そこにはたくさんの宇宙がいた。
宇宙は空腹だった。
お腹がすいていた。
物質、質量というエネルギーを吸収しなければ生きてゆけなかった。
宇宙は宇宙を食べ始めた。
共食いが始まったのだ。
食うか、食われるか。
「ここは何処」
「ここは地獄だよ」
宇宙は泣いていた。
正しいものなどいなかった。
「お前を食べなきゃならない、お前に食べられる前にお前を食べるんだ」
誰も信じられない。
自分が恐ろしい。
たった一人だ!
最後に巨大な宇宙がひとつ残った。
最後の宇宙も飢えて死んでいった。
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