最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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655 自身が無神経だと感じた私に出来る事

公開日時: 2022年11月23日(水) 22:19
更新日時: 2023年1月19日(木) 21:22
文字数:3,706

●前回のおさらい●


 崇秀の思いも寄らない様なカミングアウトがあったとは言え。

それでも2人の友情に傷が入る筈もなく。

結局は、いつも通りの態度で楽しく接する2人だったが……

 ……てぇな感じでぇ♪

あれからもズッと馬鹿な話が絶えず。

かなりの長い時間、あの場所で話し込んじゃって、現在の時刻は……AM2:16。


女の子なのに、やっちゃったよ。


でもでも、なんだかもぉね。

久しぶりに、なんの遠慮もなく話が出来てるから、まだまだエンドレスに話が出て来て、このまま朝までズッと話してたい気分なんだよね♪


……でもね、此処で突然フッと思い出したんだけど……


崇秀って、こうやって、何事もなかった様に私の我儘に付き合ってくれてはいるけど。

翌々考えると、昨日も『曲のアレンジなんかをしてた』から……また全然寝てないんだよね。

それ処か、此処2週間程、殆ど寝ずに『研究』『勉強』『練習』なんかをしていたから、以前にも増して体がボロボロの筈。


それなのに私ってば、なんて無神経な事をしてるんだろう。


こんなに気遣って貰ってるのに、私……なに1つとして、崇秀の事を気遣ってないじゃん。


自分勝手に1人ではしゃいじゃってさぁ。


最悪だよ……



「んあ?どうかしたか?急に暗い顔して」

「崇秀」

「んあ?だから、なんだよ?」

「体……大丈夫なの?無理してない?」

「あぁ、全然してねぇよ。つぅかな。余りにも久しぶりにオマエと遊んだから、ついつい、こんな時間まで引っ張っちまってたな。……ライブで疲れてるのに、悪ぃな」

「えっ!!ちがっ!!」


あぁ……先に言われた。


私と、崇秀じゃあ体力の減少率が違い過ぎるって言うのに、此処に来て、また気を遣って貰ってるよ。


大体にして私は、今日のライブを除けば、その他の日は遊んでばっか。

これじゃあ、全然、話にもならない。


悪いのは私なんだから……ちゃんと謝ろ。



「ごめん……なさい」

「んあ?なんで、オマエ謝ってんだ?」

「だってさぁ。こんなの、ただの私の我儘で、崇秀が、それに付き合ってくれてるだけじゃん。それなのにさぁ。私ったら、なにも気付かずに馬鹿みたいにはしゃいで、1人でベラベラ喋ってさぁ。……無神経にも程が有るよ」

「いやいや、そこは『上手く利害が一致』してるだけの話だ。俺も、楽しい時間を過ごさせて貰ってんだから、それでOKなんじゃね?」

「またぁ……そうやって誤魔化す」

「そんで良いじゃんよ。実際の所、俺も、かなりストレスが溜まってたからな。久しぶりの馬鹿話。マジで楽しかったぞ」

「もぉ……」


無邪気な笑顔を浮かべて、ホント上手い事言うよね。

崇秀に、こんな事を言われて『増長』する馬鹿女は居ないよ。


こうやって女の子が、簡単に落ちて行く訳だね。


なんか……解る様な気がする。


此処だけは、絶対に解りたくなかったけど……



「……さてと。んじゃま、そろそろ時間も時間だし。眞子を、向井さんの家に送るとするか」


そう言って崇秀は、座っていたベンチを立ち上がり、1度、思いっ切り背伸びをする。

しかも、まるで私が、なにも悪くないみたいな感じで……


また先に、こんな事されちゃったから、結局、ちゃんと謝れてないし……


ホント、崇秀ってヤナ感じ。


***


 バイクを置いていたアリーナの駐車場に向って歩いている。


でも私は……さっきの一件から罪悪感が生じてしまい。

崇秀の後ろをトボトボとついて行くだけで、一言も声を発せずに居た。


『謝罪』も『お礼』も、結局は、なにも出来無いまま、ただ後ろを歩いてるだけだ。


ホント、なにか1つでも良いから『お礼』が出来無いものなのかなぁ?

このままじゃ、また借りを作るだけ作って、なにもしない真琴ちゃんと一緒だよ。


格好悪過ぎるよ……


最悪だよ……


だから、兎に角、なんでも良いから『お礼』しなきゃね。


ミットモナイよ。



「ねっ、ねぇ……崇秀……ちょ、ちょっと、ちょっとだけコッチ向いて」

「んあ?なんだ?……って、ぶっ!!」


良かったらなんだけど。


私のパンツ……見る?


あの、そりゃあね。

全然、大したもんじゃないし、今の私になんかには、なんの価値も無いとは思うんだよ。


それに、ちっとも嬉しくないかも知れないけどさぁ。


取り敢えず……見て良いよ。


実に情けない話なんだけどね。

今さっきから、ズッと一生懸命『お礼する方法』を考えたんだけど、私、なにも思い付かなかったんで……


今日の所は、これで勘弁して。


ごめんね。


こんな事しか出来なくて……



「オイオイオイオイ……なにやってんだ、オマエ」

「今日の、お礼のつもりなんだけど。……あの、だからね。崇秀が、心行くまでスカート上げてるから、いっぱい見てくれても良いんだよ」

「オマエなぁ。俺の事を、パンチラフェチか、下着フェチだとか思ってねぇか?」

「なんなら、パンツ持って帰る?家で使っても良いよ」

「あのなぁ……」


崇秀は、頭を抱えて、しゃがみ込んだ。


ダメですか?

こんなんじゃ、なんのお礼になりませんかね?


モブッ娘じゃダメですか?



「ごめん……ダメだった?」

「オイオイ、そんな顔すんなよ」

「だってさぁ……」

「あぁわかった、わかった…十分、十分、それで十分お礼に成ってるから」

「あぁそぉ。だったら、もっと見て良いよ。思う存分、見てやって下さいな」

「あのなぁ。……つぅか、オマエさぁ。自分の下着の状況が解ってて、それを言ってんのか?」

「ほぇ?なにが?」


はい?



「ふぅ~~~、また濡れて、女性器が下着から丸見えになってるぞ」

「あぁ、そうなんだ。……あぁ、でも、崇秀なら、別に良いよ。見なよ、見なよ。折角だし」


濡れたパンツ越しに、マンコ丸出しかぁ……


これは流石に『ちょっと恥ずいなぁ』


……でも、まぁOKだよ。

こんなに親切にして貰ったんだから、パンツ見たぐらいじゃ割が合わないだろうし。

濡れてマンコが見えてるんだったら……それはそれでエロそうだし。


そう言うの、ありじゃない?


だから……どうぞ。



「……頭イタッ」

「えっ?えっ?ダメ?足りない?……だったら、オッパイ出そうか?自分で言うのもなんだけど、結構、良い感じだよ」

「いや、そうじゃなくてな」

「えっ?じゃあ……裸になった方が良いの?裸が見たいの?」


うぅ~~~、それは中々高度な要求だなぁ。

コソッとオッパイ出すぐらいなら何とか出来そうだけど、駐車場で裸になるとなると、ちょっとレベルが高いなぁ。


あぁでも、崇秀が、どうしても見たいって言うなら……OKしても良いよ。


頑張ってみるよ。



「……あのなぁ、眞子」

「あぁ、はい。心の準備は、一応出来てますんで……いつでも良いよ」

「じゃなくてだ。オマエなぁ、そうやって自分を安く売るなよな。これじゃあ、ただの特価セールじゃねぇかよ」

「全然、特価じゃないじゃん。寧ろ、プロパーだよ」

「なんで、そんな発想に成るんだよ?つぅか、何所がプロパーなんだよ?」

「えぇ?だって、相手が崇秀なら、女の子なら、きっと誰だってこうする筈だよ。自分を売り込むのに、十分に値する人間だと思うんだけどなぁ」


でしょ?


だって、相手は『世界が一番注目してる男の崇秀』だよ。

だったら眞子が、こうしたっておかしくない筈なんだと思うよ。


まぁまぁ、今のは『売り言葉に買い言葉』で言っただけだけど、実際、そんな打算は全くないんだけどね。


なんて言いましょうか。


崇秀も、偶には……ねぇ。


親友だし……



「わかった。……じゃあ、俺が『やりたい』って言ったら、オマエは、やらせてくれるんだな」

「あぁ、うんうん、全然良いよ。ヤル気になったの?」

「オイオイ、嘘だろ……」

「いや、なんで?良いじゃん、別に」


あぁ……


此処は流石に、ちょっと悩みどころだけど……有りだよね。


って言うか、もぉこの際、眞子の『処女』は、崇秀が持って行くべきものだよ。


大体にして他の男なんて……無理。

崇秀じゃなきゃ、眞子の価値が下がっちゃうからね。


……他なんて断然お断り。


でも崇秀だけは、いつも眞子を気遣ってくれるし、こんな眞子に優しいし、最高の親友だからOKなんです。


特別なんですよ。



「ちょっと待て、ちょっと待て。なんで、突然そんな心境に成ったのか。まず教えろ」

「えっ?別に良いよ」

「……っで、なんでなんだ?」


わかんないかなぁ?


崇秀なら、いつものエスパーで、わかりそうなもんなんだけどなぁ。



「私が……眞子だからだけど」


……って事だね。


早い話、理屈じゃないんですよ。


そりゃあ勿論、奈緒さんの件があるから、こう言う事を言うのも、どうかと思うんだけど。

それは真琴ちゃんの意思が有って、眞子本来の意思ではないと思うんだよね。


だからね。

秋田から出て来た眞子を単体で見た場合。

こんなに理解してくれる親友が居たら。

なんて言うか、その……崇秀の事を好き成っても、おかしくないんじゃないかなぁって思う訳ですよ。


いや寧ろ、こう言う崇秀だからこそ、眞子は秋田に居た時から、崇秀の事が好きだったんじゃないかなぁって。


そりゃあね。

そうは言っても、気持ち的にはガッツリ抵抗は有るんだよ。


でもね。

実際、崇秀は、私を単体の眞子として見てくれてる訳じゃない。

だったら今現在眞子である私が、そんな真琴ちゃんの意思を尊重するのは、おかしいでしょ。


だから、この行動は、なにもおかしくない筈だよ。


……って言うか!!

もぉ、そう思ったんだから、しょうがないじゃん!!


寧ろ、その……


うぅ……


非常に情けない話なんだけど。

女として、崇秀を意識してる自分が、もぉ止められないのよ。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


 自身の行動で、罪悪感の塊に成ってしまった眞子。

トンデモナイ行動に出てしまったのですが。

これも眞子は眞子也に考えての行動であって、何も考えずにやってる訳ではないみたいですね。


そうなんです。

この行動の意味は、本気で眞子と言う存在を認め続けてくれる崇秀に対する礼儀。


相手が徹底してくれるからこそ、眞子も『真琴と言う存在』をこの場では一切出さずに。

眞子としての気持ちだけを尊重して、崇秀に接した結果だったんですよ♪


これ、結構凄い事だと思うんですが……皆さんは、どう感じて頂けたでしょうか?


さてさて、そんな中。

眞子の決意を、崇秀に伝えたと事で、今回は終わったのですが。

そんな眞子の行動を尊重した態度に対して、崇秀は、一体、どんな反応を見せて来るんでしょうね?


次回は、そこを書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾

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