●前回のおさらい●
緊急時に行う簡単なスキンケアを、まずは教えて貰った眞子。
その後、次はヘアースタイルの仕方を教えて貰う事に成ったのだが……
相手が崇秀なだけに、不安だけが募って行く(笑)
……あれ?
予想に反して崇秀は機嫌良く、私の髪を弄り始めてる。
さっきの崇秀の言い草を考えれば、なんだか凄く拍子抜けな感じだ。
いや、実は、最初はね。
頭の上で何をやってるかも解らないぐらいの物凄く速いスピードで『なにも憶えられない』様に、チャッチャっとセットされるのかと思ってたんだけどね。
全然、そんな酷い真似はしないんだよね。
……それどころか。
もぉね『どれだけ髪の毛を優しく扱うんだろう』ってぐらい、丁寧に、丁寧に髪を扱ってくれるてる。
それにね。
崇秀は鞄の中には、いつも髪を弄る為の道具が常備されてるんだけど。
その中から剃刀を取り出して、その剃刀で、毛先の痛んだ部分を、かなり入念に切り落としてくれるのよ。
まさに、その手際は『微に入り、細に入り』と言った所だろう。
……っで、此処までだけで、約30分ぐらい掛けてくれてるんだけど。
これって、まだ『毛先チェックを済ませただけ』に過ぎないんだよね。
これ以降も、私の髪に対する扱いは変わらないどころか、ドンドンと丁寧になっていく。
まずはね、短時間にも拘らず、綺麗に『髪の艶』を出してくれたり。
痛んだ髪を、細かくチェックしながら、事細かに処理してくれたり。
髪のセットの仕方も、ゆっくりと丁寧に、何パターンも教えてくれた。
……っで、最後には、私がしている、いつもの髪型を『綺麗』に纏めてくれる。
それだけなのにも拘らず……なんか単純に見た感じだけでも『私が、必至にセットしたものとは、全然レベルが違う』
此処に来て、プロの人がお金を貰ってセットしている意味がよく解った。
これを見せ付けられたら、当然、それだけの価値がある事がハッキリと解った。
……単純に『凄い』と感心させられた。
そして私は……いつも通り、ギャフン!!
***
「……ってな所だな。まぁ、オマエに似合う髪形なんぞ、まだまだ何パターンも有るんだが。どうせ、一気には全部憶えられないだろうから。まぁ、今日の所は、この辺で勘弁してやる。後は、自分で考えてアレンジしていけ」
「崇秀は神だよ神。神様だよ。……ってかさぁ。なんで崇秀だけ、そんなに沢山の神様に愛されてる訳?これって、ちょっと不公平だよね」
「さぁな?なんでだろうな?なんで愛されてるんだろうな?」
そうですね。
確かにそうですね。
私と崇秀じゃ、明確なまでに違いが解る程の答えが出てますね。
「あぁ、はい。……すみません。神様に愛される為の努力をした結果ですね」
「まぁ、そう言うこったな」
そんな事言われなくても、わかってますよぉ~~だ。
……でも『うるさいよ!!』って言わせて!!
大体ねぇ、崇秀は、なんでもかんでも、直ぐに憶えられ過ぎなんだよ。
このIQ146!!
発想力も、記憶媒体の容量が壮大過ぎるんだよ。
腹立つなぁ。
「さて、お次は、最後の仕上げの勉強だ」
「えっ?最後の仕上げって、なにすんの?まだなんかするの?」
「んあ?大した事はしねぇよ。軽くナチュラル・メイクを施してやるだけだ」
「えっ?……いやいやいやいや、まだそこまでしなくても……ほら、私、まだ中学生だし」
「そう言う発想か……はぁ、頭痛ぇ~~~」
「なんで?なんでよぉ?」
これだけでも、十分可愛いと思うんですけど?
だから、そんなの必要なくない?
「あのなぁ眞子。これだけはハッキリ言って置くぞ」
「あっ、あい」
「物事ってのはな。元より、誰かと歩調を合わせてやるもんじゃねぇの。誰よりも早く、先に一歩でも前進しとかなきゃ、誰も、その技術に対して感心を持たねぇの。そう言うな。人と歩調を合わせてる物事をやる人間を『モブ人間』って言うんだよ。……解ったか?この馬鹿モブ?」
「言いたい事は解らなくもないけどさ。でもさぁ、でもさぁ。早くからメイクしたら、肌荒れの原因になるって言うよ」
「まぁ、その辺については、なにも考えずに、馬鹿なメイクしてる証拠だな」
「へっ?」
「自分の肌に合ったものや、天然素材の物だけを使った上で、洗顔をキッチリやれば、肌は、そんなには簡単に荒れねぇよ。……要するにだ。アレルギー以外で肌荒れしてる奴等は『横着』が招いた結果って話だ。故に、それは自業自得。化粧品には罪は無いの」
「あぁ、そう……なんだ」
「まぁ、偉そうな事を言ってるが。これ自体は、俺も要の受け売りなんだけどな」
あぁ……今度は、美容の天才さんの話ですか。
まぁ、美容の天才さんが言うんなら、それはもぉ、ほぼ100%に近い確率で間違いないね。
ははっ……ヤダもぉ、この天才集団。
この地域、天才の出没率が高過ぎるっての!!
……ってな訳で、結局、なすがままにメイクされる私。
Oh!! I`m Ganji !!
でもさぁ、こうやってメイクをして貰ってて思うんだけど、女の人って、本当に大変だよね。
毎日毎日『あれもしなきゃいけない』『これもしなきゃいけない』って事が、矢鱈と多過ぎるよぉ。
……ホント、女に生まれただけで、男とは、時間の消費量が全然違うもんなんだね。
こりゃあ、大変だ。
でもでも、そう思う反面。
ヤッパ、きちんとしてる子って、自然と誰からも綺麗に見えるし。
そうやって人より可愛いく見える努力をしている子は、誰にでも優遇される可能性が高い。
それにね、生粋の女の子が、みんな、そうやって頑張ってるんだったら、私も早く、こう言う技術を身に付けるべきだよね。
もっともっと頑張って『元から有る素材』の可愛さを最大限に引き出してやるんだもんね♪
あぁでも、それはそれとして。
なんか、今しがたメイクが終わったんだけど、唇だけが、ちょっとだけピリピリするぞい。
崇秀先生、なにかね、これは?
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
どんな職業であっても、その人の技術にお金を払う価値があるからこそ『その道のプロ』に依頼を出す。
それを今回、眞子は、どうやら身を持って体験したみたいですね。
まぁ実際、崇秀の技術と言うのは世界でも通じるものなので。
本来、そんな崇秀にカット依頼なんてしようものなら、それこそ数万じゃ利かない様な技術ですから、眞子が納得出来るのも頷けると思います(笑)
さてさて、そんな中。
今度はメイクの仕方と言うものを、崇秀から学んで行こうとしてるみたいなのですが。
唇がピリピリする現象と言うのは、一体、何なのでしょうね?
その辺を次回は書いていきたいと思いますので。
少しでも興味が湧きましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾
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