最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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624 崇秀の持つ奈緒さんの評価は、何故いつも高い?

公開日時: 2022年10月23日(日) 00:21
更新日時: 2023年1月16日(月) 16:01
文字数:2,068

●前回のおさらい●


 『世界一良い女に成れる可能性』についての話を聞き。

妙に納得しながらも、その例として挙げられた奈緒さんの件が気になる眞子。


果たして、何故、崇秀の奈緒さんに対する評価はいつも高いのか?

「ねぇ、崇秀。前にも聞いたんだけど。崇秀って、奈緒さんを、いつも高く評価するよね。……勿論、奈緒さんが凄いのは、私も解ってるんだけど、なんでなの?」

「まぁ、そうだなぁ。俺が、彼女を高く評価する理由は、あの異常なまでの成長度合いだな」

「成長度合い?」

「あぁ、成長度合いだ。……良いか眞子?あの子の成長の仕方は、明らかに尋常じゃない。ハッキリ言えば、さっきも言った通り『異常』だ。だがな、それだけに彼女の魅力的な部分は、世間から見たら絶対的なものになるんだよ。……まぁ此処だけの話。倉津の馬鹿が居なきゃ、俺も、本気で自分の彼女にしたいぐらいにな」


えっ?そうなの?

崇秀は、奈緒さんの事が好きなんだ。


そんなの全然知らなかったよ。



「……嘘」

「いいや。これは、眞子にだから言うけどな。全て真実だ。……だがな。それを、どうしてもする訳には行かないんだよ」

「なんで?真琴ちゃんから奪い取るとかは考えないの?」

「勿論、そんな馬鹿な真似はしない。そんな事をしたら、彼女の才能を、逆に壊しちまう事になるからな」

「えっ?どういう事?」

「わかんねぇかなぁ?親戚の眞子なら、倉津の馬鹿の事を、もっと解りそうなもんなんだけどな」


なに?

奈緒さんが、真琴ちゃんと別れたら、なんで彼女の『才能』が壊れるちゃうの?


どういう理屈なのか、よく解らない。



「ごめん。わかんない。……でも、どうして、そう思うの?」

「んあ?『向井さんの自身を向上させるって才能』を開花させたのは、他ならぬ倉津真琴だからだ」

「えっ?真琴ちゃんが?」

「そっ。向井さんの異常な成長や、才能の開花は、あの馬鹿の存在をなくして有り得なかったからな」

「ちょ、ちょっと、全然理屈がわかんないから。そこを、ちゃんと教えて貰って良い?」

「別に良いぞ。……にしても興味津々だな、眞子」

「あぁ、まぁ、一応、親戚の事なんで……」


ヤッパリ、話が見えない。


奈緒さんの才能は、自らの手で開花させたとしか思えないんだけどなぁ。

だから、そこに『真琴ちゃんの存在』は認められる筈はないんだけどなぁ。


一体、どう言うカラクリなんだろう?



「なるほどな。親戚の心配ってのは、そりゃあ得心の行く話だ。……けどな、これ自体は、そんな神妙になる様な話じゃないんだよ」

「なんで?」

「オイオイ、少しは考えてもみろよ。眞子の親戚である、あの大馬鹿者は、頗るお人好しで、直ぐに、有り得ない様なミスを連発する様な奴だぞ。そんなアイツをフォローしなきゃ行けない向井さんは、自然と『自分が大人にならなきゃイケナイ』と悟るしかないだろ。……此処までの行程はOKか?」

「あっ、うん、そうだね。そのまんまだからね」


まごう事無き、間違いない悲しい事実。


でも……真実として見た時、奈緒さんの真琴ちゃんに対するフォローは、少し普通じゃないもんね。


我が親戚ながら格好悪い……



「んじゃあ、そこからは向井さんに、どういう心理が働くかって話だ」

「奈緒さんが前に出て、真琴ちゃんのフォローに廻るって事?」

「そういうこったな。まぁ因みにだが、向井さんは、今、なんでも出来る人間になろうとしてる。……これも事実だろうな」

「あぁ、けど、崇秀が、奈緒さんを諦めるのはなんでなの?」

「簡単じゃねぇか。……結局、あの馬鹿が間抜けじゃなきゃ、向井さんの『才能開花は無かった』って事だ。それに、これからも、彼女が成長をするには、馬鹿津の存在は必要不可欠。……だったら俺が、向井さんを手に入れるって方向は無いんじゃないか?」

「あぁ、そっかぁ。そう言う事かぁ」


崇秀が、奈緒さんと付き合っても、意外と上手く行かないもんなんだね。


まぁ、お互いが自立してるだけに、そこさえ上手く噛み合えば、真琴ちゃん以上の成果は出そうだけどね。



「けどまぁ、それはそれで、2人には良い関係だとは思うがな」

「ははっ……だよね」


なんか、痛々しいフォローされてるなぁ。

……って言うか、本当に痛々しいくて、聞くも無惨な話だよね。


頑張れ真琴ちゃん!!

もっと頑張らなきゃ……眞子が奈緒さんを取っちゃうぞ。


なんてね(笑)



「まぁ、話は、そんな感じなんだが。後なんか聞いて置きたい事はないか?此処で聞き逃すと、今度、俺、いつ日本に帰って来るか、わかんねぇぞ」

「あぁ、じゃあ、最後に1つだけ質問しても良いかな?」

「うん?なんだよ?なんかあるのか?じゃあ言ってみ」

「あのさぁ……なんで崇秀は、今日、無理を承知で、私と一緒に遊んでくれようと思ったの?昨日の言葉とか言うアヤフヤナ理由じゃなくて、ちゃんとした理由を知って置きたい」

「あぁ、それか。それなら、最も単純明快な話だ」

「それって、なに?」

「んあ?……あぁ、じゃあ此処からは、また恒例の俺の独り言な。だから、そこを聞く聞かないは、眞子の自由にしろ」

「あっ、うん」


この無謀としか思えない崇秀の行動にも、矢張りキッチリとした理由があった。


でも、崇秀が、こんなボロボロの状態に成ってまで、無理をする理由って、一体、なんなんだろう?


なんで、そこまでしてくれるんだろう?


私が、崇秀の幼馴染の友達だからなのかなぁ?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


前述した通り、奈緒さんの成長と言うのは、本当に倉津君無くしては語れないものなんですね。

まぁ、その際にも崇秀は、口悪く物を言ってますが。

実際の話、倉津君が一生懸命奈緒さんの事を想い。

奈緒さんが、そんな倉津君の気持ちに応えようとした結果、この事象が成立していますので、非常にこの2人の関係は良い物だと思います。


お互いが、お互いの起爆剤に成ってる感じです(笑)


さてさて、そんな中。

その話とは別に、眞子が、崇秀の今回の行動について疑問を持っている様なのですが。

何故、崇秀は、ボロボロの体に鞭打ってまで、眞子との遊びに付き合ってくれているのでしょうか?


その辺を次回は書いて行こうと思いますので。

良かったら、お気楽な感じで、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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