●前回のおさらい●
大将が在籍していたというバンド・シャドウズ。
だが、それはあまりにも世界的にも有名なバンドだっただけに、みんなの頭の上に「?」が飛び交っていた(笑)
「そぉそぉ。インディーズで2枚出しただけだけど。沙那は好き」
インディーズ?
シャドウズなのにインディーズとな?
・・・・・・
( ゚д゚)ハッ!そうか!!そう言う事か!!
漸く、謎が解けたぞ!!
要するに、沙那ちゃんの言うシャドウズって言うのは、イギリスの『シャドウズ』ではなく。
そのシャドウズを文字って、日本名で『影道`s』って名前を付けた和製バンドの話をしてたんだな。
そんで、そのバンドに在籍してギターを弾いていた総帥が、インディーズレーベルからCDを出していた。
……って事が真相だったみたいだな。
しかも偶然にも沙那ちゃんが、そのCDを聞いた事があり、総帥の正体を知っていたって話に繋がる訳な。
なるほど、なるほど。
解ってしまえば、どうってことない話だったんだが、全部が全部紛らわしくはあったな。
「大将……いや、敢えて此処では総帥と呼ばせて貰うが。総帥には、そんな過去が有ったんだな」
「言うな、言うな。聞くな、聞くな。あれは若気の至りだったんだよ。若気の……」
「若気って……そんなに酷い音楽だったのか?」
「いや、音楽自体はな。シャドウズのコピーっぽい曲を演奏してたから、そこはノスタルジックで悪くなかったと思うんだよ。だがな……」
「だが?」
「格好がな。時代的にも、あまりにもヤバかったって感じなんだよ」
音楽性の問題と言うよりも、格好の方がOUTの方向だったかぁ。
ふむ。
ならば、そこら辺を少々考察してみるか。
確か総帥って、今年で21か22歳だった筈で、CDを出したのは3年前。
……っと成るとだな。
ビジュアル系バンドのやや後期ぐらいの時代に当て嵌まる訳だな。
もっと解りやすく言えば、X-JAPANの後釜を、レーベルが血眼になって探してた位の時代でもあるな。
なるほど、そう言う事か。
音楽がノスタルジックで、格好がビジュアルじゃあ。
あまりにもアンバランス過ぎて、商業的にも、ご愁傷様なパターンに成っちまうのかも知れないな。
まぁ、実際、それを見た訳じゃねぇから断言はできねぇが、もしそうなら、こうやって総帥が過去を知られるのを嫌がるのも解らなくもないな。
あぁでも、ちょっと待てよ。
ひょっとしたら、さっき箪笥から発掘されたレコードの中に、総帥のCDなんかも紛れてるかも知れないな。
もしそれがあったら、その時の格好を確認できるから、後で、こっそり調べよ。
(ΦωΦ)フフフ…
(↑秘かに総帥の過去をほじくり返そうとしてる俺)
「なるほど。そりゃあ、あまり深く聞かん方が良さそうな雰囲気やな総帥。顔面の古傷にも響きそうやし」
「あぁ……是非とも、そうして貰いたいもんだな。あの格好でシャドウズって言うにはなぁ。……それと山中、総帥は止せ。俺は、顔面に古傷を入れた憶えはないぞ」
山中も総帥も、リンかけは、ご存知でしたか。
まぁけど、半分ネタみたいなものだとは言え。
自身のバンドに「影道‘s」って付けるぐらいなんだから、知っててもなにもおかしくはないか。
「でも、総帥はギターの演奏は上手かったですよね?」
あっ……奈緒さんまで大将の事を総帥って言う事は、なんか大将の渾名が総帥で定着しつつあるな。
「どうだろうな?流石に、そういうのを自分で評価するのは難しいな。……後な、奈緒ちゃん。俺は総帥じゃないからな。俺にはボクシングが天才的な双子の兄弟など居ないからな」
「総帥のギターは上手いよ。沙那のお気に入りだもん」
「おぉ、そうか?こんな小さい子にまで、本当に知ってて貰えるのは嬉しいな。……でもな、沙那ちゃん。俺は総帥に成った憶えはないからな。間違っても影道龍極覇とか使えないからな」
「なにそれ?」
「ジェネレーション・ギャップ!!」
山中、総帥、奈緒さんがリンかけを知ってても。
面白半分で総帥って言ってるだけの沙那ちゃんまでもが、リンかけを知ってる訳ではなさそうだな。
いや寧ろ、年代的にも知る良しがないだろう。
なんせリンかけは80年代の漫画だからな。
もし仮に沙那ちゃんが車田先生の作品を知っているとしても『聖闘志星矢』
若しくは、頑張っても『風馬の小次郎』が良い所だろうしな。
「とっ、兎に角だ。そんなどうでもいい様な俺の昔の話なんかより、沙那ちゃんがリペアしたって言うギターを見ようぜ、ギターを」
「誤魔化したな、総帥」
「完全に照れとるな総帥」
「総帥の顔、真っ赤だよ」
「ねぇ、おにぃちゃん。結局、総帥ってなに?」
「ブッ!!」
ほらな。
なにも解ってなかっただろう。
なので、此処は俺がキッチリと『総帥の概要』を沙那ちゃんに教えてやろうではないか。
1人だけ解らなくて、変な疎外感を持たせたら可哀想だしな。
「いいかい、沙那ちゃん?」
「うんうん」
「総帥って言うのはな。池上のお兄ちゃんの渾名で、バンドのリーダーの証でもあるんだぞ」
まぁ、総帥が影道‘sのリーダーだったのかは知らんが。
なんか、リーダーって言った方が、総帥って渾名に拍が付くかなって思って、リーダーの証って事にした。
リンかけのマジ説明をしたら、時間が滅茶苦茶掛かるしな。
これ位の認識で良いだろう。
「おぉ……だったら『総帥』格好良い!!」
「テッ!!テメェ、倉津!!沙那ちゃんに適当な事をふかして、おかしな事を吹き込んでんじゃねぇぞ!!」
まぁまぁ、そんなにムキに成ってまで怒んなよ、声フェチ総帥。
そうやって頂点の存在になる事こそが、剣崎家に生まれた大将の宿命ってもんじゃんかよ。
だから、これで諦めれ。
(↑最後の最後まで適当な事をのたまわる俺(笑))
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
仁さん(大将)の渾名が、とうとう総帥で定着してしまいましたね。
まぁ此処は、倉津君じゃないですが。
「剣崎家のご子息」と言う事で、すべて諦めて貰いましょう(笑)
さてさて、そんな中。
漸く此処で、沙那ちゃんがリペアを終わらせたギターに注目が移っていく訳なのですが、果たして、その完成具合は、どう言ったものに成ってるのでしょうか?
そして、このギターに関する、もう1つの謎が……
ってなお話を、次回は書いていきたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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