●前回のおさらい●
お正月から5日までの経過を洗い直しては見たが。
矢張り、この謎の痛みに対する回答を得られる事無く、1人で痛みに耐えていたら……
フッと、ある事を思い出し、トイレに駆け込む倉津君だったが。
……案の定だ。
トイレに入って、直ぐにパンツを脱いで解った事なんだが……
『パンツのクロッチ部分に、少量の血が付着している』
ヤバイ……この体、とうとう生理まで始りやがったよ。
これにより、今までの様に『見た目』だけが女だった訳じゃなく。
本格的にこの体は『女性としての機能』が発動しちまってるじゃねぇか。
うわ~~~~!!ちょっと待って!!ちょっと待って!!流石に、これは、どうしたもんだ?
焦っても、どうにもならない事ぐらいは、自分でも解ってるけどよぉ。
ちょっと前まで男だったのに、突然『自身の体に子供を宿す事が出来る様な体に成った』って……
それに、この機能を得てしまった事により起こる継続的な酷い鈍痛……なんとかならねぇのかよ?
ハンパなく痛いし、滅茶苦茶ジンジン沁みてくるんだぞ!!
しかも、なんとも言えない様な気怠さと共に、形容し難い地味な痛さまで加わってきやがったよ。
なんじゃこりゃあ!!
『女は気楽で良いよな』っとか、ぬかしてる奴等、オマエ等全員まとめて、マジで死んじまえ!!
&昔の俺も、そう思ってたから、その時の俺も序に死んじまえ!!
女子が体育や水泳を見学してた時、アホ男子共がからかったりしてるのを見ても、見てみぬふりしてすみませんでしたぁ!!
アソコから血が吹き出る程の痛みを味わってると言うのに、それを平然と見せていたアナタ方は偉大です!!
こんな酷い痛みに、毎月耐えてる女の人って、マジで偉大過ぎんぞ!!
ってか!!マジで痛いって……これ!!
うわ~~~ん!!痛過ぎるぞ!!
たちけて~~~!!
奈緒さ~~ん……千尋ぉ~~~……美樹さ~~~ん……素直ぉ~~~……木根ぇ~~~~!!
もぉ誰でも良いから、この痛み地獄から助けちくりぃ~~~!!
痛いってばよぉ~~~!!
***
あぁ……こりゃあ、ダメだ。
俺はズッと腹を抑えながら、一瞬の痛みの引きに、そう悟った。
これはもぉ俺1人でどうにかしようと思っても、生理に対する『予備知識』ってもんが皆無だから、寧ろ、俺だけじゃあ対処のしようがねぇよ。
だから此処は1つ、恥じを偲んででも。
この無限に続くと思われる痛み地獄から逃れる為にも、誰か女子に相談するしかねぇな。
これは、ホントに軽く死ねるぞ……
俺は情けなくなりながらも、痛みに耐え、携帯電話を手に取った。
だが……こんなもん、一体、誰に電話すりゃ良いんだよ?
『ヴォ~~~ヴォ~~~ヴォ~~~……』
そんな矢先、手に持った携帯電話のバイブが震え始め、誰かから電話が掛かってきた。
今の現状で、俺が日本に居る事を知ってるのは、奈緒さんだ!!
だから、この電話の相手は彼女の可能性が非常に高い。
助かったぁ!!
だが、無常にもナンバーディスプレイには『向井奈緒』の名前は浮かばず……『仲居間馬鹿秀』
・・・・・・
なんで寄りにも拠って……この、男にはなにも解決出来無い緊急事態に、男のオマエが狙った様に電話してくるんだよ!!
役に立たねぇ……木偶の坊が!!
無駄な電話をしてきてんじゃねぇよ!!
・・・・・・
……いや、でも、ちょっと待て!!
色々な意味でコイツからの電話には、一応、出とかないとな。
それにアイツなら、ひょっとして、なにか、この苦しみから開放してくれる方法を知ってるかも知れないしよ。
そう言う『知識』すら、全て網羅してる可能性が非常に高いからな。
なので此処は一発、兎に角、電話に出てみよう……
「あぁ……あぁ、あの……倉津……で……す」
「んあ?なんだよ、その今にも死にそうな声は?どうかしたんか?」
「いやいや、あの、ちょっと……痛っ!!諸事情があってな。……ははっ……ホンで、なんの用だよ?」
「いや、用ってのは、他でもねぇんだが。去年の約束した通り、オマエのサンプルを取りに来ただけだが」
あぁ、そう言えば、年末に電話が掛かって来た時、そんな約束もしてたな。
確か、アプローチを変えるとかナントカカントカ……
痛っ!!
アカン……痛みで思考が纏まらねぇ……
今は、それどころじゃねぇ……
痛いって!!
「あぁ……そうなのね。……そうだったな。……」
「つぅかよ。今、向井さんの家の前まで来てるから、家に居るなら、サッサと戸を開けろ」
あぁ……やったぁ……そんなに身近に居てくれたんだな。
なんか知らんけど、コイツが来てくれたなら、なんとか助かりそうな予感だな……
まぁそれ以前に、1人で居るよりはマッシだ。
ちゅ~か、たちけちくり。
「あぁ……解った。痛ッ!!直ぐに鍵を開けるから……ちょ~っと、そこで待っててくれな」
「オイオイ、オマエ、どうしたんだ?……マジ大丈夫か?」
「あ~~~~い、大丈夫で~~~す。……って痛ッ!!」
俺は、崇秀との電話を一旦切り。
痛む腹を押さえたまま、フラフラと玄関まで行き。
時間が掛かりながらも、漸く、扉を開く。
なんて……気が遠くなる様な距離だったんだ。
『ガチャ』
「あいよぉ、お疲れさん」
「崇秀、もぉ、こんなの無理だぁ~~~!!やっぱり助けてくれ~~~~!!痛ぇよぉ~~~!!」
「あぁあぁっ、なんか様子が変だと思ったら、ヤッパリそうか。……オイ、倉津。取り敢えずは、これをなにも言わずに、さっさと飲め」
「なんッスかね?……これ?……痛い痛い!!」
「良いから飲めつぅの。そいつは、今オマエを苦しめてる、それの『痛み止め』だ。どうやら、その様子じゃ、マジで『生理』が始ったみたいだな」
「……はい。さっき、ちょっとだけ血が出て、涙目になりました」
「そっか、そっか。時期的に、そろそろ始る頃だと思ったんだよな」
神かオマエは……
いや……神ですよ。
しかも、コイツが両手一杯に持っている持ち物。
見た感じだけでも、自分が使う機材以外にも、なにやら『女の子のそっち関連』の物まで用意してくれてるみたいだ。
だから俺は、取り敢えず、この苦痛から逃れる為に、渡された薬をサッサと頂戴して、崇秀を、奈緒さん家に上げた。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
この様子からして、どうやら倉津君(眞子)の生理はキツメみたいな感じですね。
生理と一言で言っても、個人差が激しく。
そこまで痛みを感じない人も居れば、体が動かなくなる位キツイ人もいますからね。
さてさて、そんな中。
崇秀がやって来て、早速、なにやら薬を手渡されたので、即飲んでしまった倉津君なのですが。
崇秀が持って来ただけに、この薬大丈夫なんでしょうかね?
まぁ、大丈夫だとは思いますが。
その効果が気になりましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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