最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

827 美樹さんの危険な失態

公開日時: 2023年5月13日(土) 00:21
文字数:3,060

●前回のおさらい●


 美樹さんが処女だった事を暴露してしまった眞子。

それを聞いた奈緒さんは、なにやら良からぬ表情を浮かべて悪巧みをしてる様子(笑)


それを見た眞子は反論するが、あえなく撃退されてしまい、結局続きを話す事に。

「じゃ、じゃあ、話しますけど。あっ、あのですね。まぁ、さっきの話の通り、コチラに来る前に、美樹さんと横浜のランジェリーショップに行ったんですよ」

「ふんふん。それで」

「……っで、ですね。丁度、時期的にもサマーバーゲンが始まっていたので。私自身は、少ない予算で、結構、沢山の量の可愛い下着を買えたんですよね」

「ほぉほぉ、それは良かったね」

「あぁはい。っでまぁ、それで私は、思ってた以上に満足のいく買物が出来て、ご満悦だったんですけど。それに反して、いつまで経っても美樹さんが、ある場所に座り込んだままに成ってて、一向にレジに行く様子がないんですよね」

「それでそれで」

「それでですね。バーゲンなんだから、そんなに深く考えないで買っちゃえば良いのになぁ、なんてて思ったんで。美樹さんに近付いて『どうしたんですか、美樹さん?なにをそんなに悩んでるんですか?』って声を掛けたんですよ」

「……っで、っで」

「そしたら美樹さん。私の声に、必要以上に驚いて『ビクッ!!』ってなるんですよ」

「それで、どうしたの?」


今更だけど、言って良いのかなぁ?

後でバレたら、美樹さんに滅茶苦茶怒られないかなぁ?


……けど、今、目の前に居る『恐怖の使者』が怖いので。


……美樹さん、ごめんね。



「いや、あまりにも態度がおかしいなぁっと思って、美樹さんを見たら、顔を真っ赤にしながら……」

「なになに?」

「あの……乳首が透けてるブラと、アソコに穴が開いたパンツを持ってたんですよ」


なにを持ってるのかと思って確認したら、あの時はビックリしましたよ。


まさか、そんなアダルティーな下着を持ってるとは、夢にも思いませんでしたしね。



「はぁ?ぷっ!!……馬鹿だ、あの子……」

「それでですね」

「ぷぷっ……ヤバイ、まだ続きがあるんだ?」

「あぁ、はい。それで美樹さんですね。私の方を真剣な顔で見つめながら『エッ、エディは、こう言うの好きかなぁ?まっ、眞子、よっ、喜ぶと思う?』って神妙な顔をして聞くんですよね。……これ、どうしろっていうんですかね?って話なんですけど……」

「ぷっぷっぷっ!!あっははははっはっはっははっは……アホだ!!アホだ、あの子!!そんなもん付けて、相手に見せたらドン引きされるちゅ~の!!セックスレスになった熟年カップルかって言うの……アホ過ぎる……ぷぷぷっ……」

「いっ、いや、あっ、あの、奈緒ネェ、そんな笑ってあげないで下さい。美樹さん、今日、それを付けて、エディさんに会いに来る予定なんですから」

「ブハッ!!しかも、結局、買ったんだ!!……ククッ!!あははっはっはっははっははっははっはっは……ごめん、眞子、もぉ許して、笑い死ぬ!!笑い死ぬって!!そんな危険な事してどうするのよ!!ククッククッ!!あはっははっはははっは……無理、死ぬって……ククッ……ヤバイ……笑いで涙が止まらないって……」


幾らなんでも、そこまで笑わなくても……


これを奈緒ネェに話した私も、どうかとは思うけど。

美樹さんだって決死の覚悟で買って、身に着けてるんだから……


そんなに笑っちゃあ、可哀想だよ。



「奈緒ネェ、それはあまりにも笑い過ぎだよ!!美樹さんだって一所懸命考えたんだよ。そんなに笑っちゃダメだよ」

「ぷぷっ……いやいや、ゴメンゴメン。でもさぁ、幾らなんでも、それは無いでしょ。処女が初体験のなのに、そんなエロ下着付けて、どうするのよ?それにさぁ、あぁ言う系統は、エディ、絶対、好みじゃないよ」

「まぁ、そうなんですよね。でも、ほら、さっき言った例の『処女』の件が美樹さんの中で引っ掛って、ちょっと気持ちが先走りし過ぎてただけだと思うんですよね」

「まぁね。けど、それは幾らなんでも、先走り過ぎでしょ……」

「まぁ、事実だけを捉えれば、そうですよね」


確かにね。

相手が処女だと解ってるのに、急に、あのエロ下着で現れたら、男なら普通はドン引きしますよね。


なので一応は、店に居る時点で、何度か忠告はしようとしたんですけどね。


あの決死の覚悟をした目を見せつけられたら、なにも言えなくなりますって……


あの時の美樹さんの真剣な目、まるで『覚悟を決めた侍の眼』の様だったんですよ。

そんな彼女を見たら、年下の私に、なにか言える訳ないって……



「でしょ。……そんな眞子でも解る様な事なのに。あの女、何年、女やってるのよ?ホント、どうしようもないなぁ」

「あぁでも、奈緒ネェは、そぉ言いますけど。私は、ほら『あれ』だから、逆にそう言うのが、若い男性ならドン引くって言うのを本能的に解りますからね」

「あぁそうか、そうか、そう言う捉え方もあるかぁ。……じゃあさぁ眞子。因みにだけど、眞子なら初体験の時、どんな下着にする」

「あぁ……そうですねぇ。ヤッパリ、此処はシンプルに『新品の白』で上下を揃えるのが一番順当じゃないですかね。下手に拘って、ドギツイのにしたら、逆に相手が引いちゃいますからね。多分、あぁ言う下着ってのは、色々慣れてきてから、お互いが刺激を求める時期とかが来るか、特別なイベントの時に使用するのが良いじゃないですかね」


多分だけど……こんな感じじゃないですかね?


私が男性なら、そう言う清楚なイメージが一番嬉しいですからね。

実際、奈緒ネェが白い下着を着用してた時は『この世に女神さまが降臨されたのか?』って思ったほどでしたし。



「まぁ、なんとも模範解答だね。じゃあ仮に、それは美樹も当て嵌まると思う?」

「いや、そこは少し微妙かなぁ。基本的には『白』でも良いんですけど。美樹さんの場合は、少し色が有っても良いですかね。基本的に大人っぽい人ですからね。それ相応の下着でもOKだと思いますよ」

「うん。じゃあ、もっと噛み砕いてみようか」

「あぁ、はい。じゃあ、噛み砕いて言いますと、自然体で良いんじゃないですか?普段身に着けてる同系統の下着が、今のシュチュエーションには一番フィットすると思いますよ。但し『新品』と『上下の揃え』だけは、出来る限り着用した方が良いとは思いますが」


こんな感じの意見で、どうでしょうか?


まぁ本来は、そこまで新品に拘る必要はないんですけどね。

なんか、少しでも汚れとかが有ったら、後々『なんで新品にしなかったんだろう?』って後悔する事に成っちゃいますからね。


こう言う一生の思い出になるイベントに関しては、身に着ける物すべてを綺麗にして置いた方が無難だと思いますね。



「うんうん、まぁ、ほぼ正解だね。……因みにさぁ。眞子は、今、新品の下着を何枚持ってる?」

「そんなには持って来てないですね。一応、非常時に備えて2セット程なら、鞄に入れて有りますけど」

「OK。じゃあ、いざとなったら、その1セット借りるかも知れないから。そう言う気で居てね」

「あんなに笑ってたのに、美樹さんの件、どうにか対応して貰えるんですか?」

「当たり前でしょ。友達に恥かかせて、どうするのよ」

「ですよね」


うぅ……私じゃ言えない部分を、奈緒ネェがフォローしてくれるのは有り難いんだけど、これでおニューの下着が1セットかぁ。

こうなる事が解ってたら、せめて、もぉ1セット持ってくれば良かったよ。


ホント、違う意味で、なにがあるか世の中解らないもんだね。


……かと言って、別に変な事を期待してる訳じゃないからね。



『ガチャ』


……そう思って居たら。

タイミング良く、バスケの会場で別れた美樹さんが、満面の笑みで奈緒ネェの陣中見舞いにやってきた。


しかも、普段の美樹さんからは考えられない様な可愛い格好をしてる。


こりゃあ、相当、エディさんに入れ込んでるね。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


うん……美樹さん、やらかしてますね。

いやまぁ、完全に不正解な訳ではないんですが、矢張り初めてとなると色々と問題。

特にエディさんは、普段は派手な雰囲気を装ってますが。

本当に好きな子に対しては、そう言うのが好きなタイプとは思えませんしね。


なので次回は。

この困った問題を解決する為に、奈緒さんが動き出します。


果たして彼女は、どうやって美樹さんを言いくるめるのか?


そこを少しでも気にして頂けましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート