最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

665 崇秀のリップ講座

公開日時: 2022年12月3日(土) 00:21
更新日時: 2023年1月20日(金) 14:09
文字数:2,057

●前回のおさらい●


 崇秀から、簡単なスキンケアの仕方を教えて貰い。

その後、ヘアースタイルのアレンジの仕方も学んだ眞子。


次は、メイクの番……だったのだが、直後、唇に何か違和感を感じる(笑)

「ねぇ崇秀」

「んあ?なんだ?」

「なんか知らないんだけど。さっきから唇がピリピリする」

「あぁ、それか。それはな『唐辛子入りのリップ』を使ったせいだろうな」

「えっ?唐辛子入りのリップ!!、なになに?此処に来て、また恒例の虐めですか?」


これって……

奈緒さんが、素直ちゃんに教えた『対・伊藤さん対策の虐め』と、全く一緒の思考の物じゃないですか。


そう言う虐めはダメですぞ。



「いや、そうじゃねぇよ。それは、要から貰ったメーカーの正規開発品だ」

「唐辛子入りなのに?唇ピリピリするのに?」

「そうそう」

「でもなんで?唐辛子入りなんて物騒な商品を、わざわざ正規品で出すんだろうね?」

「んあ?唐辛子にはな。『カプサイシン』って成分が含まれてるんだがな。それが唇を上手く刺激して、唇をプックリさせてくれるんだよ。……まぁ、解り易く言えばだな。女性の唇をエロく見せる為のものだ」

「あの……なんで、私でエロ?……それって嫌味ですか?」


昨日のライブや、ライブ後を思い出して。

突然、なんの前触れもなく、人を『エロ女扱い』するもんじゃ有りませんよ。


私はね、人より『ちょっと濡れ易い体質』なだけなんだから。


それに普段から、そんなそんなエロイ事バッカリ考えてないちゅ~の。

面白いからって、からかってばっかり居たら、マジで仕舞いにシバクよ。



「違ぇよ。女性らしく官能的に見せるって意味だ。わかんねぇんなら、自分で鏡見て確認しろつぅの」

「あぁ、そうだね、そうだね。難癖つける前に、そうした方が一番早いね」


再び、手鏡を覗き込む。


あり?


あぁホントだ。

なんでか知らないけど、ちょっとプックリ感が出てて、かなり良い感じだ。


ははっ……なぁ~~んだ。

やるじゃん、唐辛子!!

やるじゃん、カプサイシン!!


それにしても、今、手鏡で確認してわかった事なんだけどね。

唇が、やけにテラテラ・キラキラしてる感じだなぁ。


これも、なんだね?



「ねぇねぇ崇秀。なんかね。唇が、油物をガッツリ食べた後みたいに脂ぎってるよ」

「うわっ……オマエ、なにその言い方?酷いセンスだな」

「えっ?だって、これって表現し難いんだもん」

「あのなぁ。せめて『瑞々しい』と言えないか?……作ったメーカーが哀れ過ぎるぞ」

「あぁ、じゃあ、その『瑞々しい』って方向で……っで、なにこれ?」

「グロスだよグロス」


・・・・・・


なにかね、それは?


あぁ……でもでも、これも、なんか、よく解んない物だけど、良い感じなのは、なにも変わらないけどね♪


まぁ……ちょっと背伸びしてる感じだね。


結構、大人っぽい感じかな?



「あぁ~~~っ、これって、グロスだったんだぁ」

「オイ、田舎者。オマエ、絶対に、なにも知らないクセに、知ったかしてんだろ」

「あぁ、はい。……実を言うと、なにも知りませんでした。ちょっと恥ずかしかったんで、嘘を付いてしまいました」

「まぁ、良いけどな。取り敢えず、グロスって物が有る事だけは、最低限認識しとけ。当面の所は、それで問題無い」

「はぁ、そうですか。……グロスですね。グロスっと」


心にセ-ブ♪


あぁでもさぁ、さっきも言った話なんだけ、ホント、プロの人って凄いよね。

素材は一緒の筈なのに、プロの人が弄るだけで、いつもの数倍可愛く見えるんだから……心から感心するよ。


凄い!!


それとも……元が良いからかな?


すみません、調子に乗りましたね。



「ねぇねぇ、でもさぁ。ちょっと、リップ系を唇に塗った感じって、なんか気持ち悪い感じだね。違和感で、唇ペロペロ舐めちゃいそう」

「まぁ、そこはな。リップを頻繁に使う事のある女性の運命だと思え。女性ってのは、みんな、そうやって、リップに慣れていくもんなんだからよ」

「そっか。……じゃあ、唇を、矢鱈と舐めてる子って、慣れない違和感から来てるんだ」

「まぁ、大凡は、そういうこっろうな。若しくは、クセとかな」


ふむふむ。

崇秀先生の女性の生態について講義は、勉強になりますなぁ。


そして、聞くたびに思うんですけど、こりゃあ、ホント大変ですなぁ。



「さて、そろそろ、向井さんも風呂から上がった頃だろ。家の方に行くか」

「うぇ、知ってたんだ」

「まぁな。向井さんは、どこかの誰かさんと違って『身嗜み』を、絶対的に気を付けてる子だからな。それぐらいの予想は付いてたよ。こんな程度、当たり前だ」

「……ですね。でもでも」

「『でも』?……でも、なんだよ?」

「うん、でもね。最初は、中々上手く出来無いかも知れないけど。こんなにさぁ、可愛く成れるんだったら……私、毎日欠かさず頑張るよ。だからさぁ、これに懲りず、また色々教えてくれる?」

「そっか。……まぁ、そう言う事なら、いつでも大歓迎だ。こう言う関連の話で悩みがあったら遠慮せず、直ぐに聞け。オマエが、もっと『可愛くなりたい』って『意思』が有るんだったら、幾らでも教えてやるよ」

「そっか、そっか。ははっ……ありがとう」


な~~~んだ、ナンダカンダ意地の悪い事を言ってても、ヤッパ最終的には優しいんじゃん!!


うっし!!うっし!!

崇秀の期待に応えられる様に、これから毎日やるぞぉ~~!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


また眞子は、崇秀に感心させられてますね(笑)


まぁ、この辺の研究にも余念のない崇秀がやってるだけに、これは当然と言えば当然の結果なのですがね。

それをして貰った眞子も、素直に『やる気』を出しているみたいです。


まぁ現状、眞子としての生活が、今後も約1年は最低限続く訳ですから。

この辺の技術もキッチリと見に着けて置いた方が良いのかもしれませんね(笑)


さてさて、そんな中。

漸く、奈緒さんの家にお邪魔する準備が整い。

眞子自身も、奈緒さんの命令をこなす事が出来たのですが……


奈緒さんの家では、どの様なハプニングが起こるのか?(笑)


次回は、その辺を書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート