最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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217 不良さん、仮想ルパン再び(笑)

公開日時: 2021年9月11日(土) 00:21
更新日時: 2022年12月7日(水) 12:44
文字数:3,116

●前回のおさらい●


 奈緒さんの機嫌を、密かに悪くしてしまった倉津君。

「鰻と梅干」と言う喰い合わせの刑に遭い、その夜をトイレで過ごす羽目になる(笑)


そして翌朝……

 ……翌朝。

容赦なく入ってくる太陽の熱気がトイレに篭って、あまりの酷い暑さに目が覚めたのは、言うまでもない。


夏の日差しは、それ程までに凶暴だ。


マジ暑い。

マジで糞暑ぃ。


んで、そのままトイレに篭っていても埒が明かないので、取り敢えずは時間を確認すると、腕時計の針は、まだ午前5時になったばかりだった。


まぁこの時点で、昨晩よりは、腹の具合も納まった様なので、俺は、今まで座っていた便座から徐に立って、行動に移す事を試みる。

まず、この状態にあって、最初にすべき事は、歯磨き序に、風呂を拝借する事だ。


なんせ、一晩中トイレの中に居たものだから、体も、衣服も汗でグッショリになっていて気持ちが悪いからな。

それに気分的にも、トイレで一晩過ごしたから気持ちが悪い。


そんな自分の置かれていた立場に、あまりの気だるさを感じた為、緩慢な動きでノタクタと洗面所に向って歩き出す。


すると……奈緒さんが早起きして、先に風呂場を使ってるのか、彼女の着替えの服が整然と置かれていた。

なので俺は、朝の挨拶を込みで、彼女に声を掛けてみる。



「おはよぉッス、奈緒さん。豪く、早いんッスね」

「あっ、おはよう、クラ。君も早いね」

「いや、早いも、なにも。トイレが、あまりにも暑くて、熱気で目が覚めたんッスよ」

「あっ、そっかそっか、そうだったね」


奈緒さんは、いつも通り悪びれる事もなく、アッサリそう返答した。


まっ、この人らしいと言えば、この人らしいな。



「ところでクラ、今から風呂に入るの?」

「あぁそうッスね。あの……出来れば、湯船に浸かりたいところなんッスけど。汗でグッショリなんで、風呂とか沸かしても良いッスか?」

「あぁそっか。じゃあ私が、今からお湯沸かしておいてあげるよ」

「すんませんねぇ」


擦りガラスの向こうで、奈緒さんはバタバタと何かをしている。


にしてもだな。

こうやって擦りガラス越しで見ると、女の人のシルエットって、ほんとエロイよな。

この一枚向こうには、裸の奈緒さんが居ると思うと興奮もするしな。


そんな感じで、擦りガラスを凝視してた訳なんだが……そこで、ある事に気付いたんだよな。

前から奈緒さんって、自分の胸が小さいって、矢鱈と気にしてたみたいだったけど、実際こうやって見ると、奈緒さんの胸って、そんなに本人が気にする程小さく無いんだよな。


元々奈緒さんは、どちらかと言えば小柄な方だし、変に巨乳が付いてる方が、寧ろ、体型的にも変だと思う。


俺からすれば、体のサイズにあったベストサイズだと思うんだがな。


俺は、そんな事を思案しながら、無意識に、奈緒さんの着替えのパンツを伸ばして遊んでいた。



「あの、奈緒さん」

「うん?なに?」

「女の人のパンツって、なんで、こんなに伸びるんッスか?無駄によく伸びますよね」

「へっ?ちょ……君、そこでなにやってるの?」

「あぁすんません。なんか手持ちぶさだったもんで、奈緒さんのパンツ引っ張ってました」

「そうなんだ……って、そんな事で納得する訳ないじゃない!!人のパンツを、勝手に弄繰り回すのヤメテよね」

「あぁすんません。なんか、奈緒さんが履いてるんだなぁって思ったら……つい」

「もぉ君ねぇ……」


あぁイカン、イカン。

奈緒さんの物だと思ったら、ついつい興味を持って、無意識の内に手に取っちまうんだよな。


けど、奈緒さんが怒ってる様なので、お名残惜しいが、元の場所に返しておこう。

っと、その前にだ……エロ本なんかで、よくある光景、パンツの匂いだけ嗅いでみよっかな。

奈緒さんが海外に行っちまったら、少しの間、こんな馬鹿な事も出来ねぇ様になっちまうしな。


故にチャンス!!



『クンクン』



「ちょ、ちょっとぉクラ。君、今、なにしてた?」

「あっ、あの、ちょ、ちょっと奈緒さんのおパンツ様の匂いおば……」

「あのねぇクラ。洗ってあるんだから、着替えのパンツが匂いする訳ないでしょ」

「あぁそうか、じゃあコッチか」

「だから、そうじゃなくて、辞めてって言ってるの。……大体ねぇ、君は、そんな所で、そんな事して、一体、どうするつもりなのよ?そこで私のパンツをオカズにして、オナニーでも始める気なの?」

「良いんッスか?」

「正気?自分の彼氏が、私のパンツでオナニーなんてドン引きだよ。絶対嫌!!ヤメテ!!」

「そうッスかね?考え様によっちゃあ『私の全てを愛してくれてるんだ』って、なんか愛情とか感じません?」


なに言ってんだろな俺。

自分の彼女のパンツの匂いを嗅ぎながらオナニーしてたら、それは既に、ただの変態だよな。


そりゃあ、誰だって嫌だわな。



「そんなの全然感じないよ。って言うかねクラ。もし、それが逆の立場だったらどう思う。私が、クラのパンツの匂いを嗅ぎながら、オナニーしてたら嫌でしょ」


う~~~ん、まぁどちらかと言えば、見たいかなぁ。

流石に、奈緒さんのイメージが壊れるから、パンツは嫌だが、シャツの匂いを嗅ぎながらとかだったら、寧ろ、全然OKだよな。


……って言うか、見せて欲しいもんだ。


いや、序に言えばだな。

なんかオナニーが終わって疲れ果てて。

そのままシャツに包まって寝息立てて寝てたら、奈緒さん超可愛いじゃん!!


あっ、あの……そっ、それ、希望でお願いします。

(↑妄想爆発中)



って事で、寧ろ、色んな意味で有り有りな方向で。


つぅかな。

それ想像しただけで、ビンビンにチンコおっ立って来た。



「あの、有りッスね。現に今、俺、チンコ立っちゃいましたから」

「最悪だよ」


まぁ最悪ッスね。



「あの、奈緒さん。因みにですが、これどうしましょ?パンパンになってるんッスけど」

「知らないよ。トイレにでも行って、自分で抜いてきなよ」

「あぁじゃあ、早速パンツ借りて良いですか?」

「だから嫌だって……さっきから、そう言ってるでしょ」

「奈緒さん我儘ッス」

「それは、コッチのセリフだよ」


だってよぉ、この分だったらマジで抜けそうなんだぞ。

だったら男なら、これはやってみる価値が有るだろ……いや、寧ろ、やるべきだろ!!


そんな訳で、俺はコソッと奈緒さんの使用済みのパンツを手にして、音も立てず洗面所を後にする。


うぉ!!なんと言う背徳感!!



「ちょっと聞いてるの、クラ?……ねぇクラ……うん、クラ?……ちょっと君、何所に行ったのよ!!えっ?嘘でしょ、まさかね……ははっ、ちょっと、クラってば、そこに居るよね!!」


ヤベェ、あっさり気付かれた!!


バッ、バレたらしょうがねぇ。


後は、証拠の品を持って、ドタドタ音を立て様が、何をし様が、トイレまで逃げ込むだけだ!!


まさに気分は、パンツ・シーフ(下着泥棒)だな。



「あっ!!ヤッパリ!!こら!!待ちなさいクラ!!」

「うわっ!!気付くの早ぇ!!ってか、奈緒さん服服!!服着てないッスよ!!」

「そんなのどうだって良いの。どうせ君には、散々裸を見られてるんだから」

「そんな馬鹿な……グワッ!!」


トイレに入る寸前で、裸刑事の活躍により、下着泥棒の俺は御用と相成った。



「ホント、なに考えてんのよ、君は」

「すんません……出来心だったんッス。悪気は無いんッス」

「なによそれ?もぉ、そんな定番なお涙頂戴じゃあ、私には通じないよ……ホント碌な事を考えないんだから」

「つんまてん」

「もぉ良いよ。ほら、早く服脱いで、お風呂に入っておいでよ」

「あい、重ね重ねつんまてん」


俺は首根っこを持たれたまま、洗面所に強制連行されて行く。


そんで、奈緒さん監視の下、服を脱いで風呂場に入っていく。


すると……



「ヤッパ、汗掻いたから、もう1回入ろ」

「うわっ!!奈緒さん!!」


俺は咄嗟に風呂に飛び込んだ。


つぅか、この風呂、滅茶苦茶熱ッ!!

完全に熱湯風呂じゃねぇか!!

こんなの喜んで入るのは、ダチョウ倶楽部ぐらいのだぞ!!


シャレになんねぇ!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


うん……相変わらず馬鹿な事ばかり考えますね。

よくもまぁ朝一から、こんな馬鹿な真似ばかり出来たもんです(笑)


そして下着泥棒なルパンは、裸刑事によって逮捕された訳なのですが。

此処で、奈緒さんが一緒にふろに入って来るっと言う思わぬ展開がありましたね。


さてさて、そんな状況の中、倉津君は次回、一体、どうなるのでしょうか?


また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ

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