最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
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275 不良さん、結論的な崇秀の評価を聞く、そして……

公開日時: 2021年11月8日(月) 00:21
更新日時: 2023年9月7日(木) 17:08
文字数:4,294

●前回のおさらい●


 ステラさんの話が、まだ納得出来ない倉津君……アホですね。


そんな状態にあって倉津君は。

崇秀が『倉津君が、奈緒さんの結婚証明書を私事を知らない』から、こんな事を言ってるんだと思い反撃の狼煙を上げる!!


その結果は!!

「そっか、そっか。オマエ、知らねぇんだな」

「なにがだよ?」

「俺、実はな。奈緒さんに結婚証明書渡したんだよなぁ」


俺の行動力に驚け。


そしてオマエは、ステラの件を謝罪しろ。



「ハァ?……だからなんだよ?」

「あれ?驚かないのか?」

「そんな程度の事で驚くかよ。馬鹿じゃねぇの?」


あっ、あれ?


ヤッパリ、見えてなかったのは俺の方だったみたいだ……



「あのなぁ倉津。昨日、オマエに、その時間を与えたのは、他でもない俺だぞ。その程度、想定してなくてどうするよ」

「……さっ、さよどすか」

「そんなもんはな、最初から前提にして話をしてんだよ。……大体にして、その『結婚証明書』ってのも厄介なんだよ」

「なんでだ?2人の愛は永遠とか思わねぇの?」

「全然思わんな。今のオマエ等の2人の状況なら、誰もそんな生温い事は思わねぇぞ」

「なんで?なんでだよ?」

「結婚が成立するまでに期間が有り過ぎるんだよ。オマエと向井さんが、仮に結婚するにしても、早くても彼女の契約が切れる2年後。その間の期間、彼女は、全くと言って良い程、自由が利かない。ステラや、他の女にすれば、その期間中に、オマエを落とせば勝ちだ。……それ以前にオマエ、まずにして向井さんと逢えない時間に耐えれるのか?その上で他の女の誘惑に耐えれるのかよ?……俺は、オマエじゃ無理だと思うが」


断言されたよ。


……ってか、女って、そんな事バッカリ考えてる性質の悪い生き物なのか?

そんな人の心の隙間を縫ってまでして、自分の為だけに動けるものなのか?


そこまで酷いとは、俺には到底思えないんだがな。



「なぁ崇秀。なんかよぉ、オマエの考えって、少し歪(いびつ)じゃねぇか?」

「全然……寧ろ、こんな中高生程度の考え。可愛いもんだぞ」

「イカン。それがマジだったら、女性不信になりそうだ」

「それで良いんだよ。オマエは、少し、女を可愛い生き物だと思い込み過ぎてる。少しは汚い部分を見て、警戒しねぇといけねぇって忠告だ」

「オイ、まさか……その為に、ステラを出汁に使ったって事か?」

「あぁそうだ。オマエは、女に対して無警戒過ぎんだよ。少し優しくされたら、直ぐに感情移入しちまう。そんなんじゃ、向井さんの『契約中の2年間は待てねぇな』っと思ったから、言ってやっただけだよ。……あぁ因みにな、オマエの此処数ヶ月の心境の変化は、こんな感じだ」


●2話●

1位……清水咲  80/100%

2位……向井奈緒 15/100%

3位……樫田千尋  5/100%


●3~9話●

1位……向井奈緒 70/100%

2位……清水咲  20/100%

3位……樫田千尋 10/100%


●10~17話●

1位……向井奈緒 80/100%

2位……有野素直 40/100%

3位……清水咲   5/100%

4位……樫田千尋  5/100%


●18話●

1位……向井奈緒 70/100%

2位……樫田千尋 35/100%

3位……有野素直  5/100%

4位……清水咲   5/100%


●19~33話●

1位……向井奈緒 80/100%

2位……有野素直 40/100%


●34・35話●

1位……向井奈緒 70/100%

2位……有野素直 40/100%

3位……ステラ  10/100%


●36~38話●

1位……向井奈緒 80/100%

2位……有野素直 40/100%

3位……ステラ  10/100%

3位……塚本美樹 10/100%

3位……瀬川真美 10/100%

3位……藤代理子 10/100%

3位……長谷川元香10/100%


●39~43話●

1位……向井奈緒 80/100%

2位……有野素直 40/100%

2位……ステラ  40/100%

4位……塚本美樹 25/100%

4位……瀬川真美 25/100%

4位……藤代理子 25/100%

4位……長谷川元香25/100%

4位……清水咲  25/100%

9位……樫田千尋 10/100%


●44話●

1位……向井奈緒 80/100%

2位……ステラ  55/100%

2位……有野素直 50/100%

4位……塚本美樹 25/100%

4位……瀬川真美 25/100%

4位……藤代理子 25/100%

4位……長谷川元香25/100%

4位……清水咲  25/100%

9位……樫田千尋 10/100%


●45話●

1位……向井奈緒 80/100%

2位……ステラ  55/100%

3位……有野素直 50/100%

4位……藤代理子 40/100%

5位……塚本美樹 35/100%

6位……瀬川真美 30/100%

6位……長谷川元香30/100%

8位……清水咲  25/100%

9位……樫田千尋 10/100%

(上条椿・島田千夜は除外)


っと言った事を、使わなくなった企画書の裏に書いてきやがった。


……グゥの根も出ねぇ程、正確だ。



「……ってな感じだ。序に言っちまえば、彼女達のオマエに対する想いは……」


○○○○○評価⑤

●向井奈緒 ……90%:絶対的な信頼感を持っている。

●有野素直 ……80%:待っても構わないから、自分のものにしたい。

●ステラ  ……75%:面白い生き物だから、他人に譲りたくない。


○○○○ 評価④

●藤代理子 ……55%:話をして、更に気に入った。出来れば自分のものにしたい。

●塚本美樹 ……50%:藤代理子が抜け駆けした事によって、火が付いている恐れ有り。

●瀬川真美 ……50%:藤代理子が抜け駆けした事によって、火が付いている恐れ有り。

●長谷川元香……50%:藤代理子が抜け駆けした事によって、火が付いている恐れ有り。



○○○  評価③

●樫田千尋 ……40%:意外と好き。


○○   評価②

●清水咲  ……35%:約束を守ってくれたが、周りの女性が居過ぎ。


○    評価①

該当者なし。


評価外

●上条椿  ……嶋田さんの彼女だから恋愛感情は無し。

●島田千夜 ……担任だから恋愛感情なし。



「……んな感じだな」

「って!!オイ、コラ……オマエ、さっき奈緒さんの事、評価④って言ってなかったか」

「そんな言葉を真に受けるなよな。んな訳ねぇだろ。あれは『そうしろ』って警告込みの話だボケ」

「そっ、そうか」

「ってな訳でだ。評価④⑤の6人は、オマエを狙ってる可能性が非常に高い。更に、厳選して言えば、アリス・ステラ・藤代理子に関しては、今まで以上に警戒が必要だろうな」

「どうしたら良い?」

「知るかよ。……オマエが、無作為に好感度を上げるから悪いんだ。テメェの撒いた種なら、纏めてテメェで刈り取れ。出来なきゃ『ときメモ』みたいに、全員に嫌われてBAD・ENDだ」


って事はなにか?

俺は伝説の木の下で『告白』する事も出来ず、1人で項垂れて終わりって事か……嫌過ぎる。


そう成ったらそう成ったで、せめて館林の登場を希望する!!



「『ときメモ』全滅エンドって……ヤナ事を言うなぁ、オマエ」

「まぁしょうがねぇだろ。それが現実。自業自得だ」


まぁそうだわな。


自業自得だわな。


けどよぉ、俺、そんなつもりは、全然無かったんだけどなぁ。

普通に会話して、普通に接してただけなのに……なんで、こんな事になっちまったんだろうな?



「あのよぉ、仲居間大明神。因みにだが、打開策はねぇでございますかねぇ?」

「誰が大明神だ!!」

「いや、オマエ」

「調子の良い事を言ってんじゃねぇぞ、蛸助」

「なんだよ?打開策はねぇのかよ?オマエも大した事ねぇんだな」

「アホか?その程度の中学生レベルの恋愛事情なんぞ、問題にもしてねぇよ」

「なら、教えろ」

「良いぜ。……求めるなら、俺が、全てお膳立てしてやる。但し、勿論、オマエには、それ相応の多大なリスクを払って貰うぞ。それでも良いなら、全員を面白く動かしてやるよ」


リスク?面白い?動かす?


なんのリスクだ?

そんで、何が面白いんだ?

何を動かすんだ?


大体にして、これ以上の最悪な問題なんぞ、なにが有るって言うんだ?


わかんね。

なんもわかんねぇ。


まぁ良いか。

大丈夫だろ。



「わかった、わかった。んで、俺は何をするんだ?」

「なんもしなくても良いぞ。オマエは、今のままで良い。但しだ。俺が成功した暁には、オマエには、飛びっきりの苦行をくれてやる」

「なっ!!なんだよ、その苦行って?」

「教えてやらねぇ。……さぁどうする?やるか?やらないか?オマエが此処で躊躇する様なら、2度と、この話は無しだ」


なんざんしょうね?

この迸る(ほとばしる)イヤな予感は?


とか言いながら……いつも通り、最終的には頼ってしまうんだろうから、さっさと諦めた。



「良いだろう。この状況を打破出来るんなら、有りだろ有り」

「気軽に言った事を後悔する事になるぜぇ。それでも良いんだな。後になって泣き付いて来ても、それだけは完遂して貰うぞ」

「ドンと来いだ!!」

「なら、OKだ。楽しくなってきやがった」


なんだ?なんだ?

この異様なまでの崇秀の陽気な態度は?



「それはそうとよぉ。最初に聞いた『疲労蓄積』してる方が良いってのは、結局、なんだったんだよ?」

「んあ?あぁそれか……」

「なんだよ、そんな単純な話なのか?」

「あぁ単純だ」

「じゃあ、なんなんだよ?」

「まだ気付いてないのかよ。アホだな。世界一アホな生き物だな」

「良いから教えろよ」

「しゃあねぇなぁ。……あのなぁ、さっき女の子達の疲労が溜まって良いって言ったのはな。疲れから、緊張が解れて、イラネェ力が抜けるからだよ。序に言っちまえば、売り子として人と接してりゃ、その観客と触れ合えるだろ。そうすりゃ、客とも、少なからず仲間意識が芽生えるし、こんなデカイイベントでも、自分の味方が増えた気分になる。そこには小さいながらもリラックス効果があんだよ」


賢いねぇ、仲居間君は……どうやったら、そんな事を思い付くんだ?


河豚味噌で良かったら、俺の脳味噌交換しねぇか?



「言われてみりゃ、そうだな」

「言われなくても、そうなんだよ、ボケ。つぅか、途中で気付けよな」

「無理だ」

「知ってる」

「なら、最初から期待すんな!!」

「『おぉ言われてみればそうだな。確かにそうだ』」


俺の真似とかすんな!!


自分の事だから、似てるかどうか判断に苦しむわ!!



「……っと、まぁ良いや。これで、もう一段階上の面白い事が出来る様になった。中々有意義な時間だったぞ」

「なんの話をしてるんだ、オマエ?」

「んあ?そんなもん決まってんじゃねぇか。オマエがモガキ苦しむ様な事をしてやるつってんだよ」

「はぁ?いやいやいやいや、何を言うかと思えば、そん門全然頑張らなくても良いんだぞ」

「やだね……オマエには、世の中の厳しさってもんを、その身をもって教えてやる」

「いやいやいやいや、だから……」

「じゃあな」

「聞けや、このアンポンタン!!」


奴は、俺の話を無視して、光の如くその場から走り去っていった。


なんて速さだ……


それにしても崇秀の奴、なんであんな悪い顔して笑ってやがったんだ?


俺、ひょっとして、またやっちまったのか?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>

これにて第四十六話『崇秀・真琴の現状解説』はお仕舞なのですが……如何でしたでしょうか?


崇秀が行った評価と言うのは、現状では、結構、正確な物だと思われますが。

それに反して、この女性陣の妙に上がってしまった好感度を、なんとかしないといけないのは現実。


アホの倉津君に、そんな器用な真似ができるのでしょうか?


まぁ出来ないと自分で判断したからこそ、崇秀に頼ってしまっているのですが……世の中、そんなに甘くはない。

のですが、こう言う場面で、奴に頼っても大丈夫なのでしょうかね?



さてさて、そんな状況を踏まえた上で次回から。

第四十七話『バックステージ』をお送りしたいと思います。


とうとう大型イベント、湘南ライブの開催でございますです♪


ですので、興味が少しでも湧きましたら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ

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