世界には七つの王国と一つの神国がある。
良く雛菊の花にたとえられ、細長楕円に近い形の国が円を描くように並んでいる。
その中央にほぼ円形の大聖都 ルペア・カディナがある。
●木の国 皇国 アルケディウス
皇王国とも呼ばれその名の通り王様は皇王 息子は皇子と呼ばれている。
○皇王 シュヴェールヴァッフェ
シルバーブロンド(ほぼ白髪)に蒼瞳
不老不死時開始時点で六十代前半。
性格はお茶目で優しい好々爺ではあるが、芯は厳しく『神』相手であろうと引かない強さを見せる。
幼いころに『精霊の貴人』に出会い、彼女に心酔しており『反神国』として見られがちでも『神』よりも『精霊』への信仰を崩さないでいる。
アルケディウス皇王家
○皇王妃 リディアトォーラ
シルバーブロンド(ほぼ白髪)に紺色の瞳
不老不死開始時点で六十台前半。
アルケディウス第一位の大貴族の娘で嫁いだ時から変わらない皇王国の第一妃。
皇の執務を知識の面で支える才女。
○皇王第二妃 フィエラロート(故人)
赤毛 黒い瞳
皇王シュヴェールヴァッフェに恋愛結婚の末、半ば脅迫気味に嫁いだ行動力のある女性。
リディアトォーラを第一妃として徹底的に立てて自分は影に徹した人格者で、今も慕う者は多い。
女性騎士貴族で腕もめっぽう強かった。
○第一皇子ケントニス
金髪に蒼瞳
皇王シュヴェールヴァッフェと皇王妃リディアトォーラの第一子にしてアルケディウス第一皇子。
皇子として決して無能ではないが、弟ライオットが文武両道に秀で過ぎていて見劣りするとみられがち。
○第一皇子妃 アドラクィーレ
黒に近い茶髪 赤みの強い茶色の瞳
元アーヴェントルク皇女(皇帝ザビドトゥーリスと妾の子 庶子ではあるが女性で在る為、名目上は皇女として扱われている)
舞の名手で、アーヴェントルクにいた頃からその才は名高かった。
(それを嫉妬する第一皇女 アンヌティーレの願いで隣国に嫁がされた形)
かつて第三皇子 ライオットの妃ティラトリーツェに薬を盛り、流産させたことがある。
本人はそこまで悪い事だとは本気で思っていなかったがティラトリーツェの激怒に慄き、以降ティラトリーツェの顔色を窺いつつのライバル関係となっていた。
○第二皇子トレランス
金髪に紺色の瞳。
性格の強烈な兄と、英傑の才をもつ弟に挟まれ苦労している真ん中の子。
最初から皇位を諦めて酒に走りがちだったことがきっかけで酒には一家言をもつ。
現在はアルケディウスの麦酒酒造の責任者。
けっこう慕われている。
○第二皇子妃は メリーディエーラ
金髪碧眼
愛妾や愛人はどちらの皇子も複数いるが妃の称号を得られない者は皇族として認められない。
元は大貴族の養女で、実際の出自は不明。
自らの美に拘り、美容関係の事になると目の色が変わることも。
○第三皇子 ライオット
赤毛に黒い瞳 母親譲り。
かつて世界を闇に覆っていた『魔王』を倒した勇者一行のリーダーにして要。
長く世界で唯一、二つの国の王家の血を引く存在であった。
(現在は男女の双子+隠し子 マリカがいるので)
ある事情から『神』と『精霊の貴人』の会談に立ち会う事ができず、その後意識喪失。
気が付いた時は全てが終わっていて親友も仲間も全部死んでいた。
当然、怒って『神』に食ってかかったが世界中の人々を人質に取られているような形になり全てにおいて沈黙することを選んだ。
最初は不老不死を得ず死ぬつもりだったが不老不死発生から約三十七年後、大神殿に乗り込み一人死んだ少年の噂を聞き、その亡骸を見て親友の転生を知り、待つ決意をした。
彼は 自分を『ライオ』というあだ名で呼ぶことをかつての仲間にしか許していない。
一時パーティーに加わった友にも許可をしていないので誰かが呼ぶと超激怒する。
○第三皇子妃ティラトリーツェ
茶髪に水色の瞳
プラーミァ国王の娘でライオットとは従妹。
不老不死前には大聖都に国王や大貴族の子弟が学ぶ学校があって、そこでライオットと知り合い、いつか絶対に嫁ぐと決める。
不老不死を得ないで死ぬと宣言したライオットに嫁ぐことに家族の反対も大きかったが反対を押し切り、強行し結婚した。
小姑二人にいびられたが、最初は我慢して、一応兄皇子妃達を立てていた。
我が子を流産させられた事でプッツン、切れて、以降は国の女性達の半分を束ねる一大派閥を作り上げている。
騎士の資格をもち、剣の腕は女性の最高位レベル。
第二部で双子を出産した。
○皇子フォルトフィーグ、皇女レヴィ―ナ。
第二部終了時点で生後2ケ月
フォルトフィーグは父親似の赤毛黒瞳
レヴィ―ナは母親譲りの茶髪と水色の瞳。
アルケディウス皇王家臣下
○タートザッヘ
文官長 宰相や国務長官などの意味合いもあるこの国の文官最高位。
この国の全てを記憶していると呼ばれる頭脳の持ち主。
皇王シュヴェールヴァッフェの幼馴染にして親友。
○モドナック
文官長の信頼する部下 マリカの諸国漫遊に皇国からのお目付け役のような形で参加
○ソレルティア
宮廷魔術師
子ども上りだが実力は歴代最高と言われる美しき女魔術師。
風の魔術師の杖 シュティルクムンドを所有している。
○ザーフトラク
宮廷料理人 妻子有り
皇王シュヴェールヴァッフェが皇子の頃から仕えている。
今は皇国全体の食品管財人。
○ペルウェス
第一皇子家料理人 丁寧な仕事をする。
○マルコ
第二皇子家料理人 美しい包丁使いが特徴。
○カルネ
第三皇子家料理人 発想力に優れる。
最初に貴族家で料理を教えた人物。
招かれた時からマリカの事を妹のように思っている。
今は身分が違ってしまったが厨房では、マリカが望んでいることもあり、親しく接する。
○ヴィクス
第三皇子ライオットの乳兄弟にして腹心。
皇国騎士団の副団長。
○ミーティラ
第三皇子妃ティラトリーツェの乳兄弟にして腹心。
プラーミァから一緒についてきた。
ヴィクスと夫婦関係。
○ミュールズ
元皇王国女官長 現在はマリカの筆頭側仕えにして使節団の随員長。
○ミリアソリス
元大貴族配下の側仕え 現在はマリカの秘書のような役目をしている。
○カマラ
麦酒を作り守り続けていたエクトール荘園から来た騎士見習いの少女。
不老不死者ではあるがその外見を下に見られる事も。
マリカの秘密を知った上で忠誠を捧げたマリカの信頼する護衛。
○ノアール
元プラーミァの奴隷。
マリカとリオンに保護され現在はマリカの側仕え兼影武者(予定)
○ヴァル
準騎士貴族 騎士貴族リオンの副官待遇。槍の名手。
○ウルクス
準騎士貴族 騎士貴族リオンの直属の配下。
元格闘家
二人の子どもを養子として育てている。
○ゼファード
準騎士貴族 騎士貴族リオンの直属の配下。
鞭使い
○ピオ
準騎士貴族 騎士貴族リオンの直属の配下。
アルケディウス大貴族
十八領地をそれぞれの領主が預かり治めている。
第三皇子派閥
○ロンバルティア侯爵 ヴェッヒントリル
アルケディウスでも南方に位置する領地で穀物が良く育つ。
その為食の絶滅後は主要産業を失って衰退していたが今は徐々に復活しつつある。
○エクトール
ロンバルディア侯爵の領地に荘園を持ち、領地内の自由活動を許されている。
古くから麦酒を作って来た一族。
五百年の間、細々と麦酒を作り製法を守り続けて来た。
現在、麦酒が発見、見直され一躍、時の人。
マリカ達の良き理解者でもある。
○オルジュ
ロンバルディア荘領の精霊術士
大地の長の杖 アーグストラムを所有し、温度管理などが得意。
●アーグストラム
三本ある上位精霊の中でも最高位に位置する長の杖の一本。
大地からエネルギーを取れるので主を持たなくても、主が不老不死でもかなり活動できる。
自分と拾い子オルジュを受け入れてくれたエクトールに恩を感じて助けている。
○パウエルンホーフ侯爵 カウルトゥス
大貴族第一位で、第三皇子派閥の第一位でもある。
肥沃な領地を有する。
現在の当主は皇妃リディアトォーラの弟。
○トランスヴァール伯爵 ストゥディウム
妻はケーレシアーナ
アルケディウスで唯一海に面している領地。
元は真珠探しとナーハの油で細々と生活していた。
塩の影響で農産物はあまり豊かではないが、海産物の水揚げで近年無い好景気。
不老不死前は世界有数の造船技術を持っていた。
現在その技術の復活に向けて研究中。
○ハルトリーゲル伯爵
北部で肥沃では無い領地を所有していたが、近年ナーハの種が高額で売れて元気を取り戻している。
第一皇子派閥
○プレンティヒ侯爵 ダルピエーダ
皇王の弟(不老不死以前に没)の息子。
第一皇子派閥の第一位
領地もかなり肥沃なので農業に興味津々。
また子どもの育成にも関心を示し、子どもを一人養子にして育てている。
一方で実子は放蕩者。
○クレスト
子ども達の台頭に伴い見出された孤児。
現在プレンティヒ侯爵の元で補佐役見習いをしている。
○アーケイック伯爵
派閥第三位 妻はアイテーシア
他
スィンドラー侯爵
パルティ―レ伯爵
オイティン伯爵
○タシュケント伯爵
赤ん坊のマリカを拾って働かせていた。
マリカのおくるみの中に入ってた額冠を長く着服していたが、本人以外身に着ける事を拒絶するタイプのアイテムだったので見せびらかすだけだった。
放蕩息子にマリカの誘拐と篭絡を命じたが、最低のサドであった為最悪の難は免れた。
現在は派閥の中でも相当に順位を落としている。
○ドルガスタ伯爵 グラーデース
元アルの主で悪質な性癖をもって子ども達を虐待していた。
マリカの誘拐と麻薬の所持、放火の罪で永久幽閉。
(現在は夫人が代表 大貴族としての投票権などを失っている)
ゲシュマック商会
○ガルフ
マリカの右腕にして剛腕のガルフの二つ名を持つ商人
不老不死世界に絶望し、死のうと世界で唯一死が訪れると囁かれていた魔王城の島を探し足を踏み入れる。
そこでマリカと出会い、命を救われ心酔。
資金援助を得てアルケディウスで食品扱いを始め、約二年で国を代表する店に育て上げた。
不老不死前にはアデラという妻がいたが、商売に失敗した時彼を助けるために離婚し豪商に嫁いでしまったので現在は独身。
○リード
ゲシュマック商会の番頭。
ガルフが不老不死前に商売をやっていた頃からの付き合いで忠誠心は篤い。
計算や記憶力に長けゲシュマック商会の実務をほぼ全て司っている。
独身
○ラール
ゲシュマック商会の料理人。
ガルフが不老不死前に商売をやっていた頃からの付き合いでゲシュマック商会立ち上げ時からの筆頭料理人。
現在はマリカが店長を務める貴族街店舗の副店長。
独身
○ジェイド
第二部開始時十六歳 第三部開始時十七歳
路地裏でくすぶっていたところをガルフに拾われた子ども
現在はゲシュマック商会本店の店長
『能力』は未発現だが、身体に与えられる殴打などのダメージが感じにくくなるもの。
○イアン
第二部開始時十二歳 第三部開始時十三歳
路地裏でくすぶっていたところをガルフに拾われた子ども
現在はゲシュマック商会 食料品小売店舗の店長
『能力』は驚異的な計算能力。
○グラン
第二部開始時点で十五歳 第三部開始時十六歳
路地裏でくすぶっていたところをガルフに拾われた子ども
現在はゲシュマック商会本店の警備責任者
『能力』は未発現だが周囲の気配を察知する能力がとても高い。
○ハンス
アルの助手を務めるゲシュマック商会の店員
○クオレ
元大貴族の奴隷で現在はイアンを助け食料品小売店舗の番頭をしている。
テレパシーで、人に自分の思いを伝える事が出来る『能力』がある。
○ルカ
ゲシュマック商会の従業員で最新に近い子ども上り。
ガルフとリードの使い走りのようなことをしている。
ガルナシア商会
○アインカルフ
王国第一位の服飾店にしてアルケディウスの商業ギルド長
いち早く食品取扱に手を伸ばして現在アルケディウス第二位のシェアをもつ。
シュライフェ商会
王国第二位の服飾店
○ラフィーニ
イエローベージュの髪、温かみのある茶色の瞳
シュライフェ商会代表 ガルフの仲人
○プリーツィエ
シュライフェ商会のお針子兼メインデザイナー
王国孤児院
マリカが設立し、後援している孤児院。
旧兵舎を利用した建物で第三部 夜国編が終わった時点で十四名(+通い二名)の子どもがいる。
職員は四名+雑用担当+料理担当。近日増員予定。
保育園機能もあり、準騎士貴族 ウルクスの養子姉弟が父が仕事に出た後、やってきて戻るまで滞在している。
○リタ
孤児院院長
元はゲシュマック商会の料理人だったところをマリカに引き抜かれ孤児院長に。
不老不死前幾人もの子どもを育て上げた肝っ玉母さん。
胆力もあり、子ども達と職員をしっかりと護っている。
○カリテ
保育部主任
元ゲシュマック商会のホール担当だが気配りと優しさをマリカに認められ孤児院に引き抜かれる。
おおらかで優しく、滅多な事では怒らないが悪い事をするとそれはそれは怖い。
○アイシャ
孤児院の子どもの増員に合わせて引き抜かれたゲシュマック商会の元ホール担当。
今迄乳児担当だったが新しい子が入ったことでそちらの担当になったらしい。
○ローラ ○デイジー
DV夫から逃げ出して来た女性ローラとその娘。
第三部開始時点でデイジーは生後一か月くらい。
現在孤児院で乳児担当をしている。
○マーテ ○ルスティ
第三部開始時 推定六歳 登場時九歳
孤児院の子ども。
元ドルガスタ伯爵の奴隷 保護されてから徐々に子どもらしさを取り戻してきている。
○シャンス ○サニー
第三部開始時 推定十歳 登場時九歳
孤児院の子ども。
元ドルガスタ伯爵の奴隷 かなり長く虐待行動をされていたので、一時期は屍状態だったが今は元気を取り戻している。
一方で問題行動が出て来たとの話も有り。
○プリエラ ○クレイス
プリエラは第三部開始時推定九歳 クレイスは推定七歳
準騎士貴族 ウルクスの養子で ウルクスが戻るまで孤児院に滞在している。
プリエラは騎士になりたいと夢見ている様子。
○レオ
孤児院前に捨てられていた赤ん坊
第三部開始時点で推定生後2~3カ月。
人見知りが激しい。
何か秘密があるらしい。生後3カ月とは思えない行動力で時々ゆりかごから落っこちている。
アルケディウス神殿から保護された子どもが計八名追加になった。
アルケディウス神殿
『精霊神』の精霊石が安置されているが、精霊石を見る事ができるのは皇族と神殿上層部のみ。
○ペトロザウル
アルケディウス神殿の神殿長。
強欲で神殿を私物化していた。政治的手腕はそこそこで大貴族とも太いパイプをもっていた。
マリカを神殿に入れて、さらなる権力の拡大を図ろうしたが、その為に子どもの命を利用しようとした為精霊神の怒りをかって不老不死を解除される。
現在は大神殿で永久幽閉。
○フラーブ
現アルケディウス神殿の神殿長補佐
ペトロザウルが神殿長時代は鳴かず飛ばずの、中間管理職だったが上司とその取り巻きがごっそり消えた事で一気に上に上がって来た。
神殿の中では誠実で真面目な部類。
新しい神殿長 マリカの神殿改革案にも今の所乗り気でいる。
●『精霊神』ラスサデーニア
アルケディウスを守る木の精霊神。
植物の成長、発育に大きな力を発揮する。
大陸北部であるアルケディウスが、麦や植物の育成栽培に問題なかったのは彼の力が大きい。
彼が力を発揮すると化学肥料を貰った感じで、植物は活性化、安定成長する。
一気に発育成長させることもできるが、植物の精霊の消耗が激しいのであまり推奨はされていない。
精霊神としては七人の中で一番最年少で子どもっぽい性格をしているが、頭は良い。
他の癖の強い精霊神達の潤滑油的存在。
分身として作った精霊獣 ローシャは灰色の短耳ウサギそのもの。
アーレリオスの精霊獣が他の精霊神との連携回路構築を重視しているので、彼の精霊獣は情報収集とサポートに徹した作りをしている。
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