最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1529 おや?バカのくせにちゃんとしてんだな

公開日時: 2025年4月12日(土) 00:21
文字数:2,269

●前回のおさらい●


 遅刻がバレない様にする為に、体育館裏から学校に侵入した倉津君。

だがそこには、ゼンちゃん、花君、慶君と言った不良馬鹿三人トリオが居り。

なにやら、他校のツレから頼まれた「学校の美少女写真」の選別をしている様子。

そこに妙な危険を感じ、その写真を確認しようとするのだが……

「ふ~~~ん」

「あっ!!ダッ、ダメだぞ、マコッちゃん。そんな顔しても写真は見せないぞ。これは俺等の商売だからな。仲間に入れてやんねぇぞ」


チッ……バカのくせに、俺の表情から、なんか読み取りやがったな。


つぅか。

そうやって、俺を仲間に入れないって言うんなら。



「あぁッそ、ウチの組のシマ(縄張り)で、なんの許可も得ず、金を取って商売するなんざ良い度胸してるな。一回、お試し期間で『相模湾ダイバー』にでもなってみっか?」

「いや、これぐらい勘弁してくれよ。だって、現像代とかで、結構、金も掛かってるんだぜ。金を取らなきゃ赤字じゃん。ビジネス、ビジネス。小ビジネス」


まぁ、シマだの、なんだの言ってはみたが、実際、それは別にどうでも良いんだけどな。

一応、オマエ等の撮った写真に、なにか問題があっちゃイケナイから、最低限、そのチェックだけはさせろ。


オマエ等ロクデナシに任せると、本当にロクデモナイ写真しか撮らねぇ様な気がしてならないからな。


所謂、撮られた写真がパンチラ写真や、狙った様に露出の多い写真が。

無差別に誰とも知らない様な男にバラ撒かれたら、女子達が可哀想だからな。



「あぁ解った、解った。んじゃあ、そこは認めてやるから、その代わり、写真ぐらい見せてくれよ。誰が一番人気なのかは知らねぇけどよ」

「本当かぁ?そんな事を言って、全部パクろうとしてんじゃねぇの?」

「パクるかよ!!前々から言ってるがなぁ。俺には、彼女が居るつってんだろ!!」

「うん?……あぁ、そうだっけか?」


このアホだけは。

あれだけ鮮烈な印象を与えた奈緒さんの事を、もぉ忘れてやがるのか。


どんな記憶媒体してやがるんだよ?

オマエには海馬ってもんが、実装されてねぇのか!!


まぁ……忘れてるなら、忘れてるで、それはそれで良いがな。

このアホが憶えてる方が、色々と面倒な事になりそうだし。



「だから、見せろ。他の女にゃ一切興味はねぇからよ」

「そうかぁ?じゃあ、見せてやるけど、汚すなよ。大事な商売道具なんだからよ」

「解ってるつぅの。そんな心配すんなって」

「ホント、頼むぜ。色んな意味で汚すなよ。間違っても、トイレとかに持って行かねぇでくれよ」

「オマエ、マジで殴るぞ」


『ガコ~~~ン!!』ってな感じで、有無を言わさず即座に有言実行!!


「ブヘッ!!」


あまりにも鬱陶しいから、本能的に、ついつい手が出ちまったな。

勿論、一切、悪気はなかったんだが、一発殴っただけで、なんか白目剥いちまったな。


まぁ、ゼンだし良いか。


つぅかな、あほゼンよ。

性欲を持て余してるオマエじゃあるまいし、誰が学校でなんか抜くかぁ~~~!!


そこまで俺の羞恥心は欠落してねぇわ!!


……っと、そんな訳で、ゼンのアホが白目を剝いてのびちまったから。

此処からは花と慶に、写真を見ていいか確認してみっかな。



「アァ、大変ダァ。何故カ、ぜんガ気絶シチャッタァ。困ッタナァ。コレ、見テ良イノカナァ?(棒読み)」

「ははっ……どうぞ、どうぞ(クラっさん、最悪だよ)」

「ナンカ、悪イナァ。強制シタミタイデ(完全に棒読み)」

「ははっ……お気に為さらずに(それを強制って言うんだし)」


素直で宜しい。


***


 ……ってな訳でだ。

思わぬ所で、丁度良い暇潰しを発見した俺は。

馬鹿3人衆が必至に撮影したと言う女子の写真を見せて貰うって言う流れになったんだがな。


コイツ等、商売と謡うだけの事はあって、意外とキッチリしてやがるのな。


なんてたってよぉ。

1年から3年、A組からF組を綺麗に順番に並べてやがるし。

その上、写真の上からラミネート加工までキッチリしていて、汚れ防止まで考えてやがるんだからよ。


此処までするなんざ、馬鹿の不良が考えたにしては大したもんだな。


しかも、更に驚いた事に、この写真な。

ちゃんと本人に確認を取ってから写真を撮ってるのかして、おかしなエロ写真がない処か。

写真を撮られる事を意識した女子達が、少し照れた様な表情を浮かべてて、かなり良い写真に仕上がってるんだよな。


これで、一枚250円か。


まぁまぁ、現像代とか、ラミネート加工代を考えれば、中々良い商売の仕方では有るな。


ホント、馬鹿にしては上出来だ。


……っでまぁ、そんな事に感心しながらも。

早速、我が校の初々しい1年生をチャチャッとチェックしてみる事にしたんだがな。


残念な事に、今年の新入生は不作と言わざるを得ないな。

少し写真の枚数が多くても『特に目立った子が居ない』って感じでしかなかったからなぁ。


まぁでも、これが極々普通の話。

全国的に考えても、美少女の比率なんてもんは、学年に一人や二人居れば万々歳な話。


実際は、こんなもんなんだろうと思うしな。


けど、ちょっと期待してただけに、その分ガッカリした気分にはなってしまった。


……って言いながらも。

実は、去年の新入生である2年生も、今年の1年生同様、そこまで飛び抜けて可愛い子がいない事も解っているんだがな。


まぁ勿論、こう言う写真ってのは、女子のビジュアルだけを見て判断してる様な下種な商品だから。

性格を加味した上で話をすれば、きっと話が変わって来て、良い子も沢山いるとは思うんだけどな。


それでもヤッパリ、少しビジュアル面でガッカリしてしまうのが男の性分ってもんなんだよな。


そんな感じなので、気分が少々滅入ってきたんで。

最後の楽しみである、我等が期待の星3年の写真に移る事にした。


そんで、まずは順番通り、A組から写真のチェックをする訳なんだが。


ヤッパ3年は格が違うな。

1年生や2年生に比べて、可愛さの質が段違い過ぎる。


そんな格の違いを見せつける3年の写真はと言うと……


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


授業をサボって、何やってんでしょうね、この馬鹿共は?


まぁ全員が馬鹿だから、これはしょうがない事なのかもしれませんが。

そんな中にあって、今回のホラーポイントがあるとすれば。

いつもいい加減な事ばかりしてるゼン君が『意外と几帳面な仕事をする』って言うのが、ホラーな部分だったのではないでしょうか?(笑)


どうでもいいですね。


はい、すみません<(_ _)>


……っと言いたい所なんですが。

実はこの極自然に行われてる『写真選別』には、とある恐怖を感じるホラー的な部分がありますので。


次回からは、その辺を叙情に書いていきたいと思います。

なので良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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