最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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280 不良さん、女性心理を理解してない(笑)

公開日時: 2021年11月13日(土) 00:21
更新日時: 2022年12月16日(金) 14:52
文字数:2,526

●前回のおさらい●


 大型湘南ライブが開催されてる中。

何故か、倉津君と崇秀は、バックステージで『奈緒さんの話で盛り上がっていた』


そんな中、崇秀は倉津君に対して『オマエのせいで、奈緒さんがある一言を切欠に、プロデューサーと肉体関係になる可能性もある』っと言う、とんでもない事を言いだす。


では、何故、そう成るのか?

「さて、オマエの中で疑問が生まれたみたいだから、此処からは、質問形式で話を進めるぞ」

「なんで、そんなまどろっこしい真似をするんだよ?」

「オマエの彼女に対する想いと、理解力を計る為だ」

「だから、なんで、そんな必要が有るんだよ?」

「簡単だ。……オマエが守りきれない場合。俺がなんとかしなきゃイケネェからだ」

「ちょっと待て崇秀。そりゃあ、あまりにもお節介が過ぎるだろ」

「生温い事を抜かしてんじゃねぇぞ。取り返しの付かない事になった後じゃ、なにもかもが、おせぇんだよ」


奈緒さんのデビュー前から、対応策を講じるつもりか?


コイツ……マジで、何所まで先を見て生きてやがるんだよ?



「言いたい事はわかるが、なんでオマエが、そこまでする義務があんだよ?」

「んあ?……あぁいや、実に単純な話なんだがな。俺さぁ。実は、オマエと、向井さんの関係って、結構、好きなんだよな。だからよっ、ツマンネェ事で、あんま諍いを起こして欲しくねぇんだわ」

「へっ?はぁ~~~っ?なんでオマエが、俺達の関係を気に入るんだよ?」

「いや、此処までハッキリしてる面白い主従関係って早々見ねぇからな。向井さんは一般人なのに『ご主人様』だし。オマエはヤクザの出来損ないのクセに『犬』……こんな面白い関係を潰したいと思う方が、どうかしてるぞ」


……犬言うな。



「……っで、話が逸れてる様だが。結局、オマエの言う『たった一言』って、一体なんなんだよ?」

「んあ?あぁ、それな……まぁこれは、例え話になるんだが。あるプロデューサーが、向井さんに、こう言ったら、彼女は、どういう反応を示すか?って話なんだよ」

「だから、何を言うんだよ?」

「『向井さんの彼氏バンドやってるんだってね。良かったら、僕がプロデュースしてあげようか……但し……わかってるよね』ってな感じの話をしたら、どうなる?」

「まぁよぉ、確かに、可能性で言うなら、そりゃあ、多少は有るだろうけどよぉ……奈緒さんって、オマエが思ってる以上に、結構、ドライな所があるぞ」

「赤の他人ならな。向井さんに、そう言う見解であっても、おかしくはない。……ただ、オマエの事になるとだな。彼女は異常に甘いし、異様なまでに執着する所が有るんだよ。だからよ、そう言う危険性を孕んでんじゃねぇか?」

「確かに、全体的に俺には甘いな」

「だろ。……っでだ。問題は、そこからなんだよな」

「なんだ?」


まだ問題が有るのか?



「もしも話を続けて悪いんだが。もし仮に、向井さんが、オマエになんの相談も無しに、それをやっちまったら、オマエはどうする?」

「……怒りてぇが、怒れねぇのも現実だろうな」

「だろ。だから俺は、そこを一番懸念してんだよな。最終的にオマエが……許せるのか?……許せないのか?」


ぶっちゃけ言っちまえば……許せる。


心的には、直ぐには許せないかもしれないが、最終的には許す。

何があっても、奈緒さんの事が好きなのだけは変わらないからな。



「まぁ、そうだな。多分、許すんじゃねぇか」

「許すか。……因みにだが、それは、最終的な話か?それとも初めからか?」

「まぁ頑張っても『最終的』が良い所だろうな」

「だと問題だ」

「何故に?」


許しても問題が生じるのか?



「期間だよ期間」

「なんの期間だ?」

「最終的にオマエが許すまでの期間。この間、彼女の心的状況はどうなる?って話だ……彼女的には、オマエの為にやった行為なのに、オマエには怒られる訳だろ。そこを彼女がアッサリ納得出来ると思うか?基本、女ってのは被害者意識が高いものだ。『折角クラの為に体まで張ったのに……なんで怒るのよ?』なんてのも考量しとかなきゃ、いけなくなる」

「難しい話だな」

「だろ。……更に付け加えるなら、直ぐに許した場合も問題なんだよな」

「なんでだ?」

「なんでだ?って……オマエが、直ぐに納得したらしたで。『クラって、ホントに私の事が好きなのかなぁ?』とか思っちまうからだ」

「言ってる意味は解るが。それはあまりにも理不尽な話だな」

「そうでもないぞ。オマエと、向井さんの立場を入れ替えてみろよ。そしたらオマエも、向井さんと同じ様な考えになる筈だからよ」


俺と奈緒さんの立場の入れ替えだと……


・・・・・・


あぁ確かに……コイツの言う事が理解出来なくもない回答が出てくるな。

逆な立場だったら、俺も、そう思っちまうかもな。



「納得した面だな」

「まぁなぁ……っで、結局の所、どうすりゃ良いんだよ?」

「だから、最初に言ったじゃねぇか。……【全てを受け入れろ】。その話が本当で有ろうと無かろうと関係なく、全て彼女の言葉を信じたやれ。……但し『褒める』にしても『怒る』にしても、大事な言葉を必ず添えてやる事を忘れるな。それだけだ」

「そんな事だけで大丈夫なのか?」

「いいや。重要なのは、此処からだ」

「まだ、あんのかよ?」

「あぁ有るぞ。その向井さんが作ったチャンスを必ずモノにしろ。それこそが彼女の求めてる最大の回答だからな」

「求めてる解答だと?」


うっ、う~~~~ん。


なんだそりゃ?


わかんねぇ~~~!!



「わかんねぇか?」

「あぁ、わかんねぇな」

「至って、単純な答えなんだがな。ホントにわかんねぇか?」


・・・・・・


わからんな。



「悪ぃ、マジでわかんねぇ」

「あっそ。……女性心理の基本ってのを理解してれば、結構、簡単な話なんだがな」

「うん?なんの話だ?」

「まぁ良いや。オマエには、どうにもわかんねぇみたいだから、取り敢えず、教えてやる。女ってのはな【自分の力で、男を成功させるのが好きな生き物』なんだよ。だから、この心理を、さっきの話に当て嵌めて考えてみろよ。自ずと答えが出る筈だぞ」


キーワードは『相手の成功』だよな。


っとなると、あれか?



「ひょっとして、自己満足か?」

「まぁ及第点だな。まだそこには+αが有るだろ」

「なんだよ?」

「自己満足の内容だ。その中に『悲劇のヒロイン』チックなモノが含まれてるだろ。そこを理解するのが一番重要なんだよ」


はぁ?


いや……奈緒さん、あんまそう言うの無いぞ。

だってよ、素直の事散々『悲劇のヒロイン』とか言って馬鹿にしてる面があるんだぞ。

そんな奈緒さんが『悲劇のヒロイン』じゃ……ちょっと、おかしくねぇか?


なんかこの話、スゲェ矛盾してる様に思うんだが……


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


湘南で大型ライブをやってる途中だと言うのに。

崇秀は、そんな大事な事すら無視して『倉津君と奈緒さんの関係』について話している様ですね。


恐らくもぉ、彼のとっては『ライブなんて、どうでもいい事』に成り下がっており。

女性に不慣れな倉津君と、何処か意地っ張りな奈緒さんの関係が心配で仕方がないんでしょうね。


口はワールドクラスに悪いですが、崇秀のこう言うお節介な部分は、私、結構好きなので、かなり楽しんで書かせて貰ってます(笑)


さてさて、そんな中。

また倉津君の考えの中にはない事を言い始めた崇秀なのですが……皆さん、この答えって解りますか?


『素直ちゃんの悲劇のヒロインを馬鹿にしてる所があるのに、奈緒さんにも悲劇のヒロインの要素がある』


さて、この答えはどう言う意味でしょうね?


この答えが気に成りましたら、また、是非遊びにに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ


待ってま~~~~す(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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