●前回のおさらい●
机の下で休憩(猫の様に眠る)する奈緒さんの写真を、連続でカメラに収める理子さん。
そんな光景に、倉津君は一人で焦っていると……理子さんがカメラのフラッシュを炊き捲ったせいで奈緒さんが目覚めてしまう。
だが理子さんは、そんな奈緒さんの寝起きすらも写真に収めてしまう。
そして、それに気付いた奈緒さんは……
「えっ?……ちょ、ちょっと理子。アンタ、今、なに撮っったのよ?ヤメテよ、変な写真撮らないでよ」
「ぷっ!!なにこれ?超可愛いんだけど」
「ちょ、ちょっと理子。寝起きの顔とか、絶対に可愛い訳ないじゃない!!ヤメテって!!」
「えぇ~~~。だってほら、こんなに可愛いよ、奈緒」
「見たくない!!見たくない!!自分の寝起きの顔なんて、絶対に見たくない!!最悪な顔に決まってる!!絶対に見たくないって」
「そうでもないけどなぁ……ねっ、兄貴君」
「あぁダメダメダメ。絶対、クラに見せちゃダメだって。お願いだからヤメテよ、理子ぉ~~~」
奈緒さんのこの慌て様。
女の子って、自分の寝起きの顔を見られるのって、そんなに嫌なもんなんだな。
つぅか、奈緒さん、俺、奈緒さんの寝起きどころか、全部見てるんッスけど……それでも恥ずかしいもんなんッスかね?
「仕方ないなぁ。じゃあ、辞めてあげる」
「だよね、だよねぇ。理子って優しいよね。女子だったら、普通はそんな顔、人には見せられないもんね。いやいや、優しい優しい」
「でも、先に言っとくけど……消さないよ」
「嘘……それ、人として、どうよ?」
「ねぇねぇ、奈緒。そんなに消して欲しい?」
「そりゃあね。……って、これ、ひょっとして私、脅されてない?」
「ご名答!!おめでとう奈緒」
「全然、嬉しくないんだけど……」
奈緒さんが、完全に手玉に取られてる。
理子……恐ろしい子。
「それで……理子は、私に何をさせるつもりなのよ?」
「奈緒は察しが良いねぇ。んじゃあ、兄貴君の代わりに、全員に飲み物を配って来て」
「私がぁ?……ねぇ、理子、その要求って、おかしくない?みんなが居るのってテントの外だよぉ。炎天下だよぉ。暑いんだよぉ」
「嫌なら別に、無理にとは言わないけどね」
「あぁいやいやいや理子さん、そこは俺が行くッス!!奈緒さんの代わりに、俺が行くッス!!大体にして、それ自体が元々俺の仕事ッスからね」
「ダメぇ~~~。兄貴君がどこかに行ったら、その時点で即OUTね」
「ちょ、理子さん」
「うぅ~~~……あぁもぉ、わかったわよ!!私が行けば良いんでしょ、私が行けば!!……もぉクラも、後で覚えときなよ!!君も、理子と同罪なんだからね!!」
「奈緒は、お利口さんだね」
「チッ……2人共、憶えとけよ」
なんで俺まで?
俺なんかしたか?
あぁ……そういやぁ、さっき奈緒さんを売ったな。
確かに、こりゃあ共犯だ。
そんな風に事態を把握しないまま奈緒さんは、ブツブツ文句を垂れながらも重たいクーラバックを『よいしょ』っと抱えて、飲み物の配送に出て行った。
ごめんよぉ奈緒さん。
「さてさて兄貴君。はい、これあげる」
そう言って理子さんは、メモリースティックを、俺に投げて寄越した。
このメモリースティックには、奈緒さんの貴重な画像が入ったもの。
大切の保存したい所だが……これが『悪の元凶』と言える代物なんだよなぁ。
それに、さっき奈緒さん、滅茶苦茶嫌がってたしなぁ。
けど、如何せん、捨てるには、あまりにも惜しい物なんだよなぁ。
どうっすかなぁ?
「好きにしなよ。そこの判断は、兄貴君に委ねるよ。……こっそりと残して置いて、1人で楽しむのも良いし。へし折って、全てを無かった事にしても構わないよ」
「あの……それって、ひょっとして、この件を放棄してませんか?」
「放棄してるよ」
「理子さんて、意地悪なんッスね」
「そうだよ。兄貴君が、奈緒の弱みを握ってると思うと、なんかゾクゾクする。私ね、奈緒みたいな可愛い子には、凄く意地悪なの……知ってた?」
「何故に?奈緒さん、良い人ッスよ。……意地悪しないで仲良くしてあげて下さいよ」
「い・や……だってさぁ、奈緒って可愛いのに、性格もそこそこ良いでしょ。それに蓮校に行けるぐらい頭も良いし、その上、運動神経もソコソコ。私個人としては、奈緒の事、かなり嫌いなんだよね」
うん?なんで理子さんが、奈緒さんが頭が良い事や、運動神経が良い事を知ってんだ?
学校が違う筈なんだが……
まぁそれ以前に、嫌わないで下さいよ。
奈緒さん同性に意地悪されると、結構、凹む人なんですよ。
「なんでッスか?」
「理由は簡単。自分より何もかも出来る子なんて、私にとっては、眼の上のタンコブ……好きな訳ないじゃない」
「そうッスか?俺なんかは、崇秀とよく一緒に遊びますけど。あんまそんな事を考えた事もないッスよ」
「男だったらね。それは、それで有りかも知れないけどさぁ。女は、それだけじゃあ、収まりが付かないのよ。出来れば全員が、自分の方を見て欲しいって思うじゃない」
あぁそっか、そっか。
確かステラの奴も、バスの中で、そんな事を言ってたな。
けど、アイツは『そんな事、自分には一切関係ない』って言い切ってやがった様な気がするが、コリャ性格の問題か?
「そうなんッスか?けど、ステラの奴は『他人の眼なんか関係ない』って断言してましたよ……アイツも、一応、女ッスよ」
「あぁ~~~っ、あの子らしい言い草だね。けど、あの子も、奈緒と同じのカテゴリーの中の子。あの子自身に、そう言う見解があっても、おかしくはないね」
「ちゅう事は、あれッスか?理子さんにとって、ステラも眼の上のタンコブで、嫌いって事ッスか?」
「どうだろね。……あぁけど、ステラは、そんなに嫌いじゃないかな。どっちかと言えば、好きな方だね」
「えぇ~~~?じゃあ、なんで奈緒さんだけ、そんなに嫌うんッスか?」
「奈緒は同い年でしょ……だからね、好きじゃないの」
あぁ、そう言う事か……
にしても、ステラは年下だから許せるが、奈緒さんは同い年だから許せない。
理不尽な話だな、オイ。
だがな、こう言う系統の話がお題目なら、俺は、さる人物から打開策を授かってるぞ。
それが俺なんかに出来るかどうかは、わかんねぇけど……一応はやってみっか!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
理子さんの意見。
一見すれば理不尽な意見の様に聞こえるかもしれませんが……実際は、こんなものです(笑)
特に女性と言うのは、自身に対する承認欲求が高いので。
こうやって本音を出してしまえば、自分より綺麗な子に対して、良い印象を持つ事なんて稀な事でしかないんですね。
まぁ、この時点の理子さんは、あまり自分の事が好きではないみたいですので、こう言う意見が出るのかもしれませんが。
それをぶっちゃけられた倉津君は、一体この後、どの様な行動に出るんでしょうね?
なにやら秘策がある様ですが……上手く行くのでしょうか?
でも、そこは次回の講釈。
また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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