最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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583 意地悪な事を言う奈緒さんの心境

公開日時: 2022年9月12日(月) 00:21
更新日時: 2023年1月13日(金) 16:40
文字数:2,586

●前回のおさらい●


 何故か曲解ばかりして意地悪な事ばかり言う奈緒さん。

そして、トドメとばかりに『なんで、女の君に気を遣わなければならないのよ?』っと言い出す始末。


それを聞かされた倉津君は……(笑)

「あの、本気で言ってます?」

「ぷぷっ!!マジに受けてやんの」

「えっ?……嘘なんッスか?」

「ば~かっ。そんなの嘘に決まってるじゃない。仲居間さんと話して、君が機嫌が良くなってるから、私が機嫌悪くなってただけよ」

「へっ?あの~~~、なんで、そうなるんッスか?」

「うわっ、最悪!!此処まで酷い天然だとは思わなかったよ。この子、一番関わりたくないタイプの鈍感女だ!!」


ワザワザ、そんなそんな『女・女』って何回も言わんでも……


しかも『一番関わりたくない鈍感女』って……



「ちゅんまちぇん。鈍感女なもんで……でも、なんで、そんな風に思ったんッスか?」

「そりゃあ思うよ。思って当然じゃない」

「えっ?」

「だってさぁ。クラ、なんか知らないけど、此処最近、上っ面だけ元気ぶってズッと凹んでたじゃない。それがさぁ、今日帰って来たら、仲居間さんと話してイキナリ元気になってたら……なんか、私の存在ってなに?って感じじゃない。だから意地悪してたの。わかった?」


あぁ……そうか。

そう言う理由なら、これは完全に俺に非がある話。

そりゃあ、奈緒さんの立場からしたら、これ以上気分悪い話はないわな。


そんな事されたら、例え恋人同士でもそう成って然りだよな。



「あの、奈緒さん。ごめんなさい」

「良いよ。もぉ怒ってないから。けどクラ」

「あぁ、はいッス」

「そうやって私に言いたい事が有るんだったら、ちゃんと隠さずに言うんだよ。じゃないと今度は、みんなの前で、パンツめくって、お尻丸出しのままペチペチ叩くからね」

「俺は、子供ですか?」

「うぅん。これは、子供云々じゃなくて、し・つ・け」

「いやいやいやいや。それ……世間一般じゃ『子ども扱い』って言うんですよ」

「じゃあ、本人が自覚してるなら、子供なんじゃない」

「もぉ……」


結局、意地悪いし。


でも、これ、結構、辞められないんだよな。

奈緒さんの意地悪は、カッパえびせんみたいな感覚だから……



「あぁ、そうだ。クラ、仲居間さんとの話は、それで終わりなの。……あぁ、変な意味じゃなくてね」

「あぁ、まぁ、一応は、色々な説明をしてくれたんッスけど。……アイツの話は、基本的に、どれを聞いても難しいんッスよね」

「そっか、そっか。仲居間さん、無駄に頭良いもんね。確かに、私が聞いても解んない話を、さも当たり前の様な顔して喋るもんね」


奈緒さんでも、奴の話は難易度が高いんだな。

つぅか、あの馬鹿の話してる話を、中学生や、高校性に理解しろって方が土台無理が有り過ぎるんだよな。


いつも俺なんかには、かなり噛み砕いてセル名して貰ってるから、ギリギリのラインでなんとか理解出来るものの。

あの馬鹿が本気で話し出したら、普通の大学生や、社会人でも、訳わかんねぇ様な事を平気で言い出しそうだもんな。


ヤッパ、基本的にアイツは頭がおかしいんだな。



「まぁ正直言うと。此処最近じゃ、以前にも増して、その知識に対しての変態度がドンドン上がって来てますね。まぁ俺なんかとは元々のレベルが違い過ぎて、アイツの凄さがイマイチ良く伝わらなくなって来ましたね」

「だよね。でも仲居間さんって、一体、どんな勉強の仕方してるんだろね」

「あぁ、それなら……」

「あれ?その言い方って、ひょっとしてクラは仲居間さんの勉強方法を知ってるの?」


まぁ、知ってると言うか。

アメリカでの勉強方法なら、ちょっとだけ見ましたね。


普通じゃ考えられない様な、かなり特殊なやり方をしてましたけど……



「まぁ、知ってるって言うには程遠いんですが。確かアイツがやってる勉強方法って、以前、奈緒さんが、俺の追試の前の日に教えてくれた勉強法の派生ですよ」

「私と同じやり方?」

「そうッス。多少の違いは有りますが。基本的には、兎に角、本を読む事。それで、なにやらキーワードらしきものをパソコンに打ち込んでましたね」

「なに、そのやり方?なんか、イマイチ意図が見えないね」

「いや、なんでもッスね。アイツが言うには、その打ち込んでるキーワードってのは、記憶の断片を蘇らせる為のものらしいんッスよ」

「それって……ひょっとして、そのキーワードを、自分の知識の棚の引き出しにしてるって事なんじゃないの」

「あぁ、なんか、そんな事を言ってましたね。……けど、奈緒さん、そんな器用な真似を、そう簡単に出来るもんなんッスか?」


普通は出来無いと思うんだけどなぁ。


まぁ俺にゃあ100%無理な方法だから、一生無縁な方法だろうけどな。



「無理だよ。……幾ら記憶力が良くても、それだけ膨大なデータを一瞬にして処理出来る筈がないよ。もし仮に出来るとしたら、それ……既に人間業じゃないよ」

「あぁでも、アイツ、それを毎日更新してますよ」

「はぁ?なにそれ?」

「はぁ、いや、この間、アメリカに行った時、アイツの部屋が、それらの本で埋め尽くされてましたからね。下手したら、あれ、全部憶えてるんじゃないッスか」

「信じられない。……どんだけよ、それ」

「まぁ、なにやらアイツはIQってのが146らしいですから、そう言う事も簡単に出来ちゃうんじゃないッスかね」

「IQ146!!なに、その数値!!本当に、人なの仲居間さんって?なんか、そこまで完璧過ぎると、人間なのかどうかすら疑っちゃうよね」


あれは、人じゃありませんよ。


アイツは、自分の欲望に忠実な。

キリスト教の7つの大罪でお馴染みの『グリード(強欲)』ッスから、単なる欲望の権化です。


そして、傲慢なる王でもありますんで、七つの大罪を2つも身に宿してるトンデモナイ化け物です。



「あぁ、奈緒さん。驚き序に言いますけど。アイツがIQ判定したのって幼稚園の頃らしいですよ」

「えぇ……」

「しかも本人曰く、超適当にやったらしいっスから、146が、アイツの正確なIQなのか、どうかは不明ッス」

「うん、そこは、もぉ聞かなかった事にする。……って言うか、もぉ、なにも聞こえな~~い」

「……ですよね」


そうなるわな。

こんな非現実的な話を聞かされたら、人間誰しも現実逃避したくもなるよな。


解る!!解りますよ奈緒さん!!

こう言う劣等感だけなら、俺は人一倍解りますよ!!



「ねぇねぇ、クラ。そう言えば、仲居間さんって、今のクラと話す時、どんな感じなの?仲居間さん、変に意識とかしてないの?」


突然、質問の質が変わったな。


まぁ、さっきの反応からしても。

奈緒さんとしては、その辺りも気になる所ではあるんだろうけどな。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


奈緒さんの意地悪している原因は、実は倉津君の態度にあったんですね。

でもまぁ、そりゃあ奈緒さんの立場で言えば、これ程気分の悪い行動もないでしょうから、これはもぉ意地悪されても仕方がないですね。


っとは言え。

奈緒さんが一番此処で言いたかった事は『悩みがあるなら、ちゃんと言って欲しい』って意味なので。

そこをちゃんと倉津君が汲み取れてるか、どうかが、一番大事な所かもしれませんね。


さてさて、そんな中、話題が崇秀の方に進み。

先程の話を踏まえて、奈緒さんとしては、倉津君は崇秀とは、どんな接し方をしているのかが気になる所。


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

どう言う事に成るのか気になりましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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