第二十五話『嶋田さん家の家庭の事情』が始まるよぉ~~~(*'ω'*)ノ
025【嶋田さんちの家庭事情】
慌しく、スタジオを後にしたのは、多分、PM20:00前後だったと思う。
あの馬鹿が乱入したお陰で、無駄とまでは言わないが、時間を取られてしまい。
少し嶋田さんの家に向う時間が遅くなっていた。
(↑他人に助けられて偉そうな俺)
まぁ、こんな時間から、他人の家を訪ねるのもなんだとは思ったのだが。
『今有るバンドの現状を、早く嶋田さんに知らせたい』と言う一心が、そんな事すら俺に忘れさせてくれた。
早い話、何も考えずに突っ走る、俺ならではの猪的な行動パターンだと言えよう。
そんな根っからの単純男である俺は、以前ライブが始まる前に貰ったメモから嶋田さんの住所を確認。
そして矢張り、何も考えずに彼の家に向い突っ走る。
***
「しっかし、思った以上にゴチャゴチャした場所だな。メモの住所通りに来てもわかんねぇよ」
っで、今、俺が口にした言葉が今ある現状だ。
メモに記されていた住所は『京急線・上大岡』
駅を降りてから、坂を上って行くと、そんなそんな迷う筈はないんだが……どうやら思った以上に、この辺りは、メモの住所で見るよりややこしいらしい。
その要因の1つ。
此処、上大岡は、神奈川のベットタウンなのかして、矢鱈滅多と団地が多い。
しかも困った事に、どれもこれも同じ様な造りのマンションなのでイマイチ見分けが付き難い。
言い方を変えれば、なんか全てが同じ様な建物にしか見えない。
そんな様子からして、どうもコレは、そう簡単には見つからなさそうだな。
「はぁ~~~」
少し諦めた気分になりながら、仕方なく一棟、一棟、丁寧に住所を確認していく。
ホント、いつ見つかるんだ……これ?
***
……この後15分程。
どこぞの不審者の様にウロウロと怪しげな行動を繰り返しながら、漸く、嶋田さんの団地らしき住所を発見。
まぁ、そうやって見つけたのは大いに結構なんだが、それまでに至る経過には少々不満も有る。
……っとは言えだ。
勿論、嶋田さんの住むマンションに文句が有る訳じゃない。
さっきも言ったが、問題なのは、その到着までの経緯であって、此処に行きつくまでの過程の話だからな。
じゃあ『何が有ったか?』っと言うとだな。
この嶋田さんのマンションを発見する間に俺は。
他人から見たら、相当、怪しかったのか、この辺に住む住民らしき奴等にはジロジロと警戒されるわ。
警察に2度も尋問される羽目になったんだよな。
これが、俺をイラつかせる最大の原因だ。
いやまぁ、そりゃあよぉ。
一般市民である、この辺の住民が、俺の事をジロジロ見る気持ちは解らないでもないぞ。
一般市民が、不良をジロジロ見るのは良くある事だし、俺みたいな不審者に対して危険を感じるのも、なにもおかしくはないからな。
だから百歩譲れば、此処は仕方が無いと認識出来なくもない。
ただ俺が、問題にしてるのは『警察』の方だ。
どうにもコイツ等は、暇人でイケネェ。
日本の警察って奴は、俺に2回も構う程、本気の本気で暇なのか?
二回も三回も同じ様な事ばっかり聞きやがってよぉ。
もぉ、面倒臭いったらありゃしねぇ。
テメェ等なんざ、ヤクザの抗争に巻き込まれて死んじまえ!!
……っとまぁ、こんな感じで。ブツブツ文句を言いながらも、漸く、嶋田さんの団地に着く訳なんだが。
見た所、どうやら此処は市営住宅の様だな。
……って事はだな。
普通にマンションを借りるより、家賃が安く済んでるって事だよな。
そんな訳だから市営住宅の抽選は応募数が多くて、早々に当たるもんじゃない。
だから、これはきっと、嶋田さんの人柄に惚れた俺には死ぬほど意地悪な神様も、そうせざるを得なかったんだろう。
うんうん、妙に納得だ。
……等と、更に訳の解らない思考を重ねながら、嶋田さんの部屋のある3階まで階段で昇っていく。
***
一気に3階まで上がると、再びサーチタイム。
一軒一軒キョロキョロと、嶋田さんの家の表札を探す。
んで、今度は、何の問題も無く。
直ぐに『307号・嶋田』っと書かれた表札があり、部屋の発見するには、それ程時間は掛からなかった。
そんで、それを見た俺は、先程の尋問の事も有って、此処で一気に安心感が出る。
―――あぁ~~~あっ、やっと着いたよ。
そして、その安心感から、何も考えずに呼び鈴を押す。
これがまた、死闘の合図だった……
最後までお付き合い下さりまして、ありがとうございますです<(_ _)>
倉津君、相も変わらず文句ばっかり言いながら、嶋田さんのマンションがある上大岡にやって来たみたいですね。
そして現状報告をする為に、嶋田さんに言えのチャイムを鳴らしたところで終わりましたが。
こんな、極普通の場面で、一体、どんな死闘が始まると言うのでしょうね?
それはまた、次回の講釈。
また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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