●前回のおさらい●
細川君が依頼した10tトラックの運用方法及び、そこでの収益のあげ方についての説明を崇秀から受けた倉津君。
そして更に、そんな風に企画を出して貰える倉津君は『運が良い』とも言われたのだが。
それに対して『自分が運だけみたいな言われ方をした』事に、少々凹む倉津君。
「いいや、そうじゃねぇよ。オマエは、決して運だけなんかじゃねぇよ」
「なんでだよ?なんでそうなるんだよ?」
「あのなぁ。例え、強烈な運を持って生まれてたとしてもだ。決して、自然にそうなる訳じゃないだろうに。『オマエを支えてやりたい』って気持ちを相手方が持たなきゃ、誰も支えてなんかくれねぇよ。……人、それを『カリスマ性』って言うんだよ」
カリン糖?
美味いなカリン糖。
(´~`)モグモグ
「オイ、オマエ、今、絶対に、なんかショウモネェ事を考えてただろ」
なんで解った?
つぅか、崇秀よぉ。
それ以前の問題としてだな。
俺に、そんなカリスマ性なんて高級な機能がついてるとは、どうしても思えないんだが。
俺なんて、そんなもんは、万年売り切れ、品切れ、入荷予定無し状態のまま生きてる感じだぞ。
「いやいや、別におかしなことは考えてはいねぇけどよぉ。流石にカリスマ性はねぇだろ。俺の、何所に、そんなものが有るって言うんだよ?」
「知るか。そんなものは、後々にでも自覚しろ。まぁ、一言だけ言って置くなら『面白い奴だな』って相手に思わせるのも、カリスマ性の1つだって事だな」
「オイオイ、ひょっとして、お笑い担当なのか俺は?千尋みたいな立場は嫌だぞ」
「よく言うよな。オマエ、いつも千尋の事をカリスマ性が高いとか思ってるじゃんかよ。だったら同キャラなんじゃねぇの」
「グゥ……」
「グゥの音は要らないぞ。前にも聞いたネタだからな」
「ギャフン!!」
「あっそ」
冷たいなオマエ!!
ちょっとは俺のボケにも反応して構ってくれよ。
そのカリスマ性とやらが、マジで俺の中にも有るんならよぉ。
これじゃあ言ってる事、やってる行動がチグハグじゃねぇか!!
まぁ……そんな事を言っててもしょうがねぇか。
取り敢えずは、カリスマの話は置いておいて、本筋の話を続けよ。
「なぁ、でもよぉ。カリスマの話は置いておくとしてもだな。さっき、うちのサイトでグッズ販売を一手に引き受けるとか言ってたけどよぉ。モジャは、そう言ったコネを持ってるのか?」
「んあ?なに言ってんだ、このトンチキは?」
「はい?」
「「はい」じゃねぇつぅの。そこを開拓するのは、オマエの仕事だろうに」
「はっ、はい?」
「はぁ……あのなぁ倉津。一葉がサーバー管理を勤めるって事は、実働的に動くのはオマエの仕事だぞ。なら、そこをしないで、オマエの存在価値はねぇんじゃねぇの?」
「えっ?でも、だって、アイツよぉ、俺は楽器の演奏をしてりゃ良いって言ってたぞ」
「子供かオマエは……あのなぁ倉津。これから自分のサイトを立ち上げ様って奴が、言われただけの仕事をしてて、どうするんだよ?自分のサイトを強化したいんなら、自ら出来る事を率先して開拓しなきゃ話にもなんねぇだろうが」
「あっ……」
……ご尤もですな。
ご尤もな意見過ぎて、その言葉には二の句も出ませんぜ。
「はぁ~~~っ、もぉホントコイツだけは。相も変わらず、変な所だけ抜けてるんだよな」
オイオイオイオイ。
話の途中で、オィちゃんから目を背けて、背中を向けるのは止めてくれ。
先生!!先生!!
出来の悪い生徒はコッチですぜ!!
呆れたのかもしれんが、そういう態度をとられると俺だって凹むんだって。
「もしも~~し、崇秀さ~~~ん」
「ハァ~~……あぁまぁ、なんて言うか。此処からは、恒例の俺の独り言なんだけどな。倉津って奴は、氷村龍斗って奴や、武藤要。それに、山さんって知り合いが居た様な気がするんだよな。それに王家さんって言う、服飾系で、お気に入りの子も居たかなぁ。序に言えば、渋谷のショップの雅ヤンなんて人物もいるなぁ。まぁ、これ等に上手く交渉すれば。グッズの製作なんてチョロイんだろうなぁ」
ですな先生。
それにしても、雅ヤンとは懐かしい名前が出てきたもんだな。
存在自体をスッカリ忘れてたわ。
……ってか。
こうやってちゃんと反応してくれるんやったら、なんで背中向けたん?
「まぁ、独り言を付け加えて言うなら。一葉は知り合いが多いから、その辺の相談をしてみたら良いんじゃねぇの」
なんて言いながら。
空に成っていたグラスを引いて、新しくキュウリとストローの刺さったカクテルを出してくれる。
序に、酒の宛てに野菜スティクも。
なんで背中を向けたかと思えば……また、至れり尽くせりじゃねぇかよ。
「あいよ、お客さん。グラスが開いてたから、宛ての序に、スローテキーラに成ります」
「あぁ、すんませんな。バーテンダーさんは、いつも気が利きますな」
「当店、お客様を持て成すのをモットウにしていますんで」
「嫌味か?」
「嫌味だ」
……笑えねぇよ。
あぁけど、あれだよな。
こうやって見てると、昔から女子が、コイツの取り巻きに成ってた理由が解らなくもないな。
財力だとか、権力だとかを抜いたとしてもだな。
結局的に、崇秀は、誰にでも優しいし、すげぇ気が利くんだよな。
そりゃあ惚れるわな。
もし、俺が女だったら、確実にコイツに惚れてただろうしな。
……あっ( ゚д゚)!!
俺の分身である眞子が、コイツに惚れてるって事は、この気持ちってガチじゃねぇかよ。
ヤバいヤバいヤバイ!!
マジで男で良かったぁ!!
そして、あまりにも恥ずかしい事を考えてしまったので、またまた話は逸らす。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
相も変わらず、感情の浮き沈みの激しい倉津君なのですが。
実際の話、そりゃあまぁ『運だけ』だというニュアンスの言葉を言われたら、そりゃあ誰だってそうなっちゃいますよね。
ですが、本編でも崇秀が語った様に。
どれだけ強力な運を持っていようとも、相手に対しての配慮がなかったり。
不器用でも一生懸命な気持ちが伝わらなきゃ、その運を生かす事なんて出来ないので、倉津君自身は、かなり頑張ってるんだと思うんですけどね。
まぁ本人は、その辺が無自覚だからこそ、こういう感情の浮き沈みを起こしてしまうのかもしれませんがね(笑)
さてさて、そんな中。
またしても話を転換させるようなのですが。
これまた次の話題は、一体、どのような話題になるのでしょうか?
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
読み終わったら、ポイントを付けましょう!