最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
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第一章・第三十六話 Devil`s way

709 GREED-LUMP

公開日時: 2023年1月16日(月) 00:21
更新日時: 2023年1月24日(火) 22:13
文字数:5,093

 第一章・第三十六話【Devil`s way】が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

 036【Devil`s way】


 『もぉ爆進ですよ爆進!!暴走特急【GREED-LUMP】の勢いが止まりませ~ん♪』


 う~~~~~ん!!楽しい♪楽し過ぎますよぉ~~~~♪


私達の10日間限定で組まれた即席バンド。

超絶テクニシャン集団(私を除く)【GREDD-LUMP(欲望の塊)】の勢いわ。


もぉ絶対に、誰が来ても止められませんよぉ!!


だってさぁ、だってさぁ。

38日目、2月21日(土)に、ワシントンDCで結成された事を皮切りに。

39日目:2月22日(日)ボルティモア

40日目:2月23日(月フィラデルフィア

41日目:2月24日(火)ハートフォード

42日目:2月25日(水)モントピリア

(1日休み)

44日目:2月27日(金)ポーツマス

45日目:2月28日(土)オーガスタ

46日目:3月01日(日)ボストン

47日目:3月02日(月)プロビデンス

(ニューヨークで2日休み♪)


この9箇所で行なわれたライブ。

留まる事を知らない様な、異様なまでの盛り上がりを見せ続けてるんだもん!!


当然の如く、前売りチケットは即売即完なのは勿論の事。

毎回毎回、当日分のチケットも、全~~~~部『ソールド・アウト』

それ処か、ライブハウスの前では『GUREED-LUMPチケット求む!!』の看板を持ったファンの方まで現れる始末。


故に、見に来てくれてる観客の皆さんのエリアは、毎日が満員御礼!!


その上、このゲームで言う『チート・キャラ』にも似た、私と一緒に演奏してくれてるバンドのメンバーの皆さんのお陰で。

これまた、今までに体感した事の無い様な『演奏』と『盛り上がり』を、毎日の様に体感させて貰ってる。


もぉ~~~、この盛り上がり方は、近年稀に見ない異常さだよ……これ。

一瞬だけど、日本に帰るのを辞め様かとさえ思ったぐらい、毎日毎日が馬鹿騒ぎで、楽しくて仕方が無いんだよね♪


それに、なんと言ってもね。

此処アメリカでは、ライブハウスで出逢うバンドの方や、観客の方が。

私こと『倉津眞子と言う存在』を認めてくれている上に、凄く私の音楽を求めてくれている。


それがもぉ……なによりも嬉しくて堪らない♪


観客の皆さんは、勿論の事。

特に一緒に居てくれてるメンバーが、何よりも私の存在を凄く求めてくれてるのは、もぉ本当に嬉しい♪



―――ギタリストのホランドさん―――


普段は、いつも理屈っぽく意地の悪い事を『天然』で言ってくるけど。

それでも心の根本の部分では、ズッと親切にしてくれてるのは、なにも変わらないし。

私が勉強をして居て解らない所の勉強を見てくれたりもする。


流石、お医者さんを目指していただけに……頭が良い♪



―――キーボードのエディさん―――


いつも笑顔を崩す事無くニコニコしていて、基本的には温厚な性格。

でも、偶に、私をジィ~~と眺めたりしてる時が有るんだけど。

流石にその時は、笑顔で見られてるのは、逆くに、ちょっと怖かったりするんだけど。

私が退屈を持て余して暇な時間には『一緒に買い物に行こう』とか誘ってくれたり。

ライブ前には、その地元の『美味しい店』を紹介してくれて、一緒に食事を摂りに行ったりと。


……いつも気にかけてくれている。


まぁ、なんて言いますか……兎に角、優しく扱ってくれてる♪



―――ボーカルのミナさん―――


彼女は、なんと言っても、深夜のガールズトークが楽しい。


もぉね、ミナさんったら、ソッチ系の話をし出したらノンストップで深夜遅くまで止まらないし。

その話の内容も、私が知らない様な超エロイ話バッカリするのよね。


そして……私の余計なエロ知識は蓄積されて行き。

私自身も、困った事に、それに対する興味が尽きない。


これに関しては……ヤッパ、良し悪しだね。


ははっ……



―――そんで、最後にドラムのディックさん―――


この人……見た目は、そんなに悪くないのに、実は、ホントに、どうしようもなく救いの様の無いお馬鹿ちゃん。


……なんだけどね。

こと音楽に対してだけは、ホントに真面目に真正面から取り組んでるらしく。

練習中に、一番下手糞な私を、しょっちゅう怒ってたりする。


けど……私に出来無い悪い所があれば、最後まで、凄く丁寧に教えてくれたり。

いつも納得出来る様に成るまで、最後の最後まで練習に付き合ってくれたりもする。


見た目通りの無駄なぐらい『熱血さん』なのよね。


……まぁそうは言ってもね。

この人……ホントに普段は真性のお馬鹿ちゃんだから、当然の如く、このライブで8箇所廻ってる間にも、ホランドさんの言った通り、普通は、誰もしない様な幼稚でロクでもない事もするんだよね。


ホント嫌になる。


―――いや……私が嫌がる程、何をしたかって言うとね。


42日目のバーモント州モントピリアでのライブの後、次の日が丸1日休みだったんだけどね。


その日のライブが、少し早めに終わったので。

まずはメンバーの5人で、次のライブ地、ニューハンプシャー州ポーツマスに移動して、早々にホテルにチェックインしたのよ。


そんで、その後、その日に限っては、偶々、全員で食事をする時間が無かったので。

私は、いつもの様に軽く風呂に入ってから、エディさんと一緒に食事に行ったんだけどね……


食事を終えて、部屋に戻ってみたら、何故か『風呂場に置いておいた筈の、洗濯前の私の下着が上下共に1枚づつ無くなってたのよ』


……まぁこの時点で、大体の犯人の目星は付いてたんだけど。

一応、確認の為に、ツアー期間中、ズッと同室して貰ってるミナさんに『私が居ない間に誰か来なかったかですか?』って聞いてみたら……案の定『第一容疑者のお馬鹿ちゃん』が、私達の部屋の前をウロウロしていたらしいのよ。


まぁ、ミナさんも、彼のこの行動に不信を抱いたらしいんだけど。

その後、知り合いと逢う約束が有ったらしく、部屋を、そのまま出て行っちゃったんだって。


まぁそんな訳で、一気に容疑が深まった『お馬鹿ちゃん』の部屋に行って、この事に関して直接問い詰めてみたら。


こんな風に、直ぐに自供した。

『いやいや、確かに、姫ちゃんのパンツをクスネタのは俺ちゃんだけど。今現在、俺ちゃんは、姫ちゃんのパンツを持っちゃあいない。そう言う意味では、犯人じゃないんじゃね?』

……っと、なにやら不可解な言葉を並べてきた上に、お馬鹿ちゃんの言う通り、彼の部屋中を全部調べても、本当に私の下着は出て来なかった。


でも、これでは納得も出来無いし、当然、埒が開かないのも事実。

それになにより、他人に、自分の下着を持たれてるのは、余り気持ちの良いものではないので。

『あの……ホントに返して下さいよ。じゃないと、此処で大声で泣きますよ』

……っと、軽く脅してみたら。

『うわうわ。流石に此処で、姫ちゃんに泣かれるのは、俺ちゃん困っちゃうなぁ。……んじゃま、しょうがねぇから。そろそろ堪能した頃だろうし。姫ちゃんの下着を回収しに行くとすっか』

……とか、またおかしな事を言ったのも束の間。

その後は、自分の部屋を出て、ズカスカとホテル内の廊下を上機嫌で歩き出す。


犯人のクセに、この堂々とした態度。


本当に意味が解らない?


……まぁけど、私としては、取り敢えずの所、自分の下着さえ返ってさえ来れば全然OKだったので、上機嫌なおかしな犯人のお馬鹿ちゃんの後ろを、そのまま付いて行ったんだけど。


このお馬鹿ちゃん。

何故か、ホランドさんの部屋の前で『ピタッ』っと立ち止まるんだよね。


一瞬にして、此処で、凄く嫌な予感がしたんだけど……ヤッパリ思ってた通り、なんの躊躇もなく、お馬鹿ちゃんは、ホランドさんの部屋の中に入って行くんだよね。


まぁけど、下着の為に仕方なく、お馬鹿ちゃんの後ろから付いて行くと……


そしたら……『此処で、信じられない様な光景を、目の当たりにする事になったのよ!!』


なんと!!このお馬鹿ちゃん!!

事も有ろうか『休暇を寝て過ごしているホランドさんの顔に、私のまだ洗ってないパンツ被せてるのよ!!その上、頭にブラを付けさせてるのよ!!』


……信じられないでしょ?


普段の理知的なホランドさんからは、考えられない様な無惨な姿……

彼は、それ等2点を被せられただけで、ただの『変態仮面』に成り下がっていた。


……まぁ、正直言っちゃうと、そのあまりにも滑稽な姿に、此処で一瞬、大笑いそうになったんだけど。

冷静に考えたらさ、それってさぁ……他人の下着じゃなくて、私の下着なんだよね。


『その匂いを嗅がれてる』って、どうよ?


此処に来て、真琴ちゃんが、奈緒さんの下着を持って逃げた時、奈緒さんが必至で追い駆けて来た意味がよくわかった。


……これは、余りにも最低だ。


まぁ、それ以前の問題としてね。

そんな事をされてるにも拘らず、一向に起きないホランドさんも、やや問題があると言えば有るんだけどね。


けどまぁ、なんと言いますか。

彼も、普段は、絶対やらない様なハードなライブを連日行なっているんだから、これは仕方がない事。


本当に、完全なまでに熟睡してるのよね。


でもさぁ、丁度パンツのクロッチの部分が、鼻と口を覆っていて息がし難そうなのにも拘わらず。

強引に『スースー』と寝息を立てて、人のパンツの股の部分を上下させながら、この人も一向に起きる気配が無いってのは、どうかと思う。


だから、もぉ正直言っちゃうとね。

この時点では、怒りとか嫌悪感より、私自身が、この無様なホランドさんの姿に完全に呆れ返ってしまい。

全く怒る気にすらならなかったんだけどね。


でも、流石に、これは……ねぇ。


それにパンツの匂いを1時間以上嗅がれてるのは、どうしても嫌だったので……



『いやぁあぁぁ~~~ッ!!ホランドさんの変態!!』


なんて叫んでみながら、明らかに被害者かも知れないホランドさんのお腹に向って、なんの容赦なく!!『思い切りロケットダイブ・パ~~~ンチ!!』


そしたらホランドさん……



『ぐはぁあぁ~~~~……ッ!!なっ、なっ、なっ、なんだ?何事だ!!』


……っと、一旦は、お腹を押さえて悶絶をした後。

そのままの無惨な『変態仮面』のまま、慌てて起き上がってきた。


思わず、その漫画から抜け出した様な間抜けな光景に……ここでも、不覚にも笑いそうになった。


でも、此処は、我慢して、怒ったフリを継続。



『もぉ!!なにやってるんですか、ホランドさん!!返して下さいよぉ!!……最悪ですよ!!』

『はぁ?ちょ……ちょっと待ってくれ眞子。君は、一体なにを怒ってるんだ?それに、私に、なにを返せと言うんだ?大体、なんなんだこれは?さっきから、やけに息がしにくいんだが……ゲッ!!』


そう言って、漸く『変態仮面を引退した』ホランドさんは、私のパンツを手に持って、凄い勢いで慌てだす。



『ちっ、違うんだ、眞子。こっ、これは、ごっ、誤解だ。私じゃない。私じゃないぞ!!』

『もぉ、そんな事は解ってますから、兎に角、それ、返して下さい。理由はどうあれ、最低ですよ』

『いや、ちょっと待ってくれ。……なんでこんな事に……』


ホントは、全然怒ってないんですよ。


でも、このままじゃグツが悪いんで……諦めて怒られて下さい。


私のパンツの匂いを嗅いだ罰ですから。



『クカカカカ……どうだったよ、ホランドの旦那?姫ちゃんのパンツは、じっくり堪能出来たか?どんな良い匂いがしたんだ?良い夢見れたかい?』

『きっ、きっ、貴様かぁ!!貴様は、なんて事をしてくれるんだ!!これでは私が、ただの変態ではないか!!著しく人としての尊厳を冒された私に、賠償責任を取りなさい!!』

『よく言うぜ、旦那ぁ。スゲェ幸せそうな顔で、姫ちゃんのパンツを匂いを嗅ぎながら熟睡してたクセによぉ。つぅか、ひょっとしたら姫ちゃんのパンツには、安眠効果でも有るんじゃないの?もしそうなんだったら、それ、姫ちゃんに頼んで貰っとけば……って!!ぐはぁあぁ~~!!』


うん。


オマエ……取り敢えず、一回死んでみよっか♪


あんま調子に乗るなよな♪



『うん。……いい加減にして下さいね、ディックさん。次こんな事をしたら、こんな物じゃ済みませんからね。本当に、生きてるのが嫌になるぐらい、何回も泣かしますよ♪解った?解ったら、お返事わ?』

『いや、あの……ホント、すん……ません……でした』


まぁ、ディックさんは、そんな幼稚で下品なハプニングを起す様な人なんですよ。


因みにですが……私は、この休暇中、この2人とは、一切、口を利かず過ごしたのは言うまでもありません。


完全に無視したった。


この2人……本当に最低だ。



……ってな感じで。

多少は、思いも拠らない様な困ったハプニングに見舞われ、不快な思いをしながらでも。

ナンダカンダ言っても、充実した毎日を送らせて貰ってる訳ですよ。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


ワシントンで結成された10日限定のバンド【GREED-LUMP】

ライブの方は、ディックさんの加入により、更に進化したバンドに成ってる様なのですが。


そのディックさんのプライベートでの行動が……ねぇ(笑)


まぁまぁ、こう言うお馬鹿ちゃんな人だからこそ。

案外『ディックだからしょうがないかぁ』って感じで、諦め半分で馴染める人も多いのかもしれませんね。


さてさて、そんな中。

次回は、とうとう、このツアーの最終目的地である『ニューヨーク』に到着します。


この最終地でのライブでも有終の美を飾れるのか?


それは次回の講釈。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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