第一章・第三十話【Dancing-Marionette】が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
……なのですが。
今回は少し、いつもとは違うパターンから始めたいと思いますです♪
030【Dancing-Marionette】
『もぉ嫌だ……こんなライブ、普通じゃないよ。……うぇ、吐きそう。気持ち悪い…』
……ライブ本番終了後。
既に私は疲労の限界を超え、平衡感覚すらも失っていた。
ステージから降りた後。
真っ直ぐに歩いてるのかさえ解らないぐらい、左右にフラフラとヨロけながらも、壁伝いに横浜アリーナのトイレに向って行った。
そして、漸くトイレに辿り着き。
1人個室に入ると、そのまま腰が砕ける様にトイレの床にへたり込み。
洋式の便器を抱える様に凭れ掛かり。
ライブ終了から1時間以上も、完全に動けなくなっていた。
体の上体を起すのは、おろか。
手や、足、それに指の先さえも動かす事も出来ずに、便座に向って顔を俯かせている。
勿論、肉体的にも、精神的にも、既に疲労のピ-クすら超えているのは言うまでもない。
きっと、今の自分の姿を誰かがが見たら……必ず、こう思う筈だ。
『まるで、この場で誰かに殺されて、トイレに放置された死体の様に、無様な姿だな』……って。
それほどまでに、今の私の姿は無様な物だ。
でも、それが解っていても、全く、体を動かす気力は生まれて来ない。
寧ろ、この状態から、指を1本でも動かそうとも思わない。
もし今、それらの疲労感以外の、なにか1つでも感じれるものがあるとすれば。
それは『酷い偏頭痛』だけ……
それだけは、先程の奈緒さんのライブの途中から、1度として止まる事を知らず。
継続的に酷い鈍痛を、私に与え続けている。
そんな最悪な健康状態の中、唯一活動意思を示している器官があるとすれば、それは内臓。
心臓だけが、今も『ドキドキ』と、必要以上に速い鼓動を打ち続けている。
……けど、それを感じるだけで、体が、一向に落ち着きを取り戻さず。
また得も言えぬ不快感に取り込まれていき、酷く気分が悪くなっていく。
それに伴い、また『はぁ……はぁ……』と、まともに呼吸すら出来なくなっていき、喘息にも似た酷い呼吸困難を起こし始める。
こうなったら、呼吸をする事により、体内から逆流する異物が上がってくる感じ受け。
止まる事の無い激しい嘔吐に見舞われ。
何度も、何度も、嫌になる程、便器に向って嘔吐を繰り返す。
この逃れられぬ継続的な苦痛から、自然と涙が止めどなく流れている。
非常に汚い話なんだけど……これが、今の私が、唯一今生きてると思える証だと言えるのかもしれない。
でも、これは……決して、お酒に酔って、こんな惨たらしい状態になってる訳じゃない。
さっき横浜アリーナで、行なわれたライブだけの疲れ。
それ程までに、凄惨で、惨たらしくも、酷いライブだった。
私は……14年間、人として生きて来て、生まれて初めて『本物の狂気と恐怖』と言うものを、この身を通して体感した。
『狂った様に、限界を超えても演奏をする私達』
『鼻血を出しながらも、熱狂を止めない観客達』
そして最後は……『それらが、なにも無かった様な静謐な空間を作る……あの男』
これらの全てを完全に支配しきり。
あのライブを行ったあの男は、矢張り常軌を逸している。
今となっては、人で在るのかさえ疑わしく感じてしまう。
そぉ、彼の名は……『仲居間崇秀』
音楽の神に、最も愛されているにも拘らず。
その意に反して、狂った演奏のみを追求する狂気の根源。
『音の狂信者・仲居間崇秀』
私は……もぉ2度と、彼とはライブはしたくない。
……彼がギターから繰り出す音は、もぉ既に常識の枠を遥かに超え過ぎている。
こんな情けない姿を晒す様な、無様な目に遭うのは、もぉ2度と御免だ。
そして、そのライブの内容を思い出しただけでも……
また、気持ち悪くなってきた……
……もぉ嫌だ……
また、悪夢の様だったライブの映像が蘇ってくる……
誰か助けて……
お願いだから……
この、いつ終わるとも解らない悪夢から、私を解き放って下さい……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
さてさて、なんとも凄惨な状態から始まった今回のお話、第一章・第三十話【Dancing-Marionette】なのですが。
比較的体力がある筈の眞子が、こんな風に成るぐらい、奈緒さんのライブでは、本当に、一体なにがあったんでしょうね?
次回は、そこら辺を詳しく書いていきたいと思いますので。
もし、少しでも興味を持って頂けましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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