●前回のおさらい●
まだ真琴に戻りたくないと言う意志が強く働いている眞子。
それ故に、研究の遅れを聞かせれて、少々安堵しているのだが。
その研究の遅れと成っている原因は……染色体の問題と話される。
だが眞子は、まだこの重要性には気付いていない様です(笑)
「まぁ『正常』って言葉自体は、強ち間違いな答えでもないんだがな。……オマエ、なんか忘れてないか?」
「えぇっと……なに?なにか忘れてる?」
「ハァ~~~、じゃあ聞くがな。……男の染色体はなんだ?」
「XYだよね」
「じゃあ、女の染色体は?」
「XXだよね」
「じゃあ、今の姿になる前の染色体は?」
「えぇっと、私は『クラインフェルター症候群』だから、XXY……だよね?」
「はい、全部正解だ」
「あぁうん。……でもさぁ、これだとなにもおかしくなくない?」
「まだわかんねぇのかよ?じゃあ、最後に、もう一個聞くぞ。……オマエは、何に戻るんだ?その染色体は?」
「えぇっと……XY……( ゚д゚)ハッ!あぁああぁぁああぁぁ~~~~!!」
「そう言うこったよ」
ヤバイ!!
本当に大変な事になってるよ!!
「えっ?えっ?えっ?……って事は!!」
「そっ。なまじ、染色体まで完全に女になっちまってるから。元に戻すには、まずオマエの体に『XXY染色体自体』を、どうにかして生み出さなきゃならなくなったんだよ。それに付け加えて、以前あったはずの『ペニス』が、レントゲンで探しても、どこにも見当たらない。……これが、どう言う意味かわかるか?」
「えっ?……って事は、まさか」
「そっ。これが驚愕すべき新事実。……まぁ正直言っちまえばな。この研究は、一旦、振り出しに戻った上に『完全な女を、完全な男にする作業』に早変わりしたって話だな」
ごめん……
もぉこの体……どこまで、崇秀に迷惑を掛けたら気が済むんだろ?
もぉ……ヤダ……
「・・・・・・」
「オイオイ、なにショボくれてやがんだよ。研究が振り出しに戻る事なんぞ、別に大した話じゃねぇよ。……つぅか、こんな事ぐらい『日常茶飯事』な訳だ」
「うぅ……でもさぁ……女の人を、男の人にする事なんて出来るの?」
「まぁ、理論上や、正攻法でやったんじゃ、一生掛かっても不可能だろうな」
「だったら……もぉ無理なの?」
「なに聞いてたんだオマエ?俺は年末には、この研究を終わらせると言った筈だぞ」
「えっ?でも……」
どういう事?
なに?
全然、意味がわからないよ。
「ボケ。理論上や、正攻法で攻めてもダメなんだったら、別のアプローチの仕方を考えれば良いだけのこった。やり方次第では、不可能が、可能に変わる可能性はある。……まぁ、人道的には『どうなんだ?』って話ではあるんだろうけどな」
えっ?
……人道的にダメ?
ちょ!!ダッ!!ダメだよ!!
私なんかの為に、そんな人の道を外れた事を崇秀がやっちゃあダメだよ!!
それにさぁ、もぉ正直言っちゃえば、私、一生このままの方が全然良いしさ。
……って言うか、寧ろ、眞子のままで大歓迎だから、そんな人の道を外す様な真似はヤメナよ!!
「ダメだよ、崇秀。別に私なら、もぉ一生このままでも構わないからさ。そんな事しちゃダメだよ!!」
「はぁ?ヤダね。俺は1度引き受けた仕事は、梃子でも遣り通す。それが神に反する行為だって、お構いなしだ。……今更、オマエの意見なんぞ聞くかよ。頼まれた時から、求めちゃいねぇんだよ、そう言うのは」
ダメだ……ヤッパリ、話を聞いてくれない。
だったら……
「ちっ、違うの!!もぉ戻りたくなんかないの!!私は眞子で居たい!!眞子が良いの!!」
「ハン!!それこそ、そんなもん知ったこっちゃねぇな。テメェが、どんなに嫌がろうと、必ず元に戻してやる。眞子の存在なんぞ消し去ってやる」
「なんで?なんで、そんな事を言うの?私は、私のままで存在しちゃダメなの?」
「知るか。そんな事は自分で考えろ。……テメェの存在意義なんか、俺の知ったこっちゃねぇんだよ」
「どうして?どうして、そんな事を言うの?私が『このままで居たい』って言ってるんだから『やめて』よ。……研究は中断しようよ」
お願いだから聞き届けて……
「オイ……オマエ、あんま調子の良い事バッカリ言うなよ。なんで俺が、テメェの都合だけで、研究を左右されなきゃいけねぇんだ?」
「そうだけど……」
わかってるけど……
私、一生このまま眞子のままで良いし。
それになにより、私なんかを『自分には必要な存在』だって言ってくれた崇秀には、なにがあっても人の道を外して欲しくない。
自分に都合の良いバッカリ事を言ってるのは、重々承知だけど……
ヤッパリ!!
ヤッパリ!!それだけは絶対にやっちゃいけない行為だよ……
「はぁ……あぁ、わかった。そこまで言うなら研究を中断しても構わねぇよ」
「ほっ、ほんと?」
「あぁ……但しテメェは、俺のこの約2ヵ月半を賠償をしろ」
「えっ?」
「今までの研究に掛かった費用から、俺に対する賠償金を合わせて13億6800万。これ以降の端数は切り捨ててやるから、全て即金で支払って貰うぞ」
「えっ?そっ、そんな大金……無理だよ。私には、絶対に払えないよ……」
「それこそ知るかよ。そんな自分勝手な我儘を通すんだったら、オマエも、それなりのリスクを背負え。それと、金がねぇんなら、その体を売ってでも、金を稼いで払え。良いな?これが研究を終わらせる条件だからな」
えっ?……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
これは完全にやっちゃいましたね。
今回に至っては、また崇秀の逆鱗に触れてしまったみたいです。
まぁこれ自身は、眞子の我欲な部分があるにせよ。
本気で『人の道を外して欲しくない』っと言う気持ち込みなので、まったく間違った行為と言う訳ではないのですが。
元より崇秀は、そんな程度の覚悟は、研究を始めた時点から持っている物ですので『今更、何を言ってるんだコイツは?』『そんな覚悟もなしに研究が上手く行くとでも思ってるのか?』っと呆れた感じだったんでしょうね。
要するに、そこに対する『温度差』こそが問題に成ってる訳です。
それにまぁ、この崇秀の怒りについては、それ以外にもまだ理由がありますので。
次回は、その辺を書いていきたいと思います。
なので、また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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