●前回のおさらい●
待ち合わせの時間に間に合う様に早起きもした!!
崇秀に文句を言われない様にする為に服装もキッチリ整えた!!
さぁ、準備が整ったのなら、病院のある地元の駅へGO!!
奈緒さんの家がある上星川から電車に揺られ。
電車の乗り継ぎも上手く行ったのかして、1時間強で、今日検査をする病院のある地元の駅構内に到着した。
そんで、ふと時間が気になって駅構内にある時計を見てみると、時刻はAM7:20を廻ったところだった。
崇秀との約束の時間は8:00。
どうやら俺は、崇秀との約束の時間より30分以上も早く、待ち合わせの駅(地元)に到着したらしい。
まぁ良いかぁ。
少々早く着いてしまった様だが、別に遅刻してる訳じゃねぇから、取り敢えずは良しとするか。
それにしてもあれだな。
この地元に帰って来たのは、冬休みが始る前日が最後だったので、約2週間の間ぶりの地元への帰郷になってしまったな。
そんな久しぶりの駅に降り立って、まず最初に思った事は……今日は、いつもにも増して、学生や、未成年が多い。
こんな時間から駅周辺をウロウロしてる学生の比率は、普段の約倍近く居る。
恐らく、この辺は、明日が、冬休みの最終日だから、今日・明日に掛けて、学生達が『最後の足掻き』で、しこたま『遊ぼう』って魂胆が丸見えな状態なんだろうな。
自分もコイツ等と同じ様に学生なので、彼等の心情も、わからなくもないな。
そんな行きかう未成年の群れを上手くかわしながら、ゆっくりと駅のホームから、改札に向う階段の上る。
そこからは、改札口を経由して、再び、外に出る階段を降りる。
漸く、これで、正規の待ち合わせ場所に辿り着いた事になるんだが。
出て直ぐに、その場でキョロキョロと崇秀を探してみたものの。
矢張り、待ち合わせ時間までに余裕が有り過ぎたのか、奴の姿を、今のところ、まだ確認する事が出来なかった。
しょうがないので、エスカレータ横にある駅の柱に凭れながら、ゆったりとして気持ちで、奴の到着を待つ事にした。
……にしても、あれだな。
崇秀とは、小学校1年からの無駄に長い付き合いなんだがな。
アイツとの約束で、俺より後に、アイツが待ち合わせ場所に来るなんて1度も無かった様な気がする。
恐らく、過去14年間で、これが初体験かも知れねぇ。
……って言うのもな。
男の頃の俺って、究極の面倒臭がり屋だったから、必ず『時間ギリギリ』か『遅刻』してしか待ち合わせ場所に行った事がなかったんだよな。
そして今、こうやって、ゆったりとした気持ちで相手を待ってたら。
なんかギリギリに待ち合わせ場所に来るのって、バタバタしてて愚かしく思えるな。
それで更に、遅刻して来た奴が『訳の解らん服装』で来られたら、そりゃあ、誰だって怒りたくもなるわな。
はぁ~~~、なるほどなぁ、そう言う原理か。
アイツが身嗜みにうるさいのは前からだが、アイツは『遅刻するぐらいなら、身嗜みぐらいキッチリしろ』って事を、俺に言いたかった訳か。
なんか、こうやって、ちゃんと時間通りに待ち合わせ場所に来てみると、意外に見えなかった部分が見え始めて、色んな事が解るもんだな。
それに崇秀が、そう言う理論を伝えたくなる気持ちも解んなくもない。
いやいや、ホント、何事も1度は、ちゃんとやってみるもんだな。
そんな風に思っていると、丁度待ち合わせ時間が30分前ぐらいになった時。
無免許で運転しているNSRに跨った崇秀が、俺の前にバイクを停めた。
うむうむ、相も変わらず、このNSRは2ストのご機嫌な音を出してやがんな。
「おっ?なんだよ、オマエ。もぉ来てたのかよ。やけに早いな」
「オッ、オッス」
「オッス、オッス。……にしても。こりゃあ、どうした事だ?オマエが、約束の時間よりも早く待ち合わせの場所に現れるなんて、一体、どういう風の吹き回しなんだよ?普段は、いつも遅刻ばっかりするくせによぉ。今日は、なんかあったのか?」
単車に跨ったまま、エンジンも切らずに、そのまま話し掛けて来る。
あぁ、はい。
実は、それについては、わたくしも、先程、非常に深い反省した所でヤンスよ。
人を待たすより、人を待った方が、気分的にも『余裕』が有るって事に14年間生きて来て、漸く、気付く事が出来ましたよ。
いやいや、今まで、いつも待たせて申し訳ないねぇ。
今後は、遅刻しない『新生倉津』に期待してくれ給え。
「あぁ、いや、別に、早く来るつもりは無かったんだけどよぉ。オマエがさぁ、身嗜みにうるさいから、ちょっと早起きして身支度してみたんだよ。そしたら、こんな時間に着いちまってな」
「ほぉ~~~っ、そりゃあ殊勝な事だな。……そう言うの、良い心構えだぞ」
「そっ、そうか」
おぉ……なんてこったい!!
当たり前の事を、当然の様にしただけなのにも関わらず、なんか褒められたな。
嬉しい反面。
俺……コイツに、どれだけダメ人間だと認識されてんだよ。
本当に、この件については……悔い改めよ。
「それにだ。今日は、オマエにしちゃあ、服のセンスも良いな。……今日のオマエは、取り敢えずの処は、なにも言う事無しだな」
「えっ?……オイオイ、今、なんて言った?」
「んあ?いや『言う事無しだな』って、言っただけだが」
「ほっ、本当か?マジで言ってんのか?」
「あぁ。遅刻もして来なかったし、身嗜みもキッチリしてる。それに、自分に似合う、フェミニン系の服を上手く着こなしてるんだから……別に、言う事無しなんじゃねぇの」
あぁ~~~、そう言う事か。
ヤッパリ、人間は、規律正しく、ちゃんとせにゃイカンね。
約束さえキチンと守ってさえいれば、当然、怒られる事もないし、貶される事もない。
付け加えて、相手の気分を害する事も無いんだもんな。
こうやって崇秀の態度を見ると、当たり前の事って、本当に大事なんだな。
ホント、ダメ人間は悔い改めます。
だってよぉ、こう言うの、お互いが気持ち良いもんな。
……にしても俺。
本当に眞子になってからの方が、人としてドンドン良い方向に向って行ってるって、一体、どう言う事なんだろうな?
普段の俺って、ドンだけ、だらしねぇダメ人間なんだよ。
自分を再確認した所、クズ人間過ぎて……情けなくなってきた。
「まぁ、言う事無しは、言う事無しなんだが。敢えて言えば、1点だけ、どうしても気に喰わない事があるがな」
はぁ~~~~あっ、ヤッパリ、なにかは有るんだ……
だと思ったよ。
コイツに限ってだけは、なにもない訳がないもんな。
先程のはTHE糠喜び!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
ただ単に、早く待ち合わせ場所に到着しただけなのに。
倉津君は、人として、凄く大事な事を学んだ様ですね(笑)
『遅刻して人を待たすより、自身が相手よりも先に到着して、気持ち的にも余裕を持って行動する』
これ、至極当たり前の事なのですが、やってみると非常に気持ちが良い事なので、是非、皆さんもやってみて下さいね♪
さてさて、そんな中。
頑張った甲斐があって、一応の合格点を崇秀から貰った倉津君なのですが。
それでも尚、崇秀は、なにか『不満な点』がある様なのです。
それは一体、なんなのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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