最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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公開日時: 2024年9月29日(日) 00:21
文字数:2,104

●前回のおさらい●


 ソロのダンスパートに入った際『どうしようか?』と悩んでいたら。

ステージの裾で運命ちゃんが、なにやら曲にあったオリジナルのダンスを披露してくれたので『表舞台に立ちたくないけどフォローはする』っと言った運命ちゃんの意思を尊重する為にも、それを取り入れた眞子なのだが……

 ……っと言う感じでですね。

観客の皆さんに楽しんで貰える様に、誠心誠意、一生懸命やらさせて貰ったつもりなんですけど……如何でしたかね?


まぁ一応ですね。

あまりにも勝手が過ぎるのも、どうかと思いましてので。

2番からは、ちゃんと素直ちゃんのコピーでダンスと歌唱を構築させて貰い、曲を完遂してみたんですけど……そちらの方もどうでしかたかね?


結構、体力を使い切ってヘロヘロになる位、頑張ってみたんですがね。


まぁでも、それらを踏まえ。

此処で私自身がよく解った事があるとするならばですね。

ヤッパリ私には、唄って踊れるアイドルは出来そうにないですね。


こんなハードなライブを毎回やってたんじゃ、そのうち、簡単に死んじゃいますよ。

なので大人しくベースを弾いてるのが、私の性に合ってるみたいです。


その辺については役に立たなくて、ごめんね。



「し~~~~~~~~ん」


あり?

曲が終わったと言うのに、会場内が無反応で物音1つしないぐらい静まり返ってますね。

それに付け加えて、3B-GUILDのみんなも、なんか物凄く神妙な顔して私の方を見てる。


いや、なにこれ?


ひょっとして私、また、なんかやっちゃいましたか?

それとも、みんながドン引くほど下手糞なダンスや歌を披露しちゃいましたかな?


でもでも、例えそうだとしても、おかしいんですよね。

さっき曲が終わった瞬間、運命の方を見たら、小さくサムズアップをしながら『GOOD!!』ってやってくれたからねぇ?


私自身は、そんなに出来は悪くなかったと思うんだけどなぁ。


ドイツと、日本じゃ、そんなに感覚が違うものなのかなぁ?


もしそうなら、こりゃあ困ったね。

……ってな感じで、少々困った状態になっていたら、突然……



「ブッ……ブラボォ~~~!!スゲェ!!スゲェよ眞子ちゃんって子!!並の反射神経じゃねぇな!!あんな真似、普通じゃあ出来無いぞ!!」


っと言う称賛の声が上がったんですよ。


おっ……なんですか?


誰かがお褒めの言葉を投げかけてくれたと思って確認してみたら、

私に対して一番文句を言っていた笠原さんって人が、なにやら私の事をベタ褒めしてくれてますね。


やったね♪

こうやって一人でも感動して貰えたなら、私個人としては御の字ですからね。


けど、いつも喝采を浴びてる3B-GUILDのみんなにしたら不満この上ないよね。


ごめんね。

……なんて、またまた謝罪の気持ちで一杯に成っていたら。



『……パチッ……パチッパチッ……パチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッ!!』

『パチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッ!!』

『パチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッ!!』

『パチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッ!!』

『パチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッパチッ!!』


武道館の屋根が吹き飛びそうな程の盛大な拍手が、3B-GUILDのみんなに送られた。


あぁ、良かったぁ……

一瞬、会場が静まり返った時は、このまま、どうなる事かと思っちゃったけど。

この拍手喝采が起こったって事は、3B-GUILDのみんなとの調和がある程度は取れており。

下手糞な私でも、なんとか調和を乱さずに、上手くダンスや歌唱がこなせたって証拠になりそうだしね。


焦ったぁ~~~!!


まぁまぁ、そんな盛大な拍手喝采に応えて、今、みんなが手を振ってるんだけど。

由佳ちゃんが横に来て、私の肩に、手を『ポン』っと置いて……



「眞子ちゃん。……ちょっと、後で話があるから」


……って。

表情は、確かに笑ってる筈なのに、何故か目だけが異常なまでに怖い感じで、そんな言葉を投げかけられた。


表情からして、これは俗に言う『呼び出し』って奴ではないでしょうか?


調子に乗ってしゅみましぇん。


でも、その呼び出しにはキッチリ応じさせて貰いますが、そこでの鉄拳制裁等の暴力行為は控えて下さいね。

恐らくではあるのですが、私の場合、反射的に『カウンター』のアビリティーが発動してしまう可能性があると思いますんで。


嘘です。


はい、すみません。

なんか、ごめんなさい。


大人しく怒られます。


***


 ……っで、この後ですね。

3B-GUILDのみんなに、私を加えて貰った状態で、First-Singleである『Happy start 文化祭♪』って、曲を熱唱させて貰い。


3B-GUILDとしてのプログラム及び、アンコールは全部終了。

後は、ステージに、最後の挨拶をする素直ちゃんを1人残して、一旦全員がステージの裾まで引き上げる。

そんで、その後、素直ちゃんが、2曲程感謝の気持ちを込めて歌を唄ってから、再び、全員で挨拶してお仕舞いって流れに成る筈。


だから、その素直ちゃんの姿を目に焼き付けて置こうと思い、コソッとステージの裾に隠れて観ていようと思ったんだけど。

勝手な振る舞いばっかりしたA級戦犯者の私が、そんなに上手く事が運ぶ筈もなく。


当然、此処でさっきクレームを言いたげだった由佳ちゃんに捕まる。


完全に逮捕されましたね。



そしてそのまま、廊下に連れ出されたので……こりゃあ、絶対、怒られますね。


ダメだこりゃあ。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


取り敢えずは、3B-GUILDのライブをやり切った眞子なのですが。

そんな眞子に対して、なにやら言いたい事がある様な由佳ちゃん。


一体、彼女は、なにを言うつもりなんでしょうね?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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