第四十五話『庶務雑務な俺の筈が……』が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
045【庶務雑務な俺の筈が】
……ステラとの、かなり有意義な時間を少しだけ過ごした後、俺は急いで浜辺に向い、一心不乱に崇秀の姿を探す。
勿論、こうするのにもキッチリ理由と言う物があってだな。
さっき、ステラの凶暴なパンチでノックアウトを喰らってサボっていた時間(?)を取り戻す為にも、少しでも早く奴の指示を仰がなければいけないと感じたからだ。
ってか、奈緒さんの件を崇秀のアホンダラァに頼んだのは、俺自身だしな。
そうやって浜辺で、必死に奴の姿を探す事5分。
未だに奴を発見出来てはいないのだが。
此処で俺は、ある事を思い出し、会場の近くある海の家に向って走っていった。
出がけのホテル内で『女の子達のコーディネートするから、出来るだけ会場からは近場をキープしておいてくれ』とか、崇秀が、あの糞ガキに指示を出した光景を思い出したからだ。
とは言え、あの時……まだ俺は、完全に寝起き。
それを考慮すれば、この記憶自体が寝惚けていただけの可能性は非常に高い。
だから流石に、絶対的な確信までは持てないが、もしもの為に『保険の為に行ってみるか』程度の価値しかないのも現実だ。
んな訳で、会場近くの数件の海の家を捜索する。
すると案の定、崇秀は一番近くの海の家の前に立ち、数人のスタッフに指示を出していた。
「オ~~~イ、崇秀」
「おぉ倉津、やっと来たか。……にしても、やけに遅かったな。その様子からして、女子の着替えを堪能し過ぎて、鼻血でも出して貧血を起してたんか?」
「鼻血なんか出してねぇわ!!寧ろ、貧血処か、ステラに良いのを貰って完全にKOされてたんだよ!!……ッたく!!オマエがイラン事するから、こんな目に遭ったんだぞ!!」
「そりゃあ悪ぃ悪ぃ。なんかよぉ、まだ、みんな緊張がほぐれてなかったみたいだからよぉ。最高に愉快で楽しいオモチャでも差し入れて、精神的にもリラックスして貰おうと思っただけなんだけどな」
「あのなぁ、崇秀……誰がオモチャだって?」
「オマエ。……つぅか、倉津真琴。オマエ以外に、この適任者はイネェ」
……あぁだな、だな、そうだな。
確かに、俺以外に、あんな楽しませ方が出来る適任者なんてものは、この世には存在しねぇわな。
もぅな……それに関しては認めるわ。
異論を唱えた所で、現実はそうなんだから、此処は言うだけ無駄ってもんだからな。
痛いな俺。
「あぁそっかよ。……まぁ、んな事より、俺ゃあ、此処でなにすりゃ良いんだよ?」
「ん?なんだ?話に喰い付かねぇのな?」
「まぁ、そりゃあよぉ。本音を言えば、オマエに不平不満の1つも垂れてぇとこだが。それで奈緒さん達の方が滞る様じゃ問題になるだろ。だからよぉ、今は我慢してやるよ。……このクソッタレ野郎が!!」
「ほぉ。そりゃあまた良い心掛けだな。馬鹿も大人になったもんだ」
妥協してやってると言うのに……コイツだけは。
「……っで?結局、なにすりゃ良いんだよ?」
「いや、つぅか。別に今、男のオマエがする仕事なんぞなんもねぇぞ。この時間帯は、女子達がメインで動く時間だからな」
「がっ……」
ちょ……なんだよ、そりゃあ?
人を朝っぱらから引き摺り回して置いて、此処ではもぉ、なんもする事がないとは如何なるもんじゃい!!
折角、此処までやる気を出して、気合まで入れて来たって言うのに……俺の役回りってのは『みんなのオモチャ』のみかよ!!
マジでドツキ廻したろか、オマエは!!
「まぁそれでも、敢えて、なんかしたいって言うんなら、女の子達に飲みもんでも配って来てやってくれ」
「おいおい、それって、マジで雑用じゃねぇかよ?」
「いやいや、此処は綺麗に『マネージメント』って言え。そっちの方が、世間体が良いからな」
「いや、それ……言葉の言い方を変えてるだけで、実際は、タダの雑用じゃねぇか」
「いやいや、そうでもないんだな。……これが」
「なにが違うって言うだよ?丸っきり一緒じゃねぇか?」
「あのなぁ、倉津。少しは考えてもみろよ。あの女の子達って、全員がオマエの知り合いじゃねぇか。だったらよぉ、全然知らない赤の他人のスタッフに親切にして貰うより、オマエに親切にして貰った方が女の子達も喜ぶだろし、少しぐらいならプレッシャーも減るだろうに。だから、オマエの仕事は雑用じゃなくてマネージメントになる訳だ。……わかるか、この蛸助?」
また変な屁理屈を捏ねやがって……
ってか、今の話、絶対、思い付きだけで喋ってるだろ、オマエ。
早々騙されねぇぞ。
(↑既に、今日だけで二回罠に掛かってる俺)
「そりゃあまた上手く言ったもんだな、オイ。言い方次第で、俺の気持ちも上げ上げってか?」
「まぁ……本気でそう思うなら。オマエ、もぅ少し女心ってもんを勉強した方が良いな。なんもわかってねぇ」
「なんでだよ?」
「まぁ、口で言ってもわからねぇと思うから。あそこのテントで物販してる向井さんで、ちょっと、それを試してみっか?」
「オイオイ、何をさせる気だよ?奈緒さんに迷惑の掛かる様な、おかしな真似なら、俺はお断りだぞ」
「まぁ、良いからよ。取り敢えずは、俺の言う通りにやってみって。恐らく向井さんは、俺の思い通りの反応をする筈だからよ」
当然、崇秀はロクデモナイ事を、俺に耳打ちする。
……ってオイ!!
本当に俺が、奈緒さんにそんな事をしても大丈夫なのかよ?
イカン、コイツの発したロクデモナイ言葉だけは、俺の不安感しか過らせねぇ。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
バスでの一件以外で、倉津君の此処での役目は無し。
結局、みんなの玩具として、此処に連れて来られただけでしたね(笑)
ですが、そんな中。
崇秀が、なにやら悪さを思い付いたのか、またロクデモナイ事を倉津君に吹き込んだ様子。
そんな崇秀の意見を、倉津君は鵜呑みにして行動してしまうのか?
それは次回の講釈。
なので、また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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