●前回のおさらい●
ステラさんの話が、まだ納得出来ない倉津君……アホですね。
そんな状態にあって倉津君は。
崇秀が『倉津君が、奈緒さんの結婚証明書を私事を知らない』から、こんな事を言ってるんだと思い反撃の狼煙を上げる!!
その結果は!!
「そっか、そっか。オマエ、知らねぇんだな」
「なにがだよ?」
「俺、実はな。奈緒さんに結婚証明書渡したんだよなぁ」
俺の行動力に驚け。
そしてオマエは、ステラの件を謝罪しろ。
「ハァ?……だからなんだよ?」
「あれ?驚かないのか?」
「そんな程度の事で驚くかよ。馬鹿じゃねぇの?」
あっ、あれ?
ヤッパリ、見えてなかったのは俺の方だったみたいだ……
「あのなぁ倉津。昨日、オマエに、その時間を与えたのは、他でもない俺だぞ。その程度、想定してなくてどうするよ」
「……さっ、さよどすか」
「そんなもんはな、最初から前提にして話をしてんだよ。……大体にして、その『結婚証明書』ってのも厄介なんだよ」
「なんでだ?2人の愛は永遠とか思わねぇの?」
「全然思わんな。今のオマエ等の2人の状況なら、誰もそんな生温い事は思わねぇぞ」
「なんで?なんでだよ?」
「結婚が成立するまでに期間が有り過ぎるんだよ。オマエと向井さんが、仮に結婚するにしても、早くても彼女の契約が切れる2年後。その間の期間、彼女は、全くと言って良い程、自由が利かない。ステラや、他の女にすれば、その期間中に、オマエを落とせば勝ちだ。……それ以前にオマエ、まずにして向井さんと逢えない時間に耐えれるのか?その上で他の女の誘惑に耐えれるのかよ?……俺は、オマエじゃ無理だと思うが」
断言されたよ。
……ってか、女って、そんな事バッカリ考えてる性質の悪い生き物なのか?
そんな人の心の隙間を縫ってまでして、自分の為だけに動けるものなのか?
そこまで酷いとは、俺には到底思えないんだがな。
「なぁ崇秀。なんかよぉ、オマエの考えって、少し歪(いびつ)じゃねぇか?」
「全然……寧ろ、こんな中高生程度の考え。可愛いもんだぞ」
「イカン。それがマジだったら、女性不信になりそうだ」
「それで良いんだよ。オマエは、少し、女を可愛い生き物だと思い込み過ぎてる。少しは汚い部分を見て、警戒しねぇといけねぇって忠告だ」
「オイ、まさか……その為に、ステラを出汁に使ったって事か?」
「あぁそうだ。オマエは、女に対して無警戒過ぎんだよ。少し優しくされたら、直ぐに感情移入しちまう。そんなんじゃ、向井さんの『契約中の2年間は待てねぇな』っと思ったから、言ってやっただけだよ。……あぁ因みにな、オマエの此処数ヶ月の心境の変化は、こんな感じだ」
●2話●
1位……清水咲 80/100%
2位……向井奈緒 15/100%
3位……樫田千尋 5/100%
●3~9話●
1位……向井奈緒 70/100%
2位……清水咲 20/100%
3位……樫田千尋 10/100%
●10~17話●
1位……向井奈緒 80/100%
2位……有野素直 40/100%
3位……清水咲 5/100%
4位……樫田千尋 5/100%
●18話●
1位……向井奈緒 70/100%
2位……樫田千尋 35/100%
3位……有野素直 5/100%
4位……清水咲 5/100%
●19~33話●
1位……向井奈緒 80/100%
2位……有野素直 40/100%
●34・35話●
1位……向井奈緒 70/100%
2位……有野素直 40/100%
3位……ステラ 10/100%
●36~38話●
1位……向井奈緒 80/100%
2位……有野素直 40/100%
3位……ステラ 10/100%
3位……塚本美樹 10/100%
3位……瀬川真美 10/100%
3位……藤代理子 10/100%
3位……長谷川元香10/100%
●39~43話●
1位……向井奈緒 80/100%
2位……有野素直 40/100%
2位……ステラ 40/100%
4位……塚本美樹 25/100%
4位……瀬川真美 25/100%
4位……藤代理子 25/100%
4位……長谷川元香25/100%
4位……清水咲 25/100%
9位……樫田千尋 10/100%
●44話●
1位……向井奈緒 80/100%
2位……ステラ 55/100%
2位……有野素直 50/100%
4位……塚本美樹 25/100%
4位……瀬川真美 25/100%
4位……藤代理子 25/100%
4位……長谷川元香25/100%
4位……清水咲 25/100%
9位……樫田千尋 10/100%
●45話●
1位……向井奈緒 80/100%
2位……ステラ 55/100%
3位……有野素直 50/100%
4位……藤代理子 40/100%
5位……塚本美樹 35/100%
6位……瀬川真美 30/100%
6位……長谷川元香30/100%
8位……清水咲 25/100%
9位……樫田千尋 10/100%
(上条椿・島田千夜は除外)
っと言った事を、使わなくなった企画書の裏に書いてきやがった。
……グゥの根も出ねぇ程、正確だ。
「……ってな感じだ。序に言っちまえば、彼女達のオマエに対する想いは……」
○○○○○評価⑤
●向井奈緒 ……90%:絶対的な信頼感を持っている。
●有野素直 ……80%:待っても構わないから、自分のものにしたい。
●ステラ ……75%:面白い生き物だから、他人に譲りたくない。
○○○○ 評価④
●藤代理子 ……55%:話をして、更に気に入った。出来れば自分のものにしたい。
●塚本美樹 ……50%:藤代理子が抜け駆けした事によって、火が付いている恐れ有り。
●瀬川真美 ……50%:藤代理子が抜け駆けした事によって、火が付いている恐れ有り。
●長谷川元香……50%:藤代理子が抜け駆けした事によって、火が付いている恐れ有り。
○○○ 評価③
●樫田千尋 ……40%:意外と好き。
○○ 評価②
●清水咲 ……35%:約束を守ってくれたが、周りの女性が居過ぎ。
○ 評価①
該当者なし。
評価外
●上条椿 ……嶋田さんの彼女だから恋愛感情は無し。
●島田千夜 ……担任だから恋愛感情なし。
「……んな感じだな」
「って!!オイ、コラ……オマエ、さっき奈緒さんの事、評価④って言ってなかったか」
「そんな言葉を真に受けるなよな。んな訳ねぇだろ。あれは『そうしろ』って警告込みの話だボケ」
「そっ、そうか」
「ってな訳でだ。評価④⑤の6人は、オマエを狙ってる可能性が非常に高い。更に、厳選して言えば、アリス・ステラ・藤代理子に関しては、今まで以上に警戒が必要だろうな」
「どうしたら良い?」
「知るかよ。……オマエが、無作為に好感度を上げるから悪いんだ。テメェの撒いた種なら、纏めてテメェで刈り取れ。出来なきゃ『ときメモ』みたいに、全員に嫌われてBAD・ENDだ」
って事はなにか?
俺は伝説の木の下で『告白』する事も出来ず、1人で項垂れて終わりって事か……嫌過ぎる。
そう成ったらそう成ったで、せめて館林の登場を希望する!!
「『ときメモ』全滅エンドって……ヤナ事を言うなぁ、オマエ」
「まぁしょうがねぇだろ。それが現実。自業自得だ」
まぁそうだわな。
自業自得だわな。
けどよぉ、俺、そんなつもりは、全然無かったんだけどなぁ。
普通に会話して、普通に接してただけなのに……なんで、こんな事になっちまったんだろうな?
「あのよぉ、仲居間大明神。因みにだが、打開策はねぇでございますかねぇ?」
「誰が大明神だ!!」
「いや、オマエ」
「調子の良い事を言ってんじゃねぇぞ、蛸助」
「なんだよ?打開策はねぇのかよ?オマエも大した事ねぇんだな」
「アホか?その程度の中学生レベルの恋愛事情なんぞ、問題にもしてねぇよ」
「なら、教えろ」
「良いぜ。……求めるなら、俺が、全てお膳立てしてやる。但し、勿論、オマエには、それ相応の多大なリスクを払って貰うぞ。それでも良いなら、全員を面白く動かしてやるよ」
リスク?面白い?動かす?
なんのリスクだ?
そんで、何が面白いんだ?
何を動かすんだ?
大体にして、これ以上の最悪な問題なんぞ、なにが有るって言うんだ?
わかんね。
なんもわかんねぇ。
まぁ良いか。
大丈夫だろ。
「わかった、わかった。んで、俺は何をするんだ?」
「なんもしなくても良いぞ。オマエは、今のままで良い。但しだ。俺が成功した暁には、オマエには、飛びっきりの苦行をくれてやる」
「なっ!!なんだよ、その苦行って?」
「教えてやらねぇ。……さぁどうする?やるか?やらないか?オマエが此処で躊躇する様なら、2度と、この話は無しだ」
なんざんしょうね?
この迸る(ほとばしる)イヤな予感は?
とか言いながら……いつも通り、最終的には頼ってしまうんだろうから、さっさと諦めた。
「良いだろう。この状況を打破出来るんなら、有りだろ有り」
「気軽に言った事を後悔する事になるぜぇ。それでも良いんだな。後になって泣き付いて来ても、それだけは完遂して貰うぞ」
「ドンと来いだ!!」
「なら、OKだ。楽しくなってきやがった」
なんだ?なんだ?
この異様なまでの崇秀の陽気な態度は?
「それはそうとよぉ。最初に聞いた『疲労蓄積』してる方が良いってのは、結局、なんだったんだよ?」
「んあ?あぁそれか……」
「なんだよ、そんな単純な話なのか?」
「あぁ単純だ」
「じゃあ、なんなんだよ?」
「まだ気付いてないのかよ。アホだな。世界一アホな生き物だな」
「良いから教えろよ」
「しゃあねぇなぁ。……あのなぁ、さっき女の子達の疲労が溜まって良いって言ったのはな。疲れから、緊張が解れて、イラネェ力が抜けるからだよ。序に言っちまえば、売り子として人と接してりゃ、その観客と触れ合えるだろ。そうすりゃ、客とも、少なからず仲間意識が芽生えるし、こんなデカイイベントでも、自分の味方が増えた気分になる。そこには小さいながらもリラックス効果があんだよ」
賢いねぇ、仲居間君は……どうやったら、そんな事を思い付くんだ?
河豚味噌で良かったら、俺の脳味噌交換しねぇか?
「言われてみりゃ、そうだな」
「言われなくても、そうなんだよ、ボケ。つぅか、途中で気付けよな」
「無理だ」
「知ってる」
「なら、最初から期待すんな!!」
「『おぉ言われてみればそうだな。確かにそうだ』」
俺の真似とかすんな!!
自分の事だから、似てるかどうか判断に苦しむわ!!
「……っと、まぁ良いや。これで、もう一段階上の面白い事が出来る様になった。中々有意義な時間だったぞ」
「なんの話をしてるんだ、オマエ?」
「んあ?そんなもん決まってんじゃねぇか。オマエがモガキ苦しむ様な事をしてやるつってんだよ」
「はぁ?いやいやいやいや、何を言うかと思えば、そん門全然頑張らなくても良いんだぞ」
「やだね……オマエには、世の中の厳しさってもんを、その身をもって教えてやる」
「いやいやいやいや、だから……」
「じゃあな」
「聞けや、このアンポンタン!!」
奴は、俺の話を無視して、光の如くその場から走り去っていった。
なんて速さだ……
それにしても崇秀の奴、なんであんな悪い顔して笑ってやがったんだ?
俺、ひょっとして、またやっちまったのか?
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
これにて第四十六話『崇秀・真琴の現状解説』はお仕舞なのですが……如何でしたでしょうか?
崇秀が行った評価と言うのは、現状では、結構、正確な物だと思われますが。
それに反して、この女性陣の妙に上がってしまった好感度を、なんとかしないといけないのは現実。
アホの倉津君に、そんな器用な真似ができるのでしょうか?
まぁ出来ないと自分で判断したからこそ、崇秀に頼ってしまっているのですが……世の中、そんなに甘くはない。
のですが、こう言う場面で、奴に頼っても大丈夫なのでしょうかね?
さてさて、そんな状況を踏まえた上で次回から。
第四十七話『バックステージ』をお送りしたいと思います。
とうとう大型イベント、湘南ライブの開催でございますです♪
ですので、興味が少しでも湧きましたら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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