●前回のおさらい●
『奈緒さんを意のままに操れる』っと言う崇秀の甘い言葉に唆された倉津君。
早速試してみたものの。
まさに、崇秀の言う通りの動きを奈緒さんが見せ。
自分より、崇秀の方が、奈緒さんを理解しているのか……っと、少し落ち込む。
それでも尚、まだ興味が尽きないのか、崇秀の指示通り、奈緒さんにボディタッチを試みるアホな倉津君であった(笑)
「からかってないッスよ。ほら、奈緒さんのほっぺたすら、こんなプニュプニュして可愛いじゃないッスか」
「うっ、うん……ちょ、ちょっとクラ、なっ、なにしてるのよ、こんな所で?人前だよ」
「だって奈緒さん。俺の言う事を、ちっとも信じてくれないんッスもん」
「そう言う訳じゃないんだけどさぁ。急に、そんな事されたら……吃驚するじゃない」
「だったら、もう一回触っても良いッスか……じゃないと、信用しないッス」
「もぉ……何こんな事で、君は拗ねてるのよ」
「あぁじゃあ、もぅ良いッス。奈緒さんには頼まないッス」
「へっ?なに?怒ってるのクラ?」
「別に怒ってないッス。怒ってないッスよ」
「……ふぅ~~~、もぉ、この子だけは仕方ないなぁ。ちょっとだけだよ」
「ホントっすかぁ?俺なんかが、奈緒さんのほっぺたプニプニして良いッスかぁ?」
「もぉしょがないじゃない……その代わり、ちゃんと機嫌直してよ」
うそ~~~ん。
なんでアイツの言った事が、こんなに正確に当たるんだよ?
言い回しから、何から何まで同じって……ちょっと気持ち悪いぐらいだぞ。
っとか言いながら……奈緒さんのほっぺたをプニプニする序に、首元を少し触ってみる。
「ひゃ!!……ちょ、ちょっとクラ」
「なんッスか?俺、なんか変な事したッスか?」
「えっ?……あぁっと、別になにもないよ」
首を触っても、とぼけろって言われたけど……こう言う事か。
スゲェなアイツ。
「あの、奈緒さん」
「なっ、なに?」
「ヤッパ、奈緒さんって、最高に可愛いッスね」
「ちょ、クラ……本当にさっきから何を言ってんのよ?」
「事実ッスよ。マジで、こんな可愛い人が、俺の彼女だって思ったら……」
「……思ったら?」
「また勃起しちゃいました」
「最悪だよ」
「すんません。……けど、奈緒さんも悪いんッスよ。そんな可愛い顔してるから、俺だって勃起しちまうんすよ。だから半分は、奈緒さんのせいッスね」
「あのねぇ、クラ。なんでそうなるのよ?……それ、絶対に言い掛かりだよ」
「そんな事ないッスよ。だって現に奈緒さん、俺がほっぺに触っても、何も感じてなかったじゃないッスか。ヤッパリ、俺が格好良く無いからッスね」
此処までの展開は、アイツの言った通りだが、まさか、これ以上は無いだろ。
もし有ったら、そりゃあ漫画だ漫画。
「……じたよ……」
「へっ?なんッスか?」
「……感じたもん。クラに触られて、自分でも恥ずかしいぐらい感じたもん」
へっ?嘘?
絶対に奈緒さんなら言わないと思ってたそのセリフを、マジで、そのまま言っちゃいましたか!!
これじゃあ、あの馬鹿の言う展開通りじゃねぇか!!
けど、奈緒さんは、相当、恥ずかしかったのか、涙を一杯溜めてる。
なら、辞めよ。
もぅこんな事は辞めよう。
こんな事しちゃあ、奈緒さんが可哀想だ。
「あぁ、あの、奈緒さん、ごめんなさい、ごめんなさい。もぅ言いませんから、泣かないで」
「意地悪……今日のクラは最悪だよ」
「あっ、あの、俺、あの、なんでもしますから、許して下さい」
「ホントに、なんでもするんだね?」
「もっ、もす論ッスよ」
「じゃあ、ここでHしたい」
「ぶっ!!……そっ、それは、流石に不味くないッスか?」
「良いよ。じゃあ、もぉ頼まない。どっか行け」
「奈緒さ~~~ん」
「君が悪いんだよ。人の体ベタベタ触ってさぁ。スイッチ入れるから悪いんだよ」
あっ、あの……ベタベタって言いますけど、俺、ほっぺたと、首しか触ってませんが……
あぁけど……奈緒さんって、矢鱈と敏感だったよな。
やっちゃったか?
やっちゃったのか、俺?
「あっ、あっ、あっ、あの、けど、此処で、どうやってやるんッスか?」
「やるんだ?ヤル気満々なんだ?」
「へっ?」
「クスッ、冗談よ冗談。漫画じゃないんだから、こんな所でHなんかする訳ないじゃない。……ホント、馬鹿なんだから」
……だよな。
けど、この人の言動って……どこまでがマジで、どこまでが冗談か、見分け付け難いんだよな。
実は、意外にマジだったんじゃねぇのかな?
もぅちょっと継続してみるか。
悪乗り女王に、少しだけお灸を据えてやる。
(↑悪乗り大王な俺)
「ヤッパ、嘘付いてたんッスね……最悪ッス。俺、マジで、どうしようかと思ってたのに」
「ごめん、ごめん。もぅしないから許して」
「直ぐに、そうやって嘘付く。前にもやらないって言ったクセに、今回もチャッカリやってるじゃないッスか」
「だって……それは、クラが意地悪するからでしょ」
「言い訳になってないッスよ」
「じゃあ、どうして欲しいのよ?私に、此処でHしろって言うつもり?」
あぁ……ヤッパリ、そういう話になるか。
これが崇秀の言っていた『女の最後の武器』って奴だな。
まぁ、これ自身は女性限定の卑怯な手と言えば、卑怯な手になるんだろうが。
女性は男性に対して、最後に体を差し出す事によって、全てを許されると思ってる面が多岐に渡ってある。
これは、奈緒さんに限った事では無いんだが……
女性の先祖が、そうする事で成功を収め。
子孫の女性の遺伝子に、そういった記憶がインプットされ脈々と受け継がれて来たらしい。
それに伴って男性には、これを女性が言う事によって、許す機能が装備されている。
男女と言うのは、なんとも上手く作られてるもんだ。
だから、此処で、その行為を否定する事によって、女性は対応し難くなるとの事だ。
(↑仲居間崇秀談)
「そんなこと、全然、考えてないッスよ。俺は、奈緒さんに恥を掻かせたい訳じゃないッスからね。……それに俺は、奈緒さんの傍に居るだけで幸せだって、さっき、ちゃんと言ったじゃないッスか」
「あっ、そっか。そうだよね……ごっ、ごめん」
う~~~ん。
人を思いのままに動かすって言うのは、こう言うカラクリの上で成り立ってるんだな。
人対人の心理戦って、ホントに奥が深いなぁ。
男女問わず、単に相手を喜ばすだけなら、自分のして欲しい事を、相手にしてあげれば済む話なんだが、この崇秀の心理テクニックと言うのは、そんな安易なものじゃない。
まずはキッチリとした攻撃ポイントや、防御ポイントを見極めて、その場、その場で、新たなパターンを構成していく。
それで得たデータを、対象者と照らし合わせて、更に新しいパターンを構築していく。
そうやって、蓄積した膨大なデータを持ってるからこそ出来る技だ。
けど、どうなってんだ、アイツの頭は?
マジで、ぶっとんでやがるな!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
相手を知り、己を知れば、100戦危うからず。
なんて言葉の通り、崇秀は矢張り、相手の心理状況や、行動パターンを読むのが得意の様ですね。
まさに、倉津君も、奈緒さんも、崇秀のマリオネット(笑)
そんな中、なにやら感心と、反省をした倉津君は、奈緒さんに謝罪をするようですね。
上手く行けば良いのですが……
(ΦωΦ)フフフ…←また、良からぬ事を考えている。
っとまぁ、そんな感じですが、また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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