最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

1446 いきなり核心部分

公開日時: 2025年1月19日(日) 00:21
文字数:2,096

●前回のおさらい●


 お互いの立ち位置を確認しあった所で、新サイト立ち上げについての戦略会議の始まる。


……っで、その1つ目の議題と言うのが。

 ……の筈だったんだけどな。

モジャの奴、何の躊躇もなく。

イキナリ、新サイトの確信部分とも言える様なトンデモナイ話からスタートしやがったんだよ。



「……さて、旦那に眞子助。まずはサイトを始めるにしても、サイトの要に成るバンドが必要に成って来る訳なんだが。お2人さんは、その辺についての見解はどうだい?」


【人事の部分】だ。


本来なら一番外部に漏れちゃいけないトップシークレットな部分だ。


って言うか、オマエさん。

さっき、眞子の事を疑ってたのに、そんな話をしていいのか?



「オイオイ、イキナリそこの話かよ!!」

「イキナリも、なにも、今現在の段階で話せる話は少ないだろ。だったら、酒に酔って寝惚けない間に、重要な部分から片付けるのが常識的な行動もんなんじゃないかい?」

「確かにそうだね。そこをまず抑えなきゃ。プロモーション企画を立てる事も出来無いし、先が見えなく成っちゃうもんね」

「そうさな。それに問題としては、ウチの看板になるべき眞子助が、自分のバンドを持っていない状況だろ。ウチとしては、そこが一番手痛い部分だからな」


オィちゃん、ポツ~~~ン。


対処の早い2人に比べて、一人だけビジネスモードに移行しきれない俺は。


オィちゃんだけ、ポツ~~~ン。



「あぁ、でもそこは、一応ではあるけど、2月には決まる事だし。取り敢えず、保留にしてくれても良いんじゃないかな」

「じゃあ、サイトの立ち上げも、それに準じて2月のスタートを目処にするって事だな」

「ちょっと待ちな。なにを考えて、そんな事を言ってるのかは知らないが。そいつはダメさな」

「なんでだよ?」

「眞子助の件は2月でも良いとしてもだな。サイトの立ち上げが2月ってのは、準備期間が長すぎて問題がある。それじゃあ、水面下で動き難い分、仲居間の不意は打てないぞ」


あぁそうかぁ。

コチラ側に眞子が居る以上。

完成度の高いサイトを素早く作った上で、人事を迅速に行なわなきゃ、崇秀が潰しに掛かってくる事さえ考慮しなきゃいけない訳か。


これは難儀だな。



「かもな。……って事はなにか?逆に言えば、ある程度は人事の目処は付いてるって事か?」

「まぁな。勿論、ある程度の下準備は完成してるさな。考え無しに、人に話を持ち掛けたりはしない」

「因みに、どんな感じなの?」

「なぁにな。GUILDの中堅~下位ランカーに声を掛けて、コチラ側への移籍を促しているだけの事さな」

「中堅~下位ランカーだと?そんなもん、なんの役に立つんだ?」


意味が有るのか?


まぁ、仮に意味があるとすれば。

例え中堅~下位ランカーとは言え、GUILDに在籍してる以上、ある程度の実力は見込めるって所だろうな。


けど、中堅は、それで良いかも知れないけど。

所詮、下位ランカーは、何所まで行っても下位ランカー。

化物揃いの上位ランカーに太刀打ち出来るとは到底思えないんだけどな。


人海戦術か?


いや……それにしても、コチラの方が数が少ないか。



「あぁ、そうなんだ。それは中々、良い所に目を付けたね」

「だろ」

「なんか解り合ってるな、オマエ等。……って事はなにか。ある程度の実力を見込んでの話か?」

「まぁ、そうさな。それも一理あるんだがな。まずは『枯れ木も花の賑わい』って言葉の通り、サイトに対する登録者が居ないとグツが悪いし、まずにして、なにも始まらないだろ。だから最初に、不遇に扱われてる下位ランカーを手の内に収めたって訳さな」

「じゃあ、なにか?実力を見越してじゃなくて、モブ的な考えって事か?」


移籍したからって言っても、イキナリ実力が上がる訳じゃないからな。


これは、さっきも言ったが。

何所まで行っても下位ランカーは、下位ランカーの実力でしかないんだからな。



「そうだな。……っと言いたい所だが。実は、それも、ちょっと違うんだな」

「これも違うだと?それじゃあ、一体なんなんだよ?」

「なぁ~にな。初期段階は、その考えで良いんだが。旦那の言う通り、実力がある程度に達してる以上、最低限は使い物には成る訳だろ。だったら、何故コイツ等が、中堅~下位ランカーに留まっているかって事を追求すれば、コチラ側に引き抜いた理由も、自ずと見えてくるんじゃないかい?」


留まってる理由だと?



「そうなると、ヤッパ、他のサイトの人間に比べても、圧倒的に実力が高いって事がメインになるのか?」

「そう言うこった。早い話な。GUILDは、あまりにもレベルが高過ぎて、中堅~下位ランカーは、そう易々と上位には喰い込めない状態が続いてるんだよ。……まぁ、高い目標と考えられる奴等には良いが、普通の精神じゃ、そんな事は考えない。眼の上のタンコブが良い所だ」

「まぁ確かにな。上位ランカーは化物揃いで、ランキング上位の常連だからな。下に居る奴等にとっちゃあ、これ以上の眼の上のタンコブはねぇわな。……けどよぉ、それとこれと、どう言う関係があるんだ?」

「解んないかい?」

「解らん」

「ふふっ……ヤッパリ、そう言う事か。ひょっとして細川君は、GUILDの下請け業務を、ウチで引き受けようって考えなんじゃないのかな?」


下請け?


対抗組織作ろうって話なのに、GUILDの下請けをしちゃう訳か?


なんじゃそりゃあ?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


話は、イキナリ人事部分から始まった訳なのですが。

本編でも眞子が言いました様に、此処が決まらないとサイトとしても動きようがない部分なので、まぁこうなっても仕方がないですよね(笑)


……っでまぁ、その第一弾として。

中堅ランカーと下位ランカーを、コチラに引き込むと言う荒業を、早速、細川君は繰り出して来た訳なのですが。

どうやら、この引き抜きは【GUILDの下請けをする】っと言う名目で行われた様子。


一体、それはどう言った意味を指すのでしょうか?


次回は、その辺を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート