね。チラシチェーック!


 加工肉と日配品がお安いですって。ふーむ。


 今日はゴージャスなケーキとごちそうをいただいたから、夜はあっさりめでいきたいな。なんかいいメニューないかしらね。


 レシピを適当に検索してると、そうめんがまだ残っていたことを思い出す。よし、そうめんで何か……。


 あら、このサラダそうめんなんてよさそうじゃない? 必要なものはきゅうりとハム、おネギ。お手軽ぅ!


 ただ、ハムが余るから明日のお昼のぶんも何か……まず三種の神器買うでしょう。で、ハムエッグを作るとして、つけあわせはどうしようかな?


 雑にキャベツの千切りでいいかな。長持ちするし、使い途広いし、一玉買っちゃいましょ。ただ、キャベツだけだと寂しいからトマトも買って、と。きゅうりも少し余分に買っておこう。


 せっかく加工肉が安いんだし、大入りのソーセージでも買って凍らせとこうかな。


 よし、私の方はこんなもんかな。


「アメリ、何か買うものある?」


「んー、特にない~」


 ほいほい。それじゃあ、お会計しましょうねー。



 ◆ ◆ ◆



 帰宅し、ほっと一息。楽しかったけど、パーティーからの徒歩でお買い物は、疲れるっちゃ疲れる。


 今日はお米も炊かないし、ごろごろしーてよ! スウェットに着替えて、ぼふんとベッドにうつ伏せになる。


「アメリー。ちょっとおいでー」


「おお?」


 隣のスペースとぼふぼふ叩くと、同じく部屋着に着替え済みのアメリが、こちらを向いて横になる。


「ぎゅーっ!」


 アメリをそのまま抱きしめる。


「うにゅう~」


 気抜け声を上げる彼女。


「えへへ~。アメリちゃんはほんと可愛いですねえ」


 そのまま、とんとんとアメリの背中を優しく叩く。


 ああ、このまままどろみに落ちてしまいたいな。でも、ここで寝てしまったら夜眠れなくなっちゃう。


 寝ちゃ……ダメ……。



 ◆ ◆ ◆



 はっと目が覚める。いけない、寝ちゃった! アメリがすやすや寝息を立てているので、起こそうかどうか悩む。とりあえず、サイドテーブルの時計で時刻確認……。午後五時。家に帰ってきたのが四時少し前のはずだから、小一時間ほど眠っちゃったのか。


 とりあえず、このままだとアメリが夜眠れなくなっちゃうね。申し訳ないけど起こそう。


「アメリー、起きてー。夜眠れなくなっちゃうよー」


「んにゅ……寝てた?」


 ゆさゆさ起こすと、目をこすってあくびする彼女。いつもと立場逆転だねえ。


「ぐっすりとね。夜眠れなくなっちゃうから、気持ちよさそうに寝てるところ悪いけど、起こさせてもらったよ」


「おお~……お昼寝、気持ちいい……」


 むくりと上半身を起こし、伸びをする。私と違って、寝覚めがいいね。まあ、私もお昼寝だからかすっきりしてるけど。ほんと、なんで朝だけあんなダメなのかなあ……。


「ふー。少し、お勉強でもする? 漢字と分数のおさらい」


「するー!」


 相変わらず、向学心の強いことで。良きかな良きかな


 折りたたみ机に差し向かいになり、小テストを行う。


 漢字は半分ぐらい、分数はほぼ満点! いやー、大したもんだわー。


「これなら、分数はもう次のステップに進めるね。じゃあさっそく……と言いたいけれど、クッキングタイムか。キッチン行きましょ」


「はーい!」


 元気でよろしい! そいじゃ、ごはん作りに行きましょ~。



 ◆ ◆ ◆



 さて、料理と言っても今日はお手軽なのですよ。脳内に例のBGM流してレシピサイト表示して、さくっとやっていきましょー!


 まず、そうめんを茹でるためにお湯を沸かしまーす。


「アメリちゃん。ハムときゅうりを細切りにしてもらえる? 見本~……こんな感じ」


 冷やし中華に入ってるような細さのハムときゅうりを切って見せる。


「らじゃー!」


 向こうは任せて、こちらはだしと醤油を混ぜた卵そぼろを作成~。ネギも薄切りにして、と。……ん、お湯が沸きましたね。そうめん投入~。


 タイマーが鳴ったので、ザルに揚げて流水に晒す。


「ハムときゅうりできたよー」


「はいはーい。ありがとねー。そこに置いといてー」


 そうめんを器に盛り、冷やし中華のように卵そぼろ、ハム、きゅうり、ネギを載せる。で、めんつゆかけたら完成~! わあ、お手軽ぅ!


「じゃ、いただきましょうか」


 麦茶と一緒に配膳し、対面に腰掛ける。


「「いただきます!」」


 ずるる。うん、さっぱりしていておいしー! お昼がゴージャスだったから、この素朴さというか、簡素な感じが実にいい!


 アメリも美味しそうにすすっている。ほほえま!


「「ごちそうさまでした!」」


 なにぶんあっさりした料理だから、互いにあっという間に食べ終わってしまった。でも、美味しかったなー。


 食後からダンスタイムまでの空き時間は、アメリは読書、私は「あめりにっき」四巻ぶんのルビ振りを開始。そういやあ、これを忘れてました。私、ほんとにどうしてこう粗忽なのかしら。


 そういえば、プロットもそろそろ始めないとなあ。まりあさんとクロちゃんの化身と知り合う大事なエピソードだし、なにより事実を大幅改変するからちょっと大変。


 でも、真留さんを気持ちよくお迎えするためにも、ちゃんと頑張らないと!


 ……ふう、ルビ振り大変だけど、可愛いアメリのためだものね! 明日でなんとか終わらせて、余裕見て五日からプロット作成ってところかな。


 こうして、今日もつつがなく夜が更けていくのでした。

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート