最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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041 不良さん 不良撃退法としてエルボーをかます(笑)

公開日時: 2021年3月18日(木) 23:24
更新日時: 2022年11月7日(月) 22:04
文字数:3,631

●前回のおさらい●

もっとも重要な事(ライブへの誘い)が出来ていないまま、モスバーガーで食事をし。

奈緒さんに見惚れ続ける、お間抜けな不良さん。


そこで話をしている内に、とうとう、その約束を取り付けるチャンスが巡って来たのだが。

何故か、そこで、どこぞの不良が絡んできて話が出来なくなる。


ちょっと機嫌が悪くなるが、毎度の事だと諦めながらも不良さんのとった行動は……

 馬鹿な俺は『ライブに誘う』っと言う、当初に彼女と会う理由すら忘れてしまっていた。

しかも、それを思い出した後も、彼女の可愛さに魅了され続けられ、結局は、未だに、何も言えていない始末。


そんな折、会話の切れ間で『奈緒さんをライブに誘うチャンスが来た!!』と思ったのも束の間。


何故か、モスバーガーで不良に絡まれてしまった。


コイツ等……人数が居やがるが、マジで死刑確定な!!


****


「あぁ、こりゃあまた、うざいでちゅ~ねぇ……僕は、君達の言う美人のオネェたまとラブコメ中なんでちゅよぉ。邪魔しないで欲しいでちゅ~。だから、おにぃちゃん達、お帰りはアチラでちゅよぉ~。う・せ・ろ」


俺は、不意に立ち上がり。

声を掛けてきた男の左肩に圧し掛かり。

右腕で相手の肩を抱き、更に右腕をクビに伸ばす。


そこから、キュッっと首を絞める。


多分、これでコイツは息なんざ出来ねぇ筈。



「グポッ……クッカッ……ガッ……」

「皆さん。解ったら、お帰りはアチラでちゅよぉ~。僕が親切にも送ってあげまちゅねぇ~」

「グゥガガガ……グッ……ガッ」

「ちょ!!テッ、テメェ、イキナリなにしてやがんだ!!放してやれ!!死んじまうだろがぁ」

「嫌でちゅ~。おにぃちゃん達、僕、お外で遊んで欲しいでちゅ~」

「ガァアァ……カハッ……ウッガッ……」

「「テメェ!!」」

「五月蝿いでちゅねぇ~。あんまりウルサイと、お店にご迷惑が掛かるでちゅよぉ~。もし、そんな事になったら、僕、このおにぃちゃんを、軽く殺しちゃうでちゅよぉ。だから早く、お外に出て遊びたいって、言ってるでちゅ~」

「だったら、おっ、表でろ!!」

「わ~い。嬉ちぃでちゅ~……オラ、さっさと、先行けやでちゅ~」

「がっ!!…………」

「わっ!!おにぃちゃん、大丈夫でちゅか?急に眠っちゃったでちゅかぁ?」


ハイ、此処で早くも1人脱落。


まぁそれにしても、この会話中、気を失わずに良くもったもんだな。

大したもんだよ、アンタ。


相手が悪いけどな。



「クラ……」

「あぁ、大丈夫ッス。此処だと迷惑掛かりますしね」

「あっ、あの、違うの……ぷっ、赤ちゃん言葉可愛かったよ。……またやってね。クスクス」


あっ、そこなんッスね。


けど、なんか違いません?



「取り敢えずだけど、気をつけてね……ぷっ」


あの奈緒さん……真顔でいるか、笑うかの、どっちかにしてくれません?

それ、全然心配してる様には見えないッスよ(笑)


まぁそこがまた……って、これはもぅやめとこ。



「んじゃま、ちょっくら行って来ます」

「うん」


さてと、んじゃま、行きますかね。


……ベタな展開に向かってLet`s-go。


***


 店に迷惑が掛かってはいけないと思い。

表まで不良1を、そのままの体勢で引き摺って連れて出して来た。


そんで外に出た後は、相手方ご指定の路地裏に付いた瞬間、ソイツを投げ捨てた。



「テッ、テメェ、仲間をやりやがって、ただじゃおかねぇかんな!!」

「じゃあ、なんかくれんのか?親切だなオマエ。良かったら身包み置いて、どっかに行ってくれや」

「ふざけんなぁ」

「ふ・ざ・け・て・ね・ぇ・よ」

「チッ!!オイ、誰だよ。こんな所に、ゴミを捨ててやがる馬鹿は?不法投棄は犯罪なんだぞ」

「んだ?先客かよ」

「なんだオマエ等?つぅか、邪魔なんだよ、此処から失せろよ」

「あぁ?んだとコラ」


なんだかな。

どこぞのアホが路地に集結ってか。

まぁその中に、崇秀のドアホが混じってるのが、一番笑えるな。



「まぁまぁ、良いじゃないの。そんな無駄に喧嘩しなくてもよぉ。そんな事しなくても、み~んな仲良く、俺がブッ殺してやっからよぉ……俺以外と、喧嘩すんなな」

「おい、そこのボケ秀。オマエはハマまで来て、わざわざ喧嘩か?底無しの馬鹿じゃねぇの?」

「んあ?」


あぁボケてるな。


頭が救えないぐらいボケてる。



「おぉ、なんだ、倉津じゃねぇか。……オマエこそ、こんな所で何やってんだ?」

「なんて事はねぇよ。モスで、この馬鹿共に絡まれたんだよ」

「ほぉ、そりゃあまた、ご愁傷様なこって」

「んで……オマエの方は?」

「わかんねぇ。まったく身に覚えがねぇんだが、なんか絡まれちまったな」

「はぁ……だろうな。オマエのこったから、どうせそんなこったろうと思ったよ」

「「テメェ等、なに2人で勝手に盛り上がってんだよ。あんまなめてんじゃねぇぞ」」

「「るっせぇ」」


俺と、馬鹿は、2人の襲ってくる怖い怖い不良に、軽く頭突きをした。

そして『ゴンッ』っと言う音と共に、何故か2人の不良が倒れた。


なんだコイツ等?


虚弱?


オイオイ、どんだけ貧弱なんだよ、コイツ等?

これぐらいの衝撃で、イキナリ、白目剥いてんじゃねぇよ。


まっ、合計6人居た不良が、これで残り3人になったんだから良いか。



「まぁ、この調子じゃあ、話は後だな……軽く、横浜駅近辺の掃除でもすっか崇秀よぉ」

「もとより」


漫画みたいなセリフを吐いた崇秀が向かったのは不良5。

対して、不良2を残したい俺は、不良3を狙う。


良し!!

じゃあ、お互い対象の相手が決まった事だし、どっちが早く倒すか勝負な!!



「おりゃあぁぁぁ」


崇秀の馬鹿は何を考えてるのか、イキナリ不良5に向かって、真空飛び膝蹴り。


まぁ普通はな。

そんな大技が、体力満タンの奴相手、そうそうそう簡単に当たるもんでもないんだが……何故か、アイツの真空飛び膝蹴りは、必ずと言っていい程当たる。


そして、その電光石火の飛び膝蹴りを、相手の顔面に直撃させて、そのまま壁に激突させる。

当然、不良5はゴキッと良い音を鳴らして、白目に泡を吹いて倒れる。


早ッ!!この野郎、マジで瞬殺しやがった!!


……っと言う事で。

俺も遅れを取る訳には行かないので……



「三沢の……エルボ・エルボ・エルボってか」


一気にエルボで、相手の頭を数回叩き意識を刈り取る。


でも、スピード勝負なので俺の負け。

しかも俺、スゲェ地味じゃね?



「なっ……なんなんだ、オマエ等?」

「見たかよ?意識を刈り取る完璧なエルボ」

「はぁ?全然違うだろ……なぁ、オイ、にぃちゃんよぉ。にぃちゃんも、そう思うだろ?」


そう言って崇秀は不敵な笑みを浮かべながら、不良2をガッチリと捕まえる。



「ちょ、ちょっと待て!!なっ、なんの話をしてるんだ?つっ、つぅか、はっ、離せ」

「いや、エルボ講座の話をしてるんじゃんかよ。まぁ、良く解ってねぇんなら、実体験してみ」

「へっ?」

「なぁ、良いかい、にぃちゃん?エルボってのは、こうやんだよ……なっと」

「ゲフッ」

「じゃね?エルボって、こんな感じじゃね?」


崇秀のアホンダラァ、なにを仕出すかと思ったら……そう言う遊びな。


しかしまぁ、よくもそんなヒデェ遊びを即座に思い付いたもんだな。

エルボ講座と言う名目にかこ付くて、相手をエルボでボコボコにする算段な訳な。


マジで酷い事を考えるなオマエは。


じゃあ次、俺な。



「なに言ってやがる。そうじゃねぇよ。エルボってのは、こうだろが……よっと」

「ガハッ」

「なんだ、なんだ、その屁っ放り腰はよぉ……エルボって言うのは、こう言うのを言うんだろ……つぅ~の」

「ドフッ」

「違う、違う、こうだよ……っと」

「ブヘッ」

「いや、こうだな……」

「がっ」

「こうか……」

「げっ」


……


……1人を的にした、壮絶なエルボ合戦。

見る見る男の顔は、青タンだらけに腫れ上がっていく。


しかも、左右からエルボが来るから逃げ様にも逃げられない来たもんだ。



「もぉ……ひゃめて」

「オイオイ、にぃちゃん、どうしたんだ?大丈夫か?エルボのやり方を教えてやってたら、いつの間にか、ヒデェ怪我してるじゃねぇかよ」

「オイオイ、そんな事をしちゃダメだろ、オマエは。こんな所でエルボ講座なんかしたらよぉ」

「あぁ悪い。なんか知らない内に熱くなっちまってた」

「気をつけろよ。どこに怖い人が居るか、わからねぇんだからよぉ」

「面目ない。……そう言やぁ、にぃちゃんも気を付けた方が良いぞ。どこの路地裏でエルボ講座やってるか、わからねぇって噂だからな。これ、今、渋谷で大流行してるらしいし」


大流行してねぇし。


あっ……つぅか、相手が気絶した。



「まっ、そういうこって、掃除完了」

「さて、じゃあ行きますか、助さんや」

「そうだな。格さん」


まぁなんにしても、あれだぁな。

ややこしい事が早急に終わって良かった。


これで漸く、愛しの奈緒さんの所に戻れる。


……っと思っていたらだ。

また、この路地に新たな来客が訪れる。


っとは言え、今度ばかりは知り合いでも有るまいし、此処は1つソイツ等を避けて通れば良いか。



「アホぬかせ!!オドレ等が、先に因縁フッ掛けて来たんやろうがぁ」

「んだとぉ。テメェ、死にてぇのか」

「「・・・・・・」」


ダメだ。

知り合いじゃないと高を括っていたのに、此処で、まさかの『うっかりハチベエ(山中)』の登場。

ドイツもコイツも、横浜まで来て、ワザワザ喧嘩してるんじゃねぇつぅ~の。


こりゃあ、奈緒さんの元に戻るまで、もぅ少し戻るのに時間が掛かりそうだな。


ハチベエ1人を、此処に放って置く訳にもいかねぇしな。


もぉ最悪だな。


最後までお付き合いありがとうございました<(_ _)>


不良の撃退法として『渋谷で流行してるらしい【エルボー講座】』は如何な物でしょうか?


ダメですね。

はい、すみません( ;∀;)


そんな訳で次回。

ウッカリ八兵衛こと山中君の手伝いをしますが、どうなる事やら(笑)


それはまた次回の講釈と言う事で。


また遊びに来てねぇ(*'ω'*)ノ

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