最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1562 男・倉津!!決断の時!!(笑)

公開日時: 2025年5月15日(木) 00:21
文字数:1,876

●前回のおさらい●


 ヒナちゃんの件を語ってくれたお礼に、手渡された『黄金の蜂蜜酒』

嫌な予感しかしないまま帰路に就いた倉津君は、この蜂蜜酒を、どうするのか?


 ……そんな訳でござんしてね。

非常に『嫌な予感のする物』を崇秀のアホンダラァから強引に手渡され。

少々悲しい気分になりながら、チャリを『キィ~~コラ。キィ~~コラ』漕いで、自宅に到着。


そんでその後は、直ぐに自室に戻って、コタツに入ってる状態なんでござんすがね。


現在、そのコタツの上に、その嫌な予感のする物を置き。

只今、その瓶と、絶賛、睨めっこしてる訳なんでござんすよ。


いやまぁ、別にな。

今更、こんな胡散臭いだけの物にビビってる訳じゃねぇんだけどよぉ。


なぁ~~んか、これ、物が物なだけに気持ち悪いじゃん。

なんにもないとは解っていても、ひょっとしたら、なんかおかしな事が起こるかもしれないしよ。


俺は、その警戒をしてるだけに過ぎないんだよ。


……かと言ってだな。

そんな理由で、この蜂蜜種を飲んでなかったら、飲んでなかったで。

あのアホンダラァに、後でゲラゲラゲラゲラ笑われる羽目になるのが目に見えて解ってる訳じゃあございませんか。


それも非常に嫌だったりするんだよなぁ。


だから『どうしたもんだ、これ?』って悩んどるんですわ。


***


 崇秀のスタジオから帰って来て約1時間、現在時刻は24時を回った所。


その間、部屋で、ちょっとだけ受験勉強をしたり、ベースを弾いてみたりしてたんだが。

なにをしてても、あの例の物が矢鱈と視界にチラチラと入ってくるもんだから、どうにも気に成って仕方がない。


いやまぁ、正直な話をするとだな。

さっきも言った通り、何も起こらない事を前提にはしてるんだがな。

その真逆も然りでな。

なにか起こるかもしれないと言う好奇心が、今となっては沸いて来てしまったんだよなぁ。


いやホント、これ、どうしたもんかねぇ?


・・・・・・


あぁ!!もぉヤメだ、ヤメだ!!

面倒臭ぇ!!

こんな程度の事で、永遠にイライラしながら考えてても埒が開かねぇや。


それやったら飲んだるわい!!

ゴチャゴチャ言わずに飲んだらやんけ!!

一回飲んで、何もない事を確認すればえぇんやろ!!


俺は欲望に忠実で、我慢の出来無い子。

『諦め半分』『好奇心半分』で、とうとう、この怪しげな液体を口にする事を決意した。


こうなったら、もう全部一気に飲み干してやる……


・・・・・・


……っと、その前に、台所に行って来なくちゃな。


飲むにしても、グラスだけは絶対に要るからな。

ラッパ飲みをするのは、あまりにも下品だから良くないしな。

(↑最終的にはビビリな俺&全然一気に飲み干す気がない俺)


***


 グラスの用意は出来た。

そのショットグラスに、この怪しげな蜂蜜酒も注いだ。


後は、これを飲み干しさえすれば、全ての謎は解決する訳なんだが。


……でもなぁ。


なんて、今更、そんな世迷言を言うかよ!!

飲むと覚悟を決めた以上、俺に撤退の二文字は存在しねぇ!!


ってな訳で俺は、一気に、その怪しげな蜂蜜酒を飲み干した。


『ゴクッゴクッ』


っで、その結果はと言うとだな!!



「ぷはぁ!!……ほ~~~らっ、見ろつぅの!!飲み干した所で、なんも起こらねぇわ!!あの糞ッ垂れ野郎だけはざまぁみろだ!!クハハハハ!!」


結果は、ご覧の通りだ!!


つぅかな。

こんな飲み物を飲んだ所で、パラレルワールドに飛ばされる訳ねぇじゃん!!


ないないないない。

こうなる事は初めから解っちゃいたけど、所詮はこんなもんだったな。


勝った!!


まぁそれに付随してだな。

これで気兼ねなく、この蜂蜜種を全部飲み干せる訳だから。

崇秀のアホンダラァにビビりと馬鹿にされる事もなくなった訳だから、まさに万々歳だな!!


マジで勝った!!


『!?』


……っと。

勝利を確信して大笑いしてた瞬間に。



「クハハハハ……って、あれ?……あれれ?」


うそ~~~~~ん!!

またしても、なんかあの時同様の眠気に襲われて眠たく成ってきたぞ!!


オイオイ、マジかよ。


嘘だろ!!


冗談じゃねぇぞ!!

折角、勝ちを確信した所だってのに、こう上げて落とすみたいなのはやめてくれよぉ~~~~~!!


洒落にもなってねぇぞ!!


あぁ……ダメだ。


……瞼を開けてられないぐらい眠たくなってきやがった。


こりゃあ、本格的に終わったな……俺。

(↑ピンチなのに意外と冷静な俺)


***


「ねぇ、真琴?本当に帰っちゃったの?ねぇってば」


何所からともなく聞こえてくる、心配そうな女の子の声。


……聞き覚えのある声だ。


俺は、言い様の無い嫌な予感に苛まれながらも、瞼を、ゆっくりと開いていった。



「……あっ、あれ?……うん?……まさかヒナか?」

「あれ?ヤッパリ、ダメ……だったの?」


あぁ~~~あっ!!最悪だよ!!


マジで、ヒナでやんの。


オイオイ……マジかよ。


マジで、こんな事が起こって良いのかよ!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>

これにて第一章・第九十四話【Take a trip to two-world and back(2つの世界を行き来する者)】は、お終いになるのですが、如何でしたでしょうか?


まぁ本来なら、このパラレルワールド関連の話を集中して書きたかった所なのですが。

どうにも倉津君がやり残してた事が、あまりにも多過ぎたので。

それを解決させてたら、ゴチャゴチャとした展開になってしまいましたぁ。


いやはや、本当に申し訳ないです<(_ _)>


ですが次回から始まる第一章・第九十五話【Move move move(動け!!動け!!動け!!)】では。

そういった倉津君の事情がフラットな状態で、お話を進行させていけますので、是非、楽しみにして下さいねぇ♪


真面目にやるッスよ!!

٩( ''ω'' )و←既に胡散臭い(笑)


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