●前回のおさらい●
眞子との話をする為に入った喫茶ミノルちゃんだったが。
ママ(オカマのおっさん)の下品な会話にあきれ返り、ボックス席に移動する事に(笑)
そんな些細なミノルママの妨害に遭いながら、真琴ちゃんとボックスに移動。
それで移動したと同時に、ミノルママがボトルごとバカルディーを持って来て、グラスを2つ置いてから、即座にこの場を離れる。
一応ロックを注文したので、アイスペールに氷なんかも置いて行ってはくれてるんだけど、相変わらず、お客さんを放置な店だね。
まぁ、こうやってお酒を出してるとは言え。
名目上は喫茶店な訳だから、こういうスタンスになってもおかしくはないのかもしれないけどね。
「なんか悪ぃな」
「あぁ、良いよ、良いよ。全然気にしなくて良いよ。真琴ちゃんと一緒に居る時から、この店の事は良く知ってるからね。勿論、ママがあぁ言う下品な人だって事も含めて知ってたから、ホント気にしなくて良いよ」
「あぁ、そっか。そう言われてみれば、そうだな。オマエって、そう言う意味じゃ、此処に来るのって初めてじゃねぇんだもんな」
「そうだよ」
「……まぁ、なら、んな事は、どうだって良いか。眞子、グラス持てよ。注いでやっからよ」
えっ?
そう言って真琴ちゃんはバカルディのボトルを持って、私のグラスにお酒を注ごうとするんだけど。
「ダメダメ。なにやってるのよ?そんなの真似しちゃダメだよ」
「へっ?なにがぁ?なにがダメなんだよ?」
「気持ちは嬉しいけど、男の人が軽々しく、先に、お酌なんかしちゃダメだよ」
「はい?なんだそれ?オマエって、結構、古い考えなんだな」
脳内昭和女ですからね。
それに、亭主関白な位の男性の方が格好良いと思っておりますので、先注ぎなんて無粋な真似は絶対にさせませんよ。
故に、男兄弟である真琴ちゃんには、是非そうなって欲しいので、此処は梃子でも折れません。
……っでまぁ、私が、こう思うのには訳があって。
過去に私がまだ真琴ちゃんであった時に、奈緒ネェが一度たりとも、私に先注ぎをさせた事がなかったんですよ。
(一度や二度はあったかもしれないけど)
まぁそうは言っても、当時の私は、それに対して、そこまで何も思わなかったんで、特に気にもしてなかったんですが。
冷静になって考えてみると、これは意外と『うれしい事だった』と気付きましてね。
ならこれは、今、女性の身である私は見習うべき事柄。
自分が嬉しいと思った事は、即座に実行するに限りますからね。
それにまぁ、何と言いますか。
此処からは、少々打算的な話にもなるんですがね。
男女問わず、こう言う細かい気遣いを自然に出来る人って言うのは『誰からも好感度が高いなぁ』って思い、こう言う気遣いをする様にしてるんですよ。
相手を立てる事って言うのは大事な事ですしね。
「そうかな?まぁ、元々が私も極道の女ですからね。その辺には、結構うるさいよ」
「あぁそっか、そっか。そういう面も踏まえてる訳な」
元極道者でなくても。
基本的に、そう言う事に対して私は、結構うるさいんですよ。
……って言うかね。
世間じゃ『男女均等法』とか、なんとか言ってますけど。
実際の話、男らしく振舞ってる女の人より、一歩引いてる女性の方が良くないですか?
私は、そう言うのが好きだから、自らこうやってるんですけど。
それになんかぁ。
『男女均等』の意味を、勘違いしてる女の人が多いんだよね。
均等なのは、どこまで行っても権利の話であって。
男の人みたいな振る舞いをする事じゃないと思うんだけどなぁ。
女は、女で在りながら。
女性と言う性別の魅力を最大限に引き出した上で、権利を主張するのが、私は正しいと思うんですけどね。
「まぁまぁ、そんな訳だから。兎に角、先に注がせてよ」
「そっか、なんか悪ぃな」
もっと偉そうにしても良いのにね。
特に今回は、コチラに非が有る話なだけに、偉そうにされても私が文句を言える様な立場じゃないのにね。
でも、多分、この優しさこそが、みんなを惹き付ける理由ではあるんだろうね。
こういう面も、私は見習わなくっちゃね。
そんな訳でして『トクトク』っと音を立てて、グラスにお酒を注いで行くんだけど。
その途中で真琴ちゃんは、チラチラと私を見ながら、少しだけ表情を強張らせている様子。
漸く、本題に入るスタンスに入ったみたいだね。
「はい。どうぞ」
「あぁ、サンキュウな」
そう言って、グラスを傾けて感謝してはくれてるんだけど。
でも、なんだか、話が話なだけに、それを言い難そうな表情を浮かべてるね。
なら、此処は私の方から切り出すのが筋ってもんだよね。
「どう致しまして。……っで、真琴ちゃん。飲む前に聞きたいんだけど。さっき、私に言って置きたい事があるって言ってたけど、それって、なにかな?どんな話?」
「へっ?……あぁ、そうだな。それだけは、先に言って置くべきだな」
「うん。お願いします」
どうぞ、どうぞ。
これで少しは話しやすくなったと思うから、幾らでも言いたい事をハッキリと言って下さい。
立場上、今回はなにを言われても当然だと思うんで。
なに1つ心に残す事無く、ドンドンと言いたい放題言って下さいな。
なんなら序に、普段から私に対して思ってる事も言ってくれて良いんだよ。
余す事無く、全て甘受致しますので。
今回も最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪
毎度毎度、細かい事ばっかり書いて申し訳ありません<(_ _)>
でも、あれなんですよね。
話をするにしても、なんにするにしても『雰囲気作り』って言うのが重要でして。
こういう細かい部分をキッチリと補完して置かずに、いきなり話し合いに入っちゃうと『オイオイ、今の雰囲気で、そんな会話にはならないだろ!!』っとか読んで下さった方から言われちゃう可能性があるので、出来るだけ、細かに雰囲気作りをさせていただいております。
それに何と言いますか。
これは『WEB小説だから出来る事』なんですがね。
基本的にWEB小説と言うのは文字数の制限がありませんので、ある意味、文字数に制限のある商業作品とは違い、表現の自由度が高い。
所謂、細部まで描ける事が、WEB小説の特権みたいなものなんですよ。
なら、折角の、この特性を生かさないは勿体ないでしょ。
まぁ昨今は、無駄シーンを出来るだけカットする傾向にあるみたいですし。
読者さんも、そう言った『一見、無駄に見えるシーン』を求めていない面も多々あるみたいなのですが。
作家が、こういう細かい点を表現して、どうやって雰囲気作りをするのかを物語の中で語り。
読者さんが、それを読んで『なるほどなぁ、そうやるのか』って思って貰える様な作品を作るのが、本来は大事な事なんじゃないでしょうか?
小説とは、その作品から、何を学べるかが大事だと思いますしね。
さてさて、そんな私の戯言は置いておいて。
本編の方では、こうやって話し合いの場が出来上がったみたいですので。
倉津君の言葉に、眞子は、どの様な反応を見せるのか?
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
これに懲りず、また良かったら遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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