●前回のおさらい●
半年以上、女性として生きてきた眞子。
それ故に『もう自分が最初から眞子であったと思って欲しい』っと奈緒さんに頼んでみるが。
その考えを他人に頼む行為自体が間違いであり『自分の存在は、自分でアピールするものだ』と奈緒さんに指摘され反省。
そして、そんな眞子を見た奈緒さんは少々『なにかが気になった』のか『今も自分にキス出来るものか?』っと言う質問を投げかけて来た。
「あぁっと、出来ますよ。……あぁ、でもですね。ちょっと複雑な心境ではあるんですよね」
「えぇっと、それは、完全に割り切ってるから難しいって事?」
「いえ、あの……実はその逆なんですよ」
「逆?」
「はい。女の身の上である上に、妹って立場のクセにですね。奈緒ネェにだけは、何故か、無意識の内に体が反応しちゃうんですよね。だから、好きでキスをしようとしてるのは、自分でも十分解ってるんですけど。ただ、それが『男の気持ちでなのか?』『女の気持ちでなのか?』が、実際よく解らない部分ではあるんですよ」
「あぁ、そっか。……ゴメンゴメン。急に無理な事を言っちゃったね」
「あぁ、いえ、そんなそんな。基本的には大丈夫なんですよ。ただ立場的にもどぉなのかなぁって」
そうなんだよね。
恐らくは、これが私の中で、最後に残ってる『男の感覚』だと思うんだけど。
奈緒ネェにだけは、必ずと言って良いほど、妙に体が反応するんだよね。
これが例えばね。
素直ちゃんだとか、真上さん、それに飯綱ちゃんとかだったら『女の子同士のキスはノーカン』っとか、アッケラカンと思えるし。
崇秀とかだったら、普通の女の子の感覚で心底喜べちゃうとは思うんだけど。
事……奈緒ネェに至ってだけは、妙に悩んじゃう。
多分、こうなってる原因って言うのは、本気で愛し合った唯一の相手だからだとは思うんだけど。
……奈緒ネェだけは、ホント、そう言うの複雑なんですよね。
「あぁ、ごめんね、眞子。さっきの話は忘れて。気にしないで良いからね。眞子は、眞子だから」
「あぁっと奈緒ネェ。奈緒ネェが、少しでも気が和らぐなら、キスさせて貰って良いですか?あっ、あの、無理してるとかじゃないですよ」
「うぅ~~ん……微妙」
「えぇっと、それは、どういう事でですかね?」
「いやね。眞子に嫌な想いをさせるなら、もぉ良いかなぁって思うんだよね」
「いえいえ。決して、嫌な訳じゃないんですよ。寧ろ、この状態にあっても『したい』って思う節が多々有りまして。なんと言いましょうか。奈緒ネェの唇って、どんな感触だったかなぁって想っちゃうと……なんか、困った感覚が出て来るんですよね」
早い話、忘れ様が無い位に体が憶えきっちゃってるから、また密かに欲っしてるんだろうね。
自分が女だって解ってるのにね……
あの、凄く手入れが行き届いていて、潤いがあって、プニプニってして、凄く柔らかい奈緒ネェ独特の感触は……キスするだけで、気持ち良くなっちゃうんだよね。
本当に困った感覚ですよ。
「ふふっ、なによそれ?」
「奈緒ネェは、自分の事だから、あんまり解らないかも知れないですけど。奈緒ネェの唇って、奈緒ネェが自分で思ってるより、凄く柔らかくて。キスをすると、心が蕩ける様に、凄く気持ち良くなるんですよね。依存性が高いんですよね」
「そうなんだ。なんか困った薬みたいな言われ様だけど。……あぁ、じゃあ、試しに1回だけしてみよっか。頼める?」
「あぁはい、喜んで」
そう言った後、間髪入れずに早速『チュ』
流石に、もぉディープはしないよ。
でもね。
奈緒ネェの唇に軽く触れただけなのに。
その、あまりの柔らかさに、本当に『脳が蕩けそう』ですよ。
うぅ……贅沢の極み。
……相変わらず極上ですね。
「ふむ……あぁ、そうかぁ。なるほどねぇ。これでよく解ったよ。私は勘違いしてた」
「えっ?えっ?なにがですか?」
「君は、どこまで行っても、ヤッパリ眞子だわ。眞子でしかないわ」
「……っと言いますと?」
「クラはね。薬用リップとかを塗らない子だったから、結構、唇が荒れててガサガサなのよ。眞子みたいに柔らかい唇じゃなかったんだよね。ヤッパ、眞子じゃダメだね」
「あぁ、そりゃあまぁ、そうでしょうけど」
「だからさぁ。眞子の唇を奪っても、所詮『女の子同士のノーカン』って感覚にしかならなかったみたい。期待外れも良い所だよ」
「あぁ、あの、ご期待に沿えず、すみません」
でも、そんなの無理だって奈緒ネェ。
女である以上、唇がガサガサの女なんて最悪じゃないですか。
流石に、そんな杜撰な女には成りたくないですよ。
「あぁ、でもさぁ。眞子の唇の感触は悪くないね。ちょっとクセになる感じ。またしても良い?」
「あぁ、はい。全然良いですよ。やりたい時はジャンジャンやっちゃって下さい。私は、奈緒ネェの事が大好きですから」
「いや……流石に、ジャンジャンはしないけどね。偶にね偶に」
「あぁ……ですよね。なに言ってんでしょうね。……私」
私って……本当に、救いの無いアホですね。
キス魔でもない限り、女の子同士が、そんなそんな、しょっちゅうチュチュカする訳ないのにね。
ホント、アホですね。
……こう言う所が、天然だって言われる所以なんだろうね。
とほほ。
「まぁ、キスの話は、これぐらいで良いとして……それはそうと眞子。最近はどうなの?」
あっ……どうやら話の転換期だと思ったのか、奈緒ネェが次の話題を振ってきましたね。
なら、ちょっとおかしな雰囲気に成ってるので、早速ですが、その話に乗らせて貰いますね。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
どうやら今回の一件は『眞子が何処までキッチリと女性化が進んでいるのか?』を試す為に、奈緒さんが仕掛けた模様。
特に前回『眞子が最初から存在していた様に接して欲しい』っと言われたからこそ、そこが気に成ったものだと思われます。
まぁ此処に関しては、奈緒さん自身もかなり苦労させられている所なので、ある程度ハッキリさせたかった面もあるのかもしれませんね(笑)
さてさて、そんな風に『眞子の状況を確かめた奈緒さん』なのですが。
お節介な奈緒さんにしたら『普段からこんな調子で大丈夫なのかなぁ?』って不安に思い。
次に、眞子の普段の生活も気に成って、こんな質問をしてしまったみたいなのですが。
此処から、少し意外な方向に話が進んでいきますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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