最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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580 XX眞子と言う存在の正体(二重人格説)

公開日時: 2022年9月9日(金) 00:21
更新日時: 2023年1月13日(金) 16:13
文字数:2,224

●前回のおさらい●


 崇秀に、女性の性感覚をAVを観て調べる事を冬休みの宿題にされた倉津君。

そして崇秀の研究との差に落胆していたのだが。


フッとした瞬間にXX眞子の存在を思い出し、それを崇秀に尋ねてみる事に。

「……ってな、状況の元、真子と言う存在が出現したんだが。なんか心当たりは有るか?」

「ぷっ!!……はっ、あははははっは……なにかと思えば、なんだそりゃあ?んなもんぐらい、なんて事はねぇよ」


えっ?なんでそんなに大笑いされるん?

これで居てオィちゃんは、結構、真面目に説明した上で質問してるんやで。


なにが面白いのかは解らんが、そないに笑わんでもえぇやん……



「なんだ?なんだ?そんなに簡単に答えが導き出される様な問題なのか?」

「あぁ、簡単だ。……そりゃあオマエ。ただの『人格分裂症』だ」

「人格分裂症?なにその危険な臭いしかしねぇ病名?ってか、また病気?」

「ぷぷぷ。あぁ、悪ぃ悪ぃ。解り易く言うと、俗に言う『二重人格』って奴だな(二重人格とは、これまた厄介な……けど、それだけに此処は軽く流してやった方が良さそうだな。現状では、その第二人格の眞子とやらも、もぉ出てきてないみたいだしな)」


はい?


いや、あの『二重人格』って、例のあれだろ。

映画でやってた『ジキル博士とハイド氏』みたいな奴だろ?


一方は、理知的なジキル博士。

そして方や、もう一方は、本能の思うが儘に暴れる暴れん坊のハイド氏。


……いやいやいやいや、オマエさんは、そう言うけどな。

XX眞子は、そんなハイド氏みたいに凶暴な人格じゃなかったと思うだがな。


それでもオマエは、俺が、その二重人格だと言い切れるのか?

(↑この場合、自分がハイド氏だと言う事に、全く気付いてない俺)



「いや、オマエ。……さっきから笑ってるけど、本当に、そうなのか?」

「あぁ、それについては、絶対に間違いない。これについては間違い様すらない」

「なんで、そんなに断言出来るんだよ?ひょっとしたら、違うかも知れないじゃん」

「いいや、間違いねぇ。……なんせオマエは、そのXX眞子とやらの存在を完全に認めたんだろ」

「あぁ、確かに認めたなぁ」

「プッ!!……だったら、殊更間違いねぇよ。そりゃあ、オマエの作り出した人格だ」

「はい?じゃあ眞子は、染色体の自我じゃなく、俺自身が作り出した人格だと言いたいのか?」


まぁ、言われてみれば、そう思わない節も無くはないんだが。


なんでそうなるん?

大体にして、なんで俺がXX眞子を作らなきゃ成らないんだ?

確かにあの時は精神不安定だったとは言え、そんな必要性が、どこにあるんだよ?


なんかこれだけの説明じゃあ、よぉ~わからんな。



「くくくっ……なぁ、倉津、憶えてるか?」

「なっ、なにをだよ?……ってか、もぉいい加減、笑うな!!」

「前回に言った脳味噌の仕組みの話だよ。……ぷぷっ『笑うな』って、無理言うな」

「あぁ『生存本能』がナンチャラカンチャラ言う奴か?……無理でも笑うな」

「あぁ、それだそれ……ってか無理……ぷぷぷぷぷぷっ」

「あぁもぉ、この野郎だきゃあ~~~!!……だったらもぉ、好きなだけ笑っても良いから、それが、どうしたんだよ?二重人格と、なんの関係もねぇじゃん」

「ぷっ!!マジで、まだ、わかんねぇんだな。……相ッ変わらず、鈍いなオマエ」

「なにがぁ?いやいや、普通、これだけじゃあ全然話が見えないって」

「オイオイ、オマエ、マジで大丈夫か?女に成ってから、頭の悪さが倍増してないか?どこの大盛りカップラーメンだよ」


誰が『馬鹿の大盛り増量カップラーメン』じゃ!!


んな事ねぇってばよ!!

ってか、寧ろ『頭が良いね眞子ちゃん』って、みんなに褒められてんだぞ!!

俺は、この姿に成ってからの方が賢くなってるの!!


メッチャ評判良いんだそ!!



「全然、そんな事ねぇし。む・し・ろ、今の方が、頭良いって言われるもんね」

「あっそぉ。そりゃあまた、暫く見ない間に、みんなの眼の『節穴化』が進んでるな。アイツ等全員、目玉の大安売りで、大特価セールでもしてんじゃねぇの?節穴過ぎるぞ」

「なんでオマエは、直ぐに、そう言う事を言っちゃう訳?」


あのなぁ、崇秀。

そうやって自分の頭が良いからって、他人を傷付ける様な酷い事を言っちゃイカンよ。


みんな、親切で良い人達ばっかりなんだからよ。



「あのなぁ、倉津。『生存本能』ってのは、なにも生き死にに関わる時だけに発現するもんじゃねぇだろに」

「へっ?どう言う事?」

「自分がピンチだって思った時にも、そうやって都合良く現れるんじゃねぇのか?」

「あっ……」

「それに、それだけ『二重人格』が形成され易い状況下でなら、尚更、その確率は高くなるだろうしな。自身の身を守る為に、自分を傍観者だと思い込む所なんざ、まんま二重人格の症状じゃねぇかよ」

「……って事は」

「ぷぷっ!!あぁ、そういうこったよ。その眞子とやらの存在は、オマエのテンパった頭が作り出した幻想・妄想・大暴走の結果だな。……つぅか、そんな小学生でも知ってる様な事、ワザワザ電話で引き留めてまで、人に聞くなつぅのな。……ぷぷっ!!じゃあな、もぉ切るぞ(現状を説明された話の中じゃ、その存在は、今は発現していないみたいだし、この件に関しては、今後も注意すべき点ではあるが、取り敢えずは、これで大丈夫だろう)」

「あっ、あぅ」


『プツッ』


散々笑われた上に……

ボロクソ馬鹿にされたあげく……

言葉を発しようとする前に、一方的に電話切られたよ……


お陰で、なんでXX眞子が居なくなったのか聞きそびれちまったよ。


でも、まぁ良いっか。

アイツがXX真子の存在が、俺の妄想だって言うんなら……多分、間違いねぇだろう。


ある意味、崇秀の説明が聞けただけでも、ちょっとホッとしたのも現実だしな。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


本当の話をすれば『精神分裂症』や『二重人格症』と言うのは、かなり危険な症状ではあるのですが。

今回の倉津君に関しては『即座に自分で女性を演じる事を決めた事により』

XX眞子の存在が消えているので【今の状況では、そこまで危険性はない】と考えて頂いても大丈夫だと思います。


ですが、あのままXX眞子の存在に依存していたら。

最終的には、本人自身も、どちらが本当の主人格か解らなくなり、結構ヤバイ状態に成っていたかもしれませんがね(笑)


さてさて、そんな中、崇秀に悩みを打ち明け、今回の報告も終わり。

また倉津君には孤独な時間が訪れる訳なのですが、なにか心境の変化はあったのでしょうか?


それは、いつも通り、次回の講釈に成る訳なのですが。

そんな倉津君の心境の変化に、少しでも興味を湧いて頂けましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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