●前回のおさらい●
教室が豪い事に成ってるのを察知した倉津君は、サボってフリマに参加している真上さんの元に。
そして、彼女を手伝おうとした矢先。
【本日分の商品は、もぉ既に完売した】っと言われるが、400枚もの商品を、一体1人で、どうやって捌いたのか?
「あっ、あの、えぇっとですね。全部の商品を1つ1つ包装して、手渡しで売った訳じゃないんですよ」
「どっ、どっ、どっ、どういう事ッスか?」
「いえ、実はですね。こちらの地域で営業されてるお店の方にですね。お渡ししなければいけない商品が数点ありましたので。コチラで200枚ほどは、その方に、お渡しさせて頂いただけなんですよ。語弊があって、すみません」
あぁ~~~なるほどなぁ。
そう言う事か……
……って!!
400枚から200枚引いたとしても、この短時間で200枚も売ってるって事じゃないッスか!!
それでも、その数は尋常じゃないですよ!!
「いやいやいやいや、それでも200枚ッスよ。1人で、一体どうやって売ったんッスか?」
「あぁっと、それはですね。店先に、何枚かサンプルを置かせて頂いてですね。先にサイズ別に袋に詰めて『お楽しみ袋』みたいにして売らせて頂いたんですよ。『御一人様、一袋と言う条件の元』で」
「なるほど……」
「後、その際に、メイド喫茶の広告も同梱させて頂きました」
そっ、そうか!!その手があったか!!
この真上さんが言った方法なら。
①店頭ディスプレイをする時間も最小限の抑えられるし。
②接客時間も商品と金を引き返るだけで済む。
③そして、ウチに出し物の宣伝。
これなら商品が見えなくても、ブランド名は通ってるし、値段も66%~75%OFFの格安なので金銭的なトラブルも出ない。
その上で『ウチの宣伝までする』って、目標まで達成出来る訳か……
確かに、1人で営業する事を前提にした『これ以上ないってぐらい合理的なやり方だな』
って事はだな。
最初から真上さんは、完全に、こうなる事を予測していたって事だな。
ッパネェな……
「なるほどなぁ。そう言う事だったんッスね。確かに効率的だ」
「そうですか?お褒め頂いて、ありがとうございます」
「いやいや、そんなそんな。マジで、そんな方法を思い付くなんて感心しましたよ」
「良かった」
此処は、素直に『いつもと違う笑顔』で喜んで貰えたよ。
こりゃあ、本当に嬉しかった時の笑顔だから、褒めただけの価値が有ったな。
「あの、ところで真上さん。商品が全部完売しちゃったって事はッスね。この後の時間は、どうするんッスか?」
「あっ、はい。大谷さんに、お誘い頂いてますので、倉津さんのクラスで、紅茶を淹れる係をさせて頂こうかと存じます」
「まっ、まさか!!メイド服でッスか?」
キタァアァァァ~~!!これ!!
前々前回の、あの無惨なリベンジを果たすチャンスが、思わぬ所で到来したぞ!!
まぁ、前は、前で、俺一人だけ、とんでもないメリットを恵んで貰ったんだが。
実際のところ『真上さんのメイド姿を見る』っと言う高貴なミッションは、コンプリート出来ず仕舞いに終了してしまった訳だからな。
なら、このチャンスを逃す手はねぇ!!
やぁ~~~ってやるぜぇ!!
ヤフ~~~~!!
(↑テンション上がり過ぎの俺)
「とんでもありません。その件に関しましては、謹んで、お断りさせて頂きました」
『ガクッ!!』
テンション上げたのに、そりゃねぇッスよ!!
「なんでッスか?なんでッスか?真上さんが着てくれた方が、クラス全体が華やかになりますし。俺『友達』の真上さんの綺麗な姿を見たいッス」
俺、必至!!
俺、正に必至!!
だって、このチャンスを逃したら、一生お目に掛かれないかも知れないんだぞ。
俺自身も、真上さんの弱点である『友達』って言葉まで、ワザと使う程の価値だからな。
兎に角『1度で良いから見てみたい!!真上さんがメイド姿になるところ……歌丸です』ってな感じなんだよな。
……けど、心なしか真上さんが、なにかに対して困惑してるみたいだな。
こりゃあ一体、どうした事だ?
取り敢えず、少し様子が変だから『メイドの件は諦めない』としても、話は聞かなくちゃな……
「あぁっと、えぇっとですね。本当にそう言って頂けるのは、私個人としましては非常に嬉しいのですが」
「だったら……」
「でも、折角……折角ですね。今まで皆さんが苦楽を共にして頑張られて来られた出し物なのに、私みたいな余所者がそこに入ったら、ご迷惑を、お掛けしてしまいます。……ですから、今回、お手伝いさせて頂くのは、最初から、紅茶を淹れる係だけと心に決めているんですよ。……ごめんなさい」
うっ……
あっ……
そっ……そうか……そう言う事だったのか……
真上さんの中じゃ、由佳達は友達であっても、苦楽を共にしたクラスメイトではなく、協調性の欠ける事や、出しゃばった真似をしたくないんだな。
そこを懸念した上で、クラスの女子に対する心遣いが有って、メイドの係りを断ってたんだ……
矢張り、この人は、人として出来が違うな。
『そんな真上さんの心に比べて……俺と来たらなんだよ?』
自分には有益な事になると思い込み。
そんな心境になってくれてる彼女に……『ねだって』『馬鹿みたいに必至になって』『この場で『友達』なんていっちゃイケナイ言葉まで使って』『馬鹿みたいに喰らい付いて』よぉ。
雰囲気も、空気も読めずに、みっともなさ過ぎだっつぅの!!
最低だ……
真上さんを見てると、自分が心の無い人間の様にさえ思えて来た……
親父同様、欲望にのみ忠実な、ホントに最低な人間だな……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
これは倉津君にとっては、かなりキツイ展開に成りましたね。
自分勝手な行動をする倉津君に対して、誰に対しても穢れなき心で接する真上さんの姿は、さぞかし罪悪感を募らせる結果に成ったと思います。
でも、これはまごう事なき事実。
これを自身が、どう受け取るかで、最終的な結果は変わって来ると思います。
さてさて、そんな中。
次回、倉津君は、どの様な行動を選択するのか?
それは次回の講釈
また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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