最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

939 その清らかな乙女の認識って違くないですか?

公開日時: 2023年9月2日(土) 00:21
文字数:2,172

●前回のおさらい●


 話の流れから、再び『清らかな乙女の存在』についての話題に。

以前眞子の時は伝えられなかった意思を、今度は倉津君として伝える事が出来るのか?

「そりゃあ居ますよ。居ないで、どうするんですか」

「あぁそぉ。……因みに、そんなの居ないからね。みんな、所詮は計算だって」


ヤッパリ、この受け答えになるんッスね。


だったら、このまま、もぅちょっと話を続行してみるか。

あの時『清らかな乙女』について、完全に説明し切れてなかったしな。



「なんちゅう事を言うんッスか!!俺にとっちゃあ、女子はみんな、清らかな乙女ッスよ!!勿論、奈緒さんもそうだし、眞子だってそうッスよ。他の女子も全員、清らかな乙女ッス!!」

「えっ?私も清らかな乙女なの?」

「はぁ?なに言ってんッスか奈緒さん?そんなの当たり前じゃないですか。俺にしたら、奈緒さんが一番清らかですよ」


ホント、なに言ってんだよ、この人は?

奈緒さん程、清らかな女性なんて、この世には存在する筈ないじゃないッスか。


世界一清らかな乙女は、貴女様ですぞ。



「なんでそうなるのよ?私、結構SEXする方だから清らかには程遠くない?」

「あの~~~、なに勘違いしてるんッスか?」

「へっ?」

「『SEXしたら清らかじゃない』なんて思うのは、古臭いアホな宗教か、処女性でしか判断出来無いアホな幻獣のユニコーン位のもんッスよ。……そう言う見方、完全に間違ってますよ」

「なんで?」

「いや、だってSEXって神が認めた自然の摂理なんッスよね。じゃあ、なんで神が認めた行為をしたら清らかじゃなくなるんッスか?そんなの、根本の部分からして、おかしいじゃないですか」

「あぁそうだね。言われてみたら、確かにそうだね」

「そうしょ。だからッスね。本来の清らかって言うのは精神性の問題。所謂、心の問題なんッスよよ。だから、どれだけSEXしてようと、その人の気持ちが純粋であるならば、それは清らかなんじゃないッスかね?娼婦をしてる人だって、気持ちが綺麗なら、それは清らかな乙女なんじゃないかなぁって思うんッスけど」


だって、そうだろ。

SEXしてなくても、心の汚い女なんか世の中には沢山居るんだからよぉ。

そんな杜撰な精神の者に比べたら、沢山SEXしてても、心の綺麗な人の方が断然清らかな乙女なんじゃないッスかね?


俺は、そうだと思うんッスけどね。


つぅか、なんかそう言う所だけ、世間の観点ってズレてんだよな。

『処女だから』って『清らかだ』とか思ってる馬鹿が多すぎるんだよな。


特に女の子が勘違いし易い点でも有るな。


***


―――ちょっとだけサイド眞子。


「ヘぷちん!!」

「んあ?なんだオマエ、風邪か?」

「わかんない。なんか知らないんだけど。最近よくクシャミが出るんだよね」

「そっか、気をつけろよ」

「あぁうん。でも、今は崇秀で暖かいから大丈夫だもん」

「あっそ」


なんか最近、私の悪い噂でも立ってるのかなぁ?


もしそうなら、誰だろうね?


***



「……っと言う訳なんで、SEXと、清らかの間に関連性は殆どないんッス。まぁ勿論、そんな話を抜いたとしても、俺にとっちゃあ奈緒さんは世界一清らかな乙女なんッスけどね」

「はぁ~~~、そんな風に見れるもんなんだね」


はい、十分にして見れますけど。


おかしいッスかね?



「いや、見るもなにも。現実的に見ても、奈緒さんは凄い純粋な人だから、俺にとっちゃあ最高に清らかな人ですよ」

「あの……でも、それってさぁ、クラ。自分に都合が良いだけの女って事じゃないの?」

「まぁ、それも一理あるんッスけど。一生懸命、嘘偽りなく恋愛をしてる人って、凄く輝いてるじゃないッスか。それも1つの純粋な気持ちだと思うんッスけどね」


違うか?


俺は、絶対にそうだと思うけどな。



「ははっ……まいったなぁ。けど私は、クラが思う様な純粋な人間じゃないよ。ただ単に、クラに逢いたい気持ちが抑えられてないだけ。そう言うんじゃないんだよね」

「そんな事ないッス。そんな奈緒さんを見て、清らかじゃないなんて思う奴はクズっすよクズ。そんな心の汚れた人間の見解なんて無視すりゃあ良いんッスよ。その証拠に俺は、奈緒さんが傍に居てくれるだけで、いつも幸せな気持ちに成れるッスからね」

「でも……」

「此処には『でも』なんて無いんッスよ、奈緒さん。そう言った癒しは、清らかな人間からしか感じられないものなんッスから。これ自体が、清らかだって良い証拠じゃないッスか」

「はぁ……もぉ君だけはギャフンだよ。まいった。本当にもぉ、反論出来ないよ」


なにがッスか?


なにを怒ってるんッスか?

……っで、なにが、ギャフンなんッスかね?



「なにが、ギャフンなんッスか?」

「ウグッ!!この天然男だけは……」

「あれ?天然って言われるって事は……なんか、また余計な事言いましたか俺?」

「言ってない、言ってない。君にとっての当たり前の事が、余りにも衝撃的だっただけだから……ホント、君と居たら退屈しないよ」

「そッスか?だったらOKッスね。奈緒さんが退屈したら、別れられちゃいますからね」

「ははっ……そう言えば、そうだったね」


なんか笑いが引き攣ってるぞ。


でも、最低限笑ってるって事は、退屈じゃないって事……だよな。



「あぁ、それはそうとしてさぁ、クラ」

「あぁ、はい、なんッスかね?」

「……Hしよっか?」

「ブッ!!」


なんでいつも、そんな、なんの脈絡もなく、そう言う事を平然と言うッスかね、貴女は!!


そこまでの心理に行き着く行程は、全部無視ッスか?


急に、そんな事を言うから、ビックリしたじゃないッスか!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


此処は倉津君の言う通り、世間での『清らかな乙女』の認識が、妙におかしいんですよね。


『処女だから清らか』だとか『SEXしたから清らかじゃない』とか。

本来、そこの問題って言うのは大した問題でもないのに、何故か需要視されてる。


これって『神様に生贄を捧げてた時代』から、何も進歩もしていない認識なのかもしれませんね(笑)


さてさて、そんな中。

それを聞かされた奈緒さんは『自分をそんな風に思ってくれてる倉津君』に対して、なにやらスィッチが入ってしまった様な感じなのですが。


隣の部屋には素直ちゃん達が寝てるんですが……大丈夫なんですかね?(笑)


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート