最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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434 誤魔化す為の我が究極奥義を喰らえ!!

公開日時: 2022年4月16日(土) 00:21
更新日時: 2022年12月31日(土) 21:54
文字数:2,312

●前回のおさらい●


 無駄だとは解りながらも、真上さんを庇う為に、必死に嘘を付き続ける倉津君。

そして今吐いた嘘は『ベースを家に忘れたから取りに行ってた』っと言う物であった。


この嘘通じるか!!

(通じる訳がありません(笑))

「うん?クラッさんのベースなら、今朝、第二音楽室に有ったじゃん」


だ~か~ら!!

少しは空気を呼んで喋れねぇのかよ、オマエって奴は!!


バンド仲間を名乗るんならな。

少しは俺の事を思って、此処は適当に相槌を打って終了させる処だろうがよぉ!!


ッたく、使えねぇ奴だな!!

仕舞いには、そのお喋りな口をホッチキスで数箇所留めて、強制的に黙らせるぞ!!

その後、全部引っこ抜いて、口の周り穴だらけにしたろか!!



「兄貴君、また嘘付いたんだ。ちょっと失望」


うぅ~~~、湘南の海で仲良くして貰った理子さんに失望されるのは、マジで辛い。


それにホームページを作って貰ったり。

元バンドの宣伝をしてくれた恩も有るから、気持ち的には、更に辛さが倍増ッスよ。


けどッスね。

さっき言った様な重大な理由が有るんで……取り敢えず、そろそろオマケてくれませんかねぇ?



「って言うかさぁ兄貴君。さっきから、なにをそんなに必死になってまで隠そうとしてるの?なんか尋常じゃない雰囲気だよ」

「なっ、なっ、なっ、なにも隠してないッスよ!!なにも隠してないッス美樹さん!!隠す様な話は、端っから、なにも無いッスよ」

「あっ、また、バレバレの嘘付いた」

「いや、ホントっす、ホントっす元香さん。なんも隠してないッスよ。清廉潔白ッス。これは、こうなる事が解ってて、サボった俺が悪いだけなんッスよ」

「あぁ、そこは認めちゃうんだ。だったら、ヤッパリ、何か隠してるね?なに?」


うぅ~~~、困った。

これ以上追求されても、もぅ言い訳をするネタがねぇんだよな。


馬鹿だから、なにも出て来やしねぇ。


なら、残された道は1つしかねぇな。


喰らえ!!俺の最後の足掻きを!!



「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪」

「ぶっ!!倉津……幾らなんでも、その誤魔化し方は、あまりにも酷いぞ。流石にそれは、幼稚園児でもしないぞ」

「確かに、これは、余りにも最低過ぎるわ。……情けのぅて、直視出来へんレベルやわ」

「あぁ、人の尊厳も、なにもあったもんじゃないな」


うっ……うるさいわい!!


わっ……わかっとるわい!!


けどなぁ。

オマエ等は、そうやって寄って集って、俺にゴチャゴチャ言うけどなぁ。

これだけはキッチリ言って置くぞ!!


俺みたいな馬鹿じゃなぁ。

みんなを一斉に説得出来る様な『良いアイディア』なんて高級なもんは、端っから、なんも浮かんで来ねぇんだよ!!


だから……追い込まれたらなぁ。

最後の最後の手段で『口笛を吹いて』誤魔化すしかないんじゃい!!


ってか、逆に、どんなもんじゃい!!

オマエ等には世間の目があるから、こんな真似は、恥ずかしくて到底出来ねぇだろ!!


こんな事を平然とやってのけるにはなぁ。

並みの精神力じゃ、羞恥心が邪魔して出来無いからな!!


ははははっはっははは……どんなもんじゃい!!


どんなもんじゃい!!


どんなもんじゃい!!


……故に、これでオマケしちくり。


もぅ無理ッス……嘘を付くのも限界なんッスよ。



「あっ、あの、真琴君。もぅ正直に話した方が良いんじゃないですか?」

「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪」

「真琴君!!」


あっ……とうとう、一時期は味方になってくれた素直まで怒ちまったよ。


フォローしてくれたのに、なんか悪い事したな。


だからと言ってだな。

諸事情がある以上、ここで辞める訳にもいかねぇのは、わかってんだろ。


いや、みんなが呆れ返って諦めるまで、絶対に辞めれねぇんだよ。



けど、なんだろうな、あの俺をジッと見詰める由佳の眼差しは……


保険の為に、もう一回口笛吹いとこ。



「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪」

「……あっ、そうか!!私、倉津君が誤魔化してる原因が、漸く、わかった!!」


にゃに!!


俺ですら、意味不明な行動だと思っている口笛攻撃から、一体、なにがわかったって言うんだ?

なんらかの拍子に、知らず知らずの内に『サトラレ技能』が発動しちまったのか?



「ぴゅ~~ぴゅぴゅ~ぴゅぴゅ~~♪」

「なぁんだ。そう言う事だったんだ」

「なになに?由佳ちん、どういう事?」

「舞歌、舞歌、ほら、倉津君ってさぁ(ごにょごにょごにょごにょ……)」

「あぁそうか、そう言う事か。それなら、納得出来る話だね」


ヤバイ!!

なんか知らんが、この2人の会話からは、非常にヤナ危険な臭いだけが沸々とする。


なら!!口笛の音を強化して、掻き消してやる!!



「ぴゅ~~!!ぴゅ!!ぴゅ~!!ぴゅ!!ぴゅ~~!!」

「あっ、あの、伊藤さん、僕にも教えて貰って良いですか?」

「あのね、素直ちん(ごにょごにょごにょごにょ……)」

「あっ、それなら、確かに真琴君らしい話ですね。これ、向井さんにも教えてあげて良いですか?」


ヤバイって、この状況はマジでヤバいって!!


由佳や、伊藤だけならまだしも。

俺との付き合いの長い素直までもが納得したって事は、危険信号がバリバリに出てるじゃねぇかよ!!


けど、俺に残された道は……



「ぴゅ~~!!ぴゅ!!ぴゅ~!!ぴゅ!!ぴゅ~~!!」

「どうぞどうぞ」


やっぱ、必死に口笛吹いた程度じゃあ、相手の思考はキャンセルは出来ねぇか。


これ、全くアカンわ。


……効果0でやんの。


それに由佳の思い付いた、なんとも良からぬ感じの話が、素直を介して奈緒さんに伝わりそうな雰囲気だ。


この様子じゃ、そろそろ俺の口笛攻撃も、本気で限界は近い様だ。

(↑これしか残ってないから、効果がなくても、まだやろうとしてた俺)


こりゃあ、思考を切り替え時の様だな。


今からでも、真上さんと一緒に居た事がバレた時の事を考えた方が良さそうだ。



素直は、俺がそう考えてる隙に、奈緒さんの元に走って行った。


そして、俺は咄嗟に……



「ぴゅ~~!!ぴゅ!!ぴゅ~!!ぴゅ!!ぴゅ~~!!」


ヤッパだめだ、こりゃ(;´д`)トホホ


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


アホ……撃沈(笑)


そして、一番伝わって欲しくない相手である奈緒さんに、なにやら由佳ちゃんが考え付いた意見が伝わりそうな感じですね。

当然、伝われば一巻の終わりです(笑)


ただ……奈緒さんって、人に言われるまで気付かない程、鈍感でしたかね?( ̄ー ̄)ニヤリ


まぁまぁ、その辺は次回の講釈と言う事で。

また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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