最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

1505 シャドウズ

公開日時: 2025年3月19日(水) 00:21
文字数:2,120

●前回のおさらい●


 沙那ちゃんが、自身が注目されない事に拗ねていたら。

それは誤解であり。

会話にはリズムやタイミングってものがある事を教えた倉津君。


それを理解出来た素直な沙那ちゃんは、即座にみんなに謝罪をして怒ってないかを確認するのだが。


それに気遣った山中君が……(笑)


「まっ、まぁ、あれだな。そう言う事も有るって事だな。山中、そんなに気にしなくて良いと思うぞ。……あぁ、それはそうと倉津。この子って、本当にギターのリペアなんて出来るのか?」


大将が無理矢理話を逸らしたな。


まぁそれ自体は、ナイスなタイミングのフォローではあるなんッスけど。


山中が……



「あぁ、そうなんだよ、そうなんだよ。大将も気に成ってたんだな」


でも、ウチの娘の為に、見事に散って、花実を咲かせてくれ。


オマエの尊い犠牲は、決して忘れないからな。


……さらば山中。

見事な散り際だったぞ。

(↑山中なら毎度の事だから、大丈夫だろうという判断を下した俺)



「まっ、まぁな。なんでリフォームしてる家にギターケースなんかが有るのか、飯を喰ってる時からズッと不思議には思ってたんだけどな。……っで、どうなんだ?ホントにリペアが出来るのか?」

「おぉ、これがまた、出来たりするんだよな」

「そうか……しかし、なんで、そんな事が出来るんだ?」

「あぁ、それな。それは、この子の親父さんがビルダーなんだけどな。小さい頃から楽器作りの技術を仕込んでるみたいで、もう既に結構な腕前なんだよ」

「ふ~~~ん。じゃあ、その腕前とやらを、見せて貰っても良いか?」


大将、話を合わせてくれるのは有難いんだが。

結構、乗り気な感じでもあるんだな。


けど、1つだけ疑問点が……



「うん?……いや、それは良いんだが、大将ってギターの良し悪しが解るのか?」

「へっ?いやいや、そう言うのは全然わかんねぇよ。ただ、ほら、なんつぅか、職人として共通点みたいな物が有るのかなぁ?と思ってよ」


あぁ、なるほどなぁ。

『リフォーム』と『リペア』

此処も一見すれば無関係な様に見えて、職人同志の目を通すと、意外な共通点みたいな物が見えて来たりするもんなんだな。


ホント、クラフト系も奥が深いな。


それはそうと、なんで大将はそんなに動揺してんだ?


なんか変な感じだな。


まぁ良いっか。



「あぁ、そう言う事な。だったら沙那ちゃん。まずは池上のお兄ちゃんにギターを見て貰ったら、どうだ?」

「うん。そうだね。見て欲しい」


あら?

山中の誘いはアッサリと断ったのに、大将の所にはホイホイと行くんだな。


それって、あれか?

女の子だから、山中には身の危険を感じての事なのかな?


でも大将も、山中に負けず劣らず結構なダメ人間なんだけどなぁ。


なんでだ?



……っと思ってる間に。

沙那ちゃんは、重たそうにハードケースを抱えて、テポテポテポテポと大将の元に行く。


だが、そうやって大将の元に行ったのは良いんだが。

その場で沙那ちゃんはギターケースを抱えたまま、一向にコチラに戻って来る気配は無い。


それどころか、何故か大将の顔をジィ~~っとガン見してる。


なんだ?ホントにどうしたんだろうな?



「なっ、なんだ?どうかしたか、沙那坊?」

「ヤッパリそうだ。池上のお兄ちゃん『シャドウズ』ってバンドのギタリストだよね」

「なっ!!」


シャドウズのギタリスト?


いや、ちょっと待ってくれ。

それって、あの世界的にも有名なシャドウズの事を言ってるのか?

ひょっとして大将は、ハンク=マービンとか、ブルース=ウェルチとか、ブライアン=ベネットとかとセッションしてたって言うのか?


いやいやいやいや、んな訳ねぇわな。

大体にして、シャドウズのメンバーに日本人は居なかったと思うし、年代的にもなぁ……


シャドウズ自身が1958年に結成されたインストゥルメンタル系のロックバンドだし、活動期間も1958年~1968年、1973年~1990年。


だから仮に、スポット参戦をしてたとしても有り得ねぇ話なんだよな。


どう言うこっちゃ?



「いやいや、沙那ちゃん。それは、なんぼなんでも無いわ。年代的にも無理やろ」

「なんで?3年前位にCD2枚出してるよ。沙那、持ってるもん」

「グッ!!そんなマイナーな情報まで……」

「はぁ?そんなアホな。その頃、シャドウズは活動してない筈やで」


確かに活動はしてない筈だな。


俺の記憶が正しければ、シャドウズが最後に噂に成ったのは、1989年に『ステッピン・トゥ・シャドウズ(Steppin' to the Shadows 英8位)』 で、ゴールドを獲得したのが、最後だった筈だからな。


それ以外は、同年に、EMI時代のレパートリーを再録した。

『アット・ゼア・ヴェリー・ベスト(At Their Very Best 英12位)』 をリリースした位のもんだもんな。


なので、どう考えても、その活動期間は有り得ないんだよな。


現に、この辺の事情に詳しい山中も、蘊蓄大好き奈緒さんも頭上に『?』が飛んでる感じだしな。


だが、そんな風に悩んでいた奈緒さんが。

突然、何かを思い出したかの様に……



「うん?あぁ!!ちょっと待って!!ひょっとして、それって……」

「なんッスか、奈緒さん?なんッスか?」

「沙那ちゃん、そのシャドウズって、漢字で『影の道`s』って書かない?」

「がぁ!!こんな所にも……」


影の道?

影の道って、車田雅美の『リンかけ』の話ッスか?


じゃあ『大将』なんて野暮な呼び方じゃなく。

今後、池上のアンちゃんの事は『総帥』って呼んだ方が良いッスかね?



あぁいや、そういう問題じゃなくて、これってどう言う事なんだ?


なんか、よぉ解らん状況だな。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


大将の正体は、あの世界的にも有名なシャドウズのギタリストだった!!


……っとまぁ、そんな訳ないんですが。

本編最後のヒントで、これがどう言う事なのか、皆さんにもご理解頂けたと思います。


解ってしまえば、実に単純な話なんですけどね(笑)


さてさて、そんな訳なので。

次回は、その答え合わせをしていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾



あぁ、それにしてもあれですね。

ベースを始めた頃の倉津君は、こう言った知識を全然持っておらず。

奈緒さんの蘊蓄に圧倒されてたものなのですが。

やっぱり、続けていると、自然にこういう知識が身に付いてくるもんなんですね♪

(*'ω'*)b

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート